梅雨の晴れ間に、大根一本勝負!!合間に「女の園の星」を読みながら・・・
こんにちは、ぷるるです。
みなさま、梅雨の日々をいかがお過ごしですか?
私は立派な大根を手に入れたので、「切り干し大根」自体を作りました!
お恥ずかしながら、切り干し大根は「買ってくるもの」だと思っていた私。
だから自分でも作れると知った時は、目玉が飛び出るほど驚きました。
いえ、実際にはまったく飛び出ていませんけどね。
しかも手順は死ぬほど簡単。
びっくりしましたよ、量の減り具合に。
生き物って本当に水分で出来ているんですね。まさかこれほどシワッシワになるとは・・・
私は切り干し大根に己の未来を重ね合わせ、ちょっぴり涙をこぼしました。
でも、泣いてばかりはいられません。
大根はまだ半分以上、残っているのですから!
「よし、君との一本勝負に挑もうじゃないか」
私は残った大根にそう告げました、梅雨の晴れ間のキッチンにて。
すると私の心に、こんな声が聞こえてきたんです。
大根を擬人化したら、仮面騎士になりました。
一体なぜ?我ながら本当に不思議です。
でも思わぬ闇が引き出されては困りますので、追求はよしておきましょう。
では、いざ勝負!
大根は部位によって、味わいが異なります。
できればその特徴を生かしたいもの。
よって、最も甘く歯応えのある上位部分は、サラダにしました(安易①)
このサラダのポイント、実はドレッシングなんです!
昔通っていた居酒屋さんで聞いたレシピなんですが、甘酸っぱさがちょうどいいんですよね〜(*1)
って、ポイント大根じゃないんかい!!
なんということでしょう・・・作ってから気づくなんて。己の失敗に震えていると、再びまな板の上から声がしました。
私は思わず唇を噛み締めました。悔しいけれど大根の言う通り。
このままでは負ける…大根優勢の流れを変えることが必要です。
そこでブレイクタイムを取り、英気を養うことにしました。
ええ、MANGAの力を借りて・・・
7歳の頃からたくさん漫画を読んできましたが、正直『全作品に外れなし!』という作家は多くないです。
私的には5名ほど。そのうちの一人が
和山やま先生!!
とても人気があり、最近は綾野剛主演で「カラオケいこ!」が映画化されました。
全作品を持っていますが、どれも本当に本当に笑えます。
ローテンションの積み重なりが、じわじわと迫る面白さ!!
それが臨界点に達すると、あとはニヤニヤニヤニヤひとりきり。
そう、和山先生の作品は、夜中にひとり読むのが一番似合うのです。
「動物のお医者さん」を描いた、佐々木倫子さんの系譜でしょうか。
大根との戦いを制すため、私は代表作「女の園の星」をチョイスしました。
星先生は、毎日生徒たちに振り回されつつも、(かなり)マイペースに仕事をしています。そんな彼の教師ライフを描いた作品です。
卒アルを生徒に見られ、その写真をステッカーにされたり。
授業中、教室のベランダに犬が降ってくる珍事に見舞われたり。
3者面談で、「引きこもり兄」&「高齢祖父」との対峙を余儀なくされたり。
また、彼の生徒がみんな個性爆発で、面白いんですよね〜。
我が女子校時代を思い出しました。
高校生からほど遠くなった私ですが、この学校なら違和感なく溶け込める気がします。
同じ匂いを感じるんですよね〜。例えばこんな会話とか ↓↓
ちなみに小林先生(担当:数学)も、相当なるマイペース。
というか、マイペースな人しか出てこないのが、和山作品。
ハイな時はより楽しく、ローな時は元気になれるのが魅力です。
さて和山先生に英気をもらったので、一気に大根を攻めてやります!
中間部は、加熱するとやわらかくなる特質を生かし、厚揚げと煮ました(安易②)。
葉を添える理由は彩り。別で茹でて緑美しく仕上げるのが良いでしょう。
が、私はしません。面倒ですからね!!!
また煮崩れ防止&味を染みさせる為、大根は面取りをするのが良いでしょう。
が、私はしません。面(以下自粛)
残った尻尾は辛味が魅力。よってお漬物にしました。
といってもぬか床に入れるだけですけどね。
そして、ぬかの担当は私ではありませんが。
するとまな板の上から鋭い視線が!!
誰?!
もちろん犯人は大根です。どうやら怒っている様子。
これはいかん!敵に礼を欠くのは侍としていかがなものか。
というか、いつから私は侍に?
それはともかく、反省は必要ですよね。
そこで、皮を使ってきんぴらを作りました。食材を丸ごと使うことで、ポイント奪取&誠意を表明。
レシピは通常のきんぴらと同じですが、食感柔らかく仕上がりますよ〜。
辛味と甘味のハーモニーが魅力です。
あと、久しぶりにごぼうで作ると、「やっぱりきんぴらは、ごぼうだなー!!」と再確認できるところとか。
って、大根の立場は?
うーん、どうもいけませんね。
ここは一つ「切り干し大根」で逆転を狙いましょう。
水で戻し、炒め、そこへ油揚げ&にんじんを加えます。
でも、煮汁を絡めている時にふとこう思ったんです。
「時間をかけて水分を抜いたのに、また含ませるってどうなの」
わかってますとも、この手間により鉄やカルシウム、カリウムが10倍以上になることは。栄養素の濃縮ですよね。
でも全部自分で作ると、どうしてもモヤってしまうのです。
これマッチポンプじゃない?とか、自作自演じゃん、とかね。
なんて考えていたら、切り干し大根が完成してました。
市販のものを使った時と同じ食感、同じ味!
これからはいつも自分で干そうと決意。
私は大根1本を使い切った満足感で、ちらりとまな板を見ました。
でも、そこにもう大根の姿は・・・
そうです・・・大根は料理に形を変え、家族の栄養素として第二の大根生をスタートさせていたのでした。
「ありがとう、大根・・・」
私は心の中で、手を合わせました。
手作りの素晴らしいところは、命の循環を実感できることですね。
そして自分一人では生きられないと、謙虚になれること。
多くの命に支えられ、今の私が存在する。
こんなことに気付けたのも、大根のおかげです。
この勝負はあなたの勝ちね、大根。
そしてこの記事でも私は負けたわ、と。
長々書いたわりに、目新しい料理が出てきはしない。
そして写真は茶色ばかり。
この事実。
真正面から受け止めましょう。申し訳ございませんでした!
次回はがんばります。
大根に誓って、必ずやきっと・・・
*おまけ*
(*1)
居酒屋のご亭主に教えていただいた、ドレッシングレシピです。
もしよろしければ、ご活用くださいませ!
大根1/2本に対して、
・しょうゆ大2
・ごま油大2
・酢大2
・みりん小1
・砂糖小1
・すりごま大1
を混ぜます。
もみのりを散らしても、美味しいですよ〜!
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