独り言

最近この歳まで音楽をやっている理由は何だろうかと考えることが増えた。様々な要因が複雑に絡んでいると思う。成功体験が希薄であることに起因する不完全燃焼感や自己の能力は評価されるに値するという過大解釈。土地柄もあるのかな。楽しいという感情は心の奥底へ潜み、もはや怒りや悲しみの感情と惰性で続けている節があるかもしれない。前提、プロになりたいという訳ではない。要するに他者に認められたいのだ。自分をわかってくれ。結局の所承認欲求で動いているという事実にガッカリする。かつてダサいと思っていた連中ほど受け入れられている。何故だ。耳が腐っているのか。ここまで大衆と自分の感性にズレがあると間違っているのは自分の方だと思ってしまう。そしてあたかもこちら側のフリをしているがやっていることは完全にあちら側の奴もいる。こういうのが一番たちが悪い。実は、既に心の中では気づいている。薄々わかっていたが気づかないフリをしていたのかもしれない。しかし今さら音楽を辞めて自分に何が残るのか。「レイ、お前は俺と同じ音楽を辞めたら何も残らない人間」エディと竜介が会話するシーンを思い出した。
しかし反面、皮肉にも成功体験の乏しさこそが今の自分を形成したということになる。あのままあちら側にいたらと想像するだけで恐ろしい。とある人に「君は激情ハードコアの方が似合う」と言われた。そして「君が求めているものは別ジャンルにある」とも言われた。後者は前から薄々気づいていた。蓋を開けてみたら、思っていたのと違ったのだ。思うにジャンルもハコも全てが自分に合っていなかったのではないか。これは結果論だ。自分の悩みは仮に音楽を辞めたとしたら殆ど解決する気がする。だがそれはそれで虚無、つまらないと思ってしまう。俺は面倒くさいのだ。生き方について常々考えているのだが、「仕事の出来る陽キャ」というのが人生における最適解であるという結論に落ち着いたのだが陽キャとはある意味で思考の放棄であると考える。人間を人間たらしめる一番の要素とは思考することにあると思うので、思考放棄で幸せに生きることが出来るというのは何とも矛盾している。皆が文化祭を楽しんでいる最中、裏で人間失格を読むような奴だったので崩壊はその時から始まっていたのかも

最近noteは日記みたいな使い方をしている。誰かの参考になればいいな、みたいな紹介記事は控えようと思う。日記で思い出したのだが、秋冬服を出すのと同時に部屋の大掃除をこの前したら、高校時代の日記が押入れから発掘された。その名も努力日記。何ですかそれは、と思いつつ読み返してみると普通に面白かった。やはり自分は自分だった。当時から行動原理は怒りや悲しみであり努力の方向性が若干ズレているだけで色々と頑張っていた。自分だけが見るハズの日記なのに所々ボケが挟まっていて自分だな〜と思った。笑ったのが「世界には自分よりも苦しんでいる人達がたくさんいる。Michael Jacksonを聴け」といった文章だった。当時の自分をビンタしたい。この日記以外にも一番最初に買って貰ったスマホが出てきた。試しに充電してみて起動したら電源が入ったので恐る恐る写真を見返してみたが、黒歴史の宝庫だった。これを見ると今の自分は大分成長したんだなと思う。もはや名前も思い出せない人間がたくさんいた。死にたくなった。自分は精神がいよいよ限界に達したら過去への逃避行をする癖がある。通っていた小学校の周りを散歩しながら昔聴いていた音楽を聴いて感傷に浸る不審者になる。こんな自分を好きになってくれた初恋の人に誇れる自分に果たして今なれているんだろうかと思う。昔の思い出というものは熟成されたワインのような物で、ただ生きていくだけでも勝手に熟成されていく訳なのである意味で呪いであり、地獄である

誰よりも悲しくありたいという思いがある。というか幸せが怖い。正確には過剰な幸せは要らない。
人生とは浮き沈みがあるジェットコースターみたいなもので、身に余る幸せの次には絶望が待ち構えている気がする。自販機でジュースが当たった。それだけでも少し怖い。くだらない運を使ってしまった感覚になる。麻雀で役満を和了ったら運を使い果たしたと思い、しばらくいいことがないだろうと覚悟する。小さな悪いことが連続する才能がある。一生の内に経験する幸運と不運の量は予め決まっておりグラフは上下し最終的に釣り合いが取れ、結果ゼロに収束するという話を聞いたことがある気がするが嘘つくなと思った。そんなの人によるだろう。悪いことが日常茶飯事の人もいれば反面、神に愛されしラッキーマンもいる。俺の人生は曇り時々大雨、悪くない人生だよ。悪いことが続くと日常のちょっとしたことが幸せに感じられるのは良い点かも。今日は夕焼けが綺麗だな、とか夜中にコンビニへ向かう道中ふと感じる季節の匂いや、雨上がりの美しい空に感動したり。当たり前に繰り返される日常が幸せと感じるのは難しい。娑婆にいれるだけ幸せ。食べ物は温かいだけでも最高に美味い。好きな物を買い好きな物を食って好きな所へ行ける自由。優しい人が損をする世の中は間違っている。俺は不幸で結構なのでそんな人達が幸せでありますように