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社長・山崎さんの体験談(前編)「私が在り方を変えると、会社全体が大きく変化」

「部下は、リーダー自身の在り方を映す鏡」。

そのことを痛みをもって深く理解されたクライアントの山崎さん(仮名)について、前回お話しいたしました。その山崎さんが、実際どのようにご自身を、そして組織を良い方向へと変えていったのか。ご本人にインタビューしてお聞きした内容を、今回から2回に分けて紹介させていただきます。

「それまで聞こえていなかった部下たちの声が、聞こえるようになった」

山崎さんのこの言葉。きっと多くの組織リーダーにとって重要な「気づき」だと感じています。

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「傾聴」「承認」で我が社は大きく変化しつつある

木村さんのコーチングのベースにあるのは、傾聴と承認です。コーチングの考え方が企業に根付いていけば、それぞれの違いを尊重できるようになります。違う人間が集まっているからこそ、素晴しいチームに成長していくのです。それを実現するには、まず上の人が変わっていく必要があります。

ポジションパワーで押しつけるのではなく、部下を承認し、傾聴すること。

そういう私も、かつては傾聴、承認など頭のなかにないビジネスパーソンでした。ガンガン引っ張り、トップダウンで押しつけるタイプのリーダーだったのです。しかし、それでは人は育たないし、社員が持っている力を発揮させることはできませんでした。

そんな私がいま、木村さんと出会ってコーチングを体験し、学びを深めたことによって、組織がどれほど変わり、恩恵を得ているかということを深く実感しています。リーダーの在り方が変われば、組織全体が大きく変わる。そのことが一人でも多くの方に伝わることを願って、こちらからお話しさせていただきます。

プレッシャーで傷つき、自信をなくしていた社員たち

私は親会社からいまの会社へ次期経営者として出向を命じられました。出向してすぐに感じたのは、「社員一人一人は才能や可能性を持っているのに、それが活かされていない」ということです。実はそれまで、会社では管理職に対して、いわゆるティーチング型の研修を5年間続けていました。追い込むことで成果を生み出させるのが目的で、時には罵詈雑言など激しい言葉でプレッシャーを掛けることもありました。

それによって社員は自信をなくし、傷つけられ、疲れ切っているように私には感じられました。もともと豊かな創造性を持っているはずなのに、積極的に何かに取り組もうという気概が感じられず、常に「ダメだしされるんじゃないか」「梯子をはずされるんじゃないか」という縮こまった空気が蔓延していたのです。

私はその年の秋から木村さんのコーチングを受け始めました。翌年に社長に就任することが決まっており、その重圧もあって信頼できる誰かに話を聞いてもらい、力になってほしいと考えたのです。木村さんに連絡してお会いし、まずは現状と自分の思いを伝えました。そのときの私はMBA的な視点から「ここを変えていきたい」「こんなことをやり遂げたい」などと語り続けたように思います。

一通り聞き終えると、木村さんは「分かりました。私の全てを使ってサポートします」と約束してくれました。

フラットな状態から、新しいアイデアが生まれてくる

そこから月1回のセッションを重ねていきました。
木村さんは常に、私のことを良い、悪いでジャッジすることなく、どんな自分も受容してくださいました。いまから思えば、私が気づいていない部分や認識の甘さなどを指摘してバッサリと切り捨てられてもいい瞬間が何度もあったように思います。

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