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#20 高齢者虐待防止措置の推進

こんにちは
tatsuyaです。

 本日は、通所介護を運営していく上で必要な「高齢者虐待防止措置」について整理していきたいと思います。


1.高齢者虐待防止措置の推進

 高齢者虐待防止措置とは、
すべての介護サービス事業所を対象に、
虐待の発生または再発防止のために
委員会の開催」「指針の整備」「研修の実施」「担当者の設置」が義務付けられました。

令和6年4月1日から義務化されました。

2.内容

1)委員会の開催

・指針の作成
・虐待予防
・研修内容
・原因分析と再発予防
・再発予防策の評価 等

2)指針の整備

・基本的な考え方
・発生時の対応
・苦情にの解決方法 等

3)研修の実施

・採用時+年1回以上実施
・研修内容の記録

4)担当者の設置


虐待防止については、運営規定に記載しておかなければなりません。

措置が講じられていない場合は、所定単位数の1/100に相当する単位数の減算とまります。


3.なんで虐待が起きるの?

 一般的に施設において高齢者の虐待が発生する要因として、

  1. 人材不足による職員のストレスと疲労

  2. 教育と研修の不足

  3. 管理体制の不備

  4. 高齢者の特性(認知症、難聴等)

  5. 経済的なプレッシャー(経営と現場の間)

が挙げられます。

 介護現場では、慢性的なマンパワー不足が言われており、働いているスタッフは常に忙しい上に高齢者の特性(難聴、認知症)によりケアに想定以上の時間を要する場合があります。

 そのような時に、初めはやむおえず強い口調や手を挙げてしまうことが突発的に生じてしまい、それがスタッフ間で常態化してしまうと虐待の行為が通常の行為として成り立ってしまいます。

 まずは、頭ではわかっていてもそうするしかないということが起こらないように管理者は体制を整える努力が必要になると思います。

 そして、スタッフにおいてもそのケアの方法しかないとならないように常に研修をしていくことも重要だと思います。


 認知症の方をケアする際に、ケアするスタッフよって大きく症状が変化することを多々見かけます。

 認知症による脳実質機能低下を改善することは、私たちケアするスタッフには難しいかもしれませんが、周辺症状(不穏、徘徊等)は周辺の環境により変化・改善しうるとされています。

 認知症の方は、わからないからどうせ忘れるから適当にやっても大丈夫だろうではなく、高齢者・認知症になられた方こそ、十分な知識と誠意を持って対応することで大きな変化が起こる可能性があると認識することがまずは第1歩だと私は思います。

 介護現場は本当に厳しい状況にあるからこそ、形だけの取り組みにせず、一つづつ丁寧に考えていきたいものだと思います。

4.まとめ

1.高齢者虐待防止措置では「委員会の開催」「指針の整備」「研修の実施」「担当者の設置」が必要
2.令和6年4月1日より義務化
3.労働環境の整備と研修を通して防止を図る


以上です。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
次回は、「ハラスメント防止措置」について整理していきたいと思います。
介護報酬を追い風に。
それではまた、次回お会いできたら嬉しいです。


「制度に関して興味がでた」「介護保険をもっと知ってみたい」と思っていただけましたらサポートをして頂けるとありがたいです! 今後も介護報酬の改定を施設にとってプラスになるように継続して行なっていきたいと思いますのでよろしくお願いします!