記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。

「幽霊」(江戸川乱歩)

あらすじ

 辻堂という男は実業家の平田氏を恨んでいました。しかし、病によって死んでしまったと平田のもとに伝わります。

 辻堂の葬式から4日後、平田のもとに怨霊となってとり殺してやるという手紙が届きました。バカバカしいと思いながらも平田には不安が湧き上がります。

 半年間何も起こらず、安心しつつある平田に一枚の写真が届きました。会社の発起人達で撮ったところに死んだはずの辻堂の姿が見えました。それから行く先々に辻堂の姿が現れます。

感想

 辻堂の執念から平田にとっては恐ろしい出来事になります。解決できると安心して読んでいると喜劇になってしまう状況です。平田も善人というわけではないので面白がっても良いとは思います。辻堂は株主総会に現れたり、保養旅行先に現れたりと完璧な情報収集に恐ろしさを感じられます。

 辻堂は法制度の穴を突いたおもしろい方法で姿をくらまします。平田が戸籍謄本を見ても死んだように見せかけています。平田と一緒にしっかり騙されました。ちゃんとした葬式をしていたり、大分大がかりな計画です。

 明智小五郎は保養先に現れて趣味として事件を解決します。なぜ現れたのかわからないので、明智のほうも不気味な所があります。医師が知り合いだったのか、ただの遭遇なのか、どんな方法か知りたいです。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?