システム開発でユーザを味方につけるには
今まで何度か社内の炎上プロジェクトに消火役として投入されてきましたが、問題が発生しているプロジェクトというのは、ユーザと情シス・ベンダの間が険悪になってしまっているケースが多いように思います。
役割を決めてあげる
今まで経験したケースだと、これが一番多くありました。プロジェクトに入って開口一端、メンバーがユーザの悪口を言い始めるケースです。「協力的でない」「調整してくれない」とか。
半面、ユーザ側の話を聞くと「こちらとしては譲るつもりはあるのに、言ってくれない」とか「役割は言われれば決めるのに。。。」みたいになったりして「かみあってないな」と思います。
こういったケースの多くは、中に入ってみると、そもそものプロジェクト体制がしっかり決められていないか、ユーザ側のリーダーが自分の役割を自覚していないか、もしくはそのどちらかです。この定義をしっかり行い、その人の上長の前でその人の役割を意識させるという儀式的なものが必要だったりもします。
ユーザ内で対立構造が発生している
これもあるあるですね。ユーザ内でマネジメント層vs現場という感じで、妙な対立構造が発生しているケース。現場には仕切っているボスみたいな人がいて、この人に聞かないと話が進まないけどリーダーがこの人の不興買っちゃってるみたいなケース。
こういった時、私は、ボス側も話も先に聞いたうえで、リーダーと腹を割って話をして、進め方を仕切りなおすようにしています。大事なのは現場の話は聞くけれど、決めるのはこちらという姿勢を崩さないことが大切です。
あとは、片方だけに肩入れしすぎないことも大事ですね。片方に肩入れしていたらもう片方の方がリーダーにスイッチしちゃうなんてこともあります。こうなるともう。。。(遠い目)
ユーザとベンダが組んで情シスと対立する
意外にこれがあるあるなんです。
情シスって、ちゃんと仕事するといらんこといいですからね。いちばんひどかったケースは「〇〇さん(ベンダー側のPL)とこれはやるという話がついていますから!」と言い放ったユーザ側のお局さん。それを決めるのはあなたではありませんよ。
さらにそれに対して「確かにこれは必要だと思いますので実装する方向で検討します!」と言い切っちゃうPLの方、工数管理されているPMの方の目が三角になっているのわかってます?
こういったときに大事なのは、まず話を聞く姿勢に徹して問題の本質をしっかりとらえること、また、コツとして、ロジカルに話しすぎないことだと思います。
大体、こういったお局的な人の多くは、自分なりにまじめに仕事に向き合っていて、責任感もその人なりに高いのです。で、いいたいことがたくさんあるので、まずそれを全部吐き出させてしまうことが大事です。フムフムと思いながら聞いていると、大体1つ2つは「確かに落としていたな」というポイントがありますから、そこだけ拾ってあげればよい。
一番の敵は、一番の味方になりうる
下記の記事でも書きましたが、意外に、一番の敵が一番の味方になってくれるパターンって多いのです。
とくに業務システムは、コアユーザに味方がいると、まったくやりやすさが変わってきますからね。。。
なので、ファーストインプレッションだけでその人の評価を決めて、敵視しないほうがいいと思っています。
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