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何かをやめることにはきっかけや体力がいるんだぞ

やめるのってわりとたいへんです

 けんすうさんのNOTEを読んでいて改めて思ったんですけどね。やめるのってわりとたいへんなんです。

 こういうのがとくにたいへんです。

・もうほとんど誰も使っていないけど数名使っている人がいるのはわかっている
・代替手段自体は存在するが、イレギュラーケースに対応できない
・やめることをユーザ部門側で判断できない
・情シス内のコストだけで稼働している

 最後がポイントで「お金がかかる」のであればやりやすいんですけど、労務コストだけで稼働しているやつって「お金がかからないんならやって」となりがちなんですよね。

 労務費というコストがかかってるっちゅーねん。
 そのために、なんなら休日稼働までしてるっちゅーねん。

情シス自身が意思をもって廃止しないと仕事は減らない

 先日、ある運用を廃止したのですが、この考え方が大事だと思いました。
その運用は、もともと弊社独自のあるシステムを構築したときにできたとてもイレギュラーな運用作業なんですけどね。

「郵便物を、顧客から強いキャンセル要望があったときに、発送準備までできているものを探して抜く」

 というやつです。

 で、これが、製造業者に対して「連絡を受けたその日の3時まで」に対象データを連絡するという運用になってました。

 で、製造業者を拡張させるにあたって、こういった運用がボトルネックになってしまうためにこれを廃止することにしました。

こういった1か月に一回あるかないかのイレギュラー運用のために、
わざわざ人を待機させていたわけであります

「廃止します、何か致命的な問題はありますか?」

 今回、私がやった手段がこれです。
 先に限られたメンバー内で、代替手段があることは確認を取っていたんですよね。

 取り戻し請求ってやつです。
 で、ユーザ部門とやり取りすることになりました。

 ユーザ側から言われたのはこれです。

・今まで無料だからやっていた
・取り戻し請求は100%じゃない
・郵便局の窓口まで行くのが大変(社員がやらないといけない)

 ただ、実際には無料じゃないし、100%じゃないのはタイミングがある以上システムを作ったって同じだし、窓口に行くより人を待機させてシステムを維持する方がコストかかりますしね。

みんな「お金がかからない」っていうけどさ、
エンジニアを使って事務処理やらせるのって一番高い手段なのよ

「話を聞く限り、いずれも致命的ではありませんね」
「はい。。。」
「エンジニアを待機させる方が単価高いので、あとはどこまでやるかはユーザサイドで判断していただけますか?うちの運用は3月をもって廃止させてもらいますね」
「承知しました。念のため担当間で確認します」

 で「確認しましたが、絶対的にやらなければいけないものはありませんでした」となりました。

で、

 「本当に必要なタイミングがあって、人が稼働できれば検討していただけますか?」

と言われたのですが、

 「そうですね。依頼されたときに人が稼働できれば、検討します」

って答えておきました。まあ、それができる人は会議とかでいつも忙しいので、この時間軸では無理でしょうが、断るのも角が立つし「できれば」ってことで。

 そのあと、

「100%担保できないものを期待しても運用上問題があるので、やめます」

って言ってきました。

廃止ってむずかしい

 これって、いつも思うんですけど、それなりに政治力だったり押しの強さだったりタイミングを見計らう部分があったりと、割と高度なスキルが要求うされる部分だと思います。

 そのためには業務を見える化しておく必要があるし、
 マネージャーが仕事をちゃんと知っておかないといけないし。
 まあ相当気を遣う仕事であるのは確かです。

 一つあるのは「ユーザ部門と仲良くしておく」ことですね。
 仕事の話をふだんからしっかりしておくこと。

 しかし、「断捨離」って物理的なものではなく、仕事でもあちこちに応用できる部分かと思いました。

 このあたりの「仕事のスリム化」は何本か書いてありますので、興味がある方はどうぞ。


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