見出し画像

2024年のビッグデータトレンド5選

1. AIドリブン データ分析

データ分析の世界は人工知能 (AI) と機械学習 (ML) によって、かつて統計学を中心としていたやり方からずいぶん様変わりしました。
特にAIを用いたデータ分析は2024年もとどまることを知らず、今までにない速度で、今まで見えていなかった新しい知見が掘り起こされるでしょう。

例えば金融業界ではAIとリアルタイムビッグデータを用いて、市場トレンドを迅速に高精度に予測できるようになりつつあります。
他にもヘルスケア分野では病気の早期検知や個人に特化した治療計画を立てられますし、小売業界では消費者の行動パターンを予測してUX改善につなげたり在庫最適化したりできます。
製造業ではすでに行われている異常検知の仕組みがもっと効率的になるでしょう。

2. エッジコンピューティングの台頭

エッジコンピューティングとはできる限りデータソースに近いところ、分かりやすくいえばみなさんが所有するスマホで、データの処理や分析を行うことをいいます。
IoTや5G技術の拡大によって2024年にエッジコンピューティングがさらに進むでしょう。

エッジコンピューティングが特に有効な場面を挙げると、自動運転やスマートグリッドのような低遅延が求められる領域や、高解像度な位置情報といったセキュリティ要件が厳しい領域、それにいちいちサーバーにデータを送っていては通信費やストレージ費用がかさんでしまうセンサーデータを扱う領域があります。
世界のスマートシティ化が進んでくると欠かせない技術になるでしょう。

3. データセキュリティとプライバシーの向上

大量のユーザーデータを抱えたLINEヤフーのような企業が総務省から指摘を受けていることからもわかる通り、近年ますますセキュリティ・プライバシーの大切さが叫ばれています。
一般データ保護規則 (GDPR) をはじめとするプライバシー法によって、消費者が「自分のデータを消してくれ」というと企業は対応しなければいけないのです。

ここに立ち向かうための技術はいくつか存在します。
例えばブロックチェーンは改ざん防止と安全なデータ記録管理に使えますし、ゼロトラストアーキテクチャではどのユーザーやシステムも基本的に「信頼ならん」と仮定することでセキュリティ向上に一役買っています。
この記事の最初に紹介したAIもリアルタイムで異常を検知してくれるでしょう。

4. データの民主化

技術系ではない従業員もみながデータを使えて価値を創出できると、会社としての価値も高まりますよね。
今でも使い勝手の良いダッシュボードやレポートが用意されたり近年すさまじい成長を見せるLLMをだれでも使えたりとこの傾向がありますが、2024年はさらにこの傾向が進みます。

引き続きTableauやPowerBIのようなBIツールが浸透し、Chat-GPTを始めとした自然言語で使えるAIはまだまだ利用が加速するでしょう。
そうなると、例えばマーケティング分野でどのようにキャンペーンを打ってROIを改善させればよいかを日本語でChatするだけで答えらが得られるかもしれません。

5. 持続可能なデータ実践

環境問題も忘れてはいけません。
私たちが扱えるデータ量が増えるのはいいことですが、その裏で莫大なエネルギーが使われ、それとともに二酸化炭素が排出されています。

各国各地にデータセンタをーもつクラウドベンダー各社は環境問題に対して不断の努力を続けています。
使用されるエネルギーを100%再生可能エネルギーで賄ったり、サーバーの冷却システムを最適化して電力使用量を削減しているのです。
私たちユーザー側もベンダーを選ぶときにできる限り環境問題に積極的な企業を選ぶことで、環境的にもエンドユーザーとの信頼関係的にもメリットがあります。

この記事が参加している募集

よろしければサポートお願いします! いただいたサポートはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!