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【note版】あのチョコレートのお話・・ロアルド・ダールの日

家に届けられる地元のタウン誌で、毎年9月の13日は世界的にも有名な、イギリスの小説家であり脚本家でもある、ロアルド・ダール(Roald Dahl)の日、「Roald Dahl Day」だということを知りました。

※以下は他媒体に掲載中の記事から転載(自著)した、過去のものです。noteには私の個人的な記録として一部割愛、再編集(くだけた文調や写真のキャプション、絵文字など)したものをお届けします。フルバージョンの原文はこちらを参照ください(2022年9月11日執筆分)。

パイロットから転身したノルウェー系イギリス人の作家

そのコラムによると、1916年ノルウェー移民の両親のもとイギリスのウェールズ(関連記事)で生まれたダールは、もともと海外に興味があり、はじめはシェル石油での勤務としてタンザニアに赴任していました。

1939年に第二次世界大戦が始まると、空軍のパイロットに志願して活躍するものの、墜落事故により第1線を退きます。その後はアメリカを拠点に英米間の外交上の橋渡しをするなど重要な任務を果たし、1950年代にようやく母国のイギリスに戻ります。

アメリカですでに作家デビューしていたダールは、イングランド南東部、バッキンガムシャーに構えた自宅の庭で子供向けの小説を書き始めます。

パイロットはほかの人が普段目にしない、上空から地面を俯瞰することが多く、想像力が働くからでしょうか。元パイロット作家といえば『星の王子様』のサン=テグジュペリを思い浮かべますが、ダールも『チョコレート工場の秘密』『マチルダは小さな大天才』といった大ヒット作を次々に生み出し、大人向けの短編・長編小説、映画『007は二度死ぬ』などの脚本まで手がけるようになりました。

『チョコレート工場の秘密』に影響を与えた「カドベリー」

1964年に発表された児童小説『チョコレート工場の秘密』は、2度も映画化され日本でもよく知られているかと思いますが、この作品はイングランド、ウェスト・ミッドランズの工業都市、バーミンガムに本拠を構える「カドベリー(Cadbury)」社のチョコレート菓子に発想を得たと言われています。

なんでも、中学生の頃に通っていた学校がカドベリーの工場近辺だったことから、ときおり試供品が同校に送られてきたのだとか。その頃の思い出が、あの大ヒット作品を生み出すきっかけになったようです。

工場敷地内にはチョコレートの歴史を学んだり、工場見学ができるテーマパーク型の施設「カドベリー・ワールド(Cadbury World)」があります。『チョコレート工場の秘密』好きな人や、子連れ家族、社会科見学の生徒たちなどで大にぎわいです。

なお、カドベリーは複数の合併、買収を経て現在は2010年以降アメリカのクラフト・フーズ社の一部になっており、イギリス以外の国ではアメリカ式に「キャドバリー」と一般的に呼ばれていますが、イギリスでは通じにくいかもしれないので、本記事では「カドベリー」と表記しています。

◼️カドベリー・ワールド(Cadbury World
・住所: Linden Road, Bournville Birmingham B30 1JR
・最寄駅:電車Bournville駅
・URL: www.cadburyworld.co.uk

当日の祝い方

ダールの没後15年がたった2006年、その天才的で果てしない想像力に敬意を表し、「ロアルド・ダールの日」が設立されました。

9月13日当日はダール作品を読んだり観たり、ダールの名を冠した子供をサポートするチャリティ団体に寄付するなどして、思い思いに祝うとよいそうです。

ダールの生い立ちや記念日については、以下のウェブサイトがわかりやすくまとめられています。紅茶を片手に、少し早い読書の秋や映画鑑賞をしてみてはいかがでしょうか。

Roald Dahl Day:https://www.daysoftheyear.com/days/roald-dahl-day/


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