【1日1文献】TRPGサークルに参加するASD大学生の語りの分析 ── 余暇活動を通したコミュニケーション支援の観点から ──#自閉症スペクトラム#余暇活動#TRPG

参考文献:TRPGサークルに参加するASD大学生の語りの分析 ── 余暇活動を通したコミュニケーション支援の観点から ──
筆者:加藤,浩平; 藤野,博
発行日:2015年
掲載元:東京学芸大学紀要. 総合教育科学系
検索方法:Google Scholar
キーワード:テーブルトーク・ロールプレイングゲーム,自閉症スペクトラム障害,余暇活動

【要旨】
本研究では,テーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)を趣味として遊んでいる成人ASD 者への面接調査から,TRPGを用いたASD者のコミュニケーション促進の仮説の検証と,仲間とのコミュニ ケーションが発展する場としてのTRPG活動の可能性について検討した。大学のTRPGサークルに所属する ASD者 1 名を対象に半構造化面接を行い,内容をKJ法に基づき質的な分析を行った。その結果 115枚のラベ ルが抽出され,ラベルは「TRPGを始めたきっかけ」「本人のコミュニケーション特性」「TRPGによるコミュ ニケーション促進」「TRPG以外の活動との比較」「周囲の仲間によるサポート」の, 5 つのカテゴリに分類で きた。分析の結果,仮説を支持すると思われる語りを複数得ることができた。また,仲間からの自然なサポー トが得られている,TRPGを通して仲間からコミュニケーションスキルを学ぼうとする内発的な動機づけが生 じたなど,TRPG活動が同年代の仲間との関係を築き,それを通してコミュニケーションの自発的な学びが起 こる場となる可能性が示唆された。

参考URL:
https://core.ac.uk/download/pdf/33468035.pdf

YWT
W:余暇活動が高機能ASD 児者の心理活動拠点となり,余暇活動への支援は,一 般社会に適応するためのスキルの獲得や学校などでの 支援を増強する重要な基盤づくりになることを,自身 の実践をもとに指摘している。

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