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人生で一番がんばったマネージャー試験の話(情シスの業務改善が理解されにくい問題)

 マネージャー試験って、だいたい「経営や財務の理解」とは別に、業務や組織の改善提案を求められるのですが、個別の試験対策とは別に、この問題にはずっと悩まされたので書いておきます。

情シスの仕事って、わかりづらいって言われませんか?

 いや、サポートデスクなんかはわかりやすいんですよ。

 でも情シスの「わかりやすい」お仕事って、障害の切り分けだったりアカウント権限の付与だったりして「目標」とはつながりにくい。
 評価が難しい要因の一つでもあります。

 たとえば「保守運用の改善」とかあるんですけど、ちゃんとやれば結構効率化できるんですが「地味!」って感じですよね。あと専門家以外にはわからない。

障害発生の件数とか傾向とか、個人的には面白いけどみんなは知りたくないと思うの

 そういった意味で、業務改善のレポートを書くときには「テーマ選び」が重要になってくるのであります…!

ユーザにとって身近な課題を選ぼう

 まあこれですね。事業会社の場合、通常、事業側の畑の人が考課者のなかで幅を利かせていることが多いものです。そういった人たちに情シスのサーバ管理について話してもまあ無駄なので、ユーザにとって身近な話題を選ぶ必要があります。

・フロント系のアプリ開発
・DX
・データ活用

 あたりが肝になってくると思います。
 ちなみに私は、上記のうちのどれも選びませんでした。開発工程の改善的なことをやったのですが「地味!」って言われましたね。

あえて勝負に出たのであります

 まあ、上流工程の改善とかはわかりやすいテーマではあるので、実際の開発例をもとにユーザとの付き合い方の改善とか要件の取りこぼしをしないために組織としてできることを、いろいろと。

 気を付けたのは、自部署だけではなく、ユーザとの関係改善や、ユーザ側と協同してできる上流工程に焦点をあてて、わかりやすい例を出したことですね。情シスがちゃんと仕事をすれば改善につながることを知ってほしかった。

実現性があって、わかりやすくて、マネージャーでなければできない仕事とは?

 最近だとわかりやすいのは、やはりDX関連だと思います。ELTツールとかデータレイクとかのデータ分析系や、ノーコードとか、SaaSとかクラウドとか、いろんな切り口はありますけどね。

 しかしこれらは耳障りはよいのですが、いざ実行しようとするとなかなかに大変。お金だけではなく、情シスという組織でかかる必要があるタスクになりますので、根回しが必要です。

「あれだろ?システムでなんでもやってくれる感じなんだろう?AIとか」

昇格試験で言ったことはやらなければいけない問題

 会社にもよるかと思うんですけど、代々のマネージャー候補がこれでキビシイ思いをしてきた模様。

 言うても中小なので、できること結構限界があるんですよね。雑誌とかに書いてあることがそのまま実行できればよいですけど、そうでなければ、マネージャーになれたとしても一人で巨大タスクをかかえこむことになりかねないという罠。

マネージャーになってこれでつぶれた人も何人も知ってる。

 なので、会社のスケールにあわせて、比較的少人数でできること、メンバーも思い浮かぶようなことを改善のテーマとして考えていきました。

 しかしそうなると「これ、今でもできるんじゃない?」なんて言われたりして、かといって掘り下げた内容で同期に書いたものを見せると「うーんこれ、専門的すぎて難しいかも」とか言われたりして、継続して悩まされることになります。

 開発についての理解を深めるならこれ。超良書ですよ。

 要件定義ってわりとユーザの不満がたまりやすいポイントだと思うんですよね。これはやはりテクニックが必要で、このあたりを掘り下げるのも面白いテーマですし、コストにも直結するので説明しやすい。

 DXもやはり避けては通れないわけで。中小でもというより、中小だからやらなければならないこともある。

おしまい。


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