隠された身体と性

仕事の時には、体は衣類で隠されています。
「身体性」と言ってもいいかもしれません。
あまり肉体、身体を感じたり見たりするような瞬間はオフィスではあまりありません。
意図的に、ドレスコードだ何だと言って、何重にも衣類を纏い、似たような縫製の、色気と色味の薄い服を着せられています。
お金と立場によっては、色気のある服を着れますが。
(僕のオフィスが硬いということもあり、あまり遊べないという事情もあります。)

さて、そんな状況の下で、肉体的な要素・物事・振舞いは物凄い性的な色合いを帯びます。
帯びます、というか感じます。
よく言われるやつを例として挙げると、ネクタイを外す男性の仕草とかスカートを着た女性の足の組み換えの仕草とかですね。
あと、よく響く声で、会議室で話すとかもそれの一種かなと思います。

夜遅くまで同僚(異性)の人と作業してて、
最後の最後に机に潜ってパソコンのコード付け替えとかやっていた時に、
その人が「今足匂うから恥ずかしい」とか言われたときに、
急にその人が性的な要素を持った人だと感じて、
凄いエロい気持になりました。
ただのスーツを着た機械じゃなくて、
どちらかというと動物なんだなと。
そんな人と深夜の他の人がいなくなる時間まで一緒に同じ作業を協力してやっていたせいもあり、
それで「作業をする人形」に近いような認識を持っていたのに、
急に肉体的な要素を出されたのでとても変な気持ちになりました。
うわー抱きたい―
みたいな。

いや、自分含めてみんながみんな、そんな風に仕事中は仕事のことだけ考えてるわけじゃないから、
字面ほどには強い気持ちじゃないけど。

でもフッとした瞬間に垣間見える肉体性とかがたまらんような気がします。

ちょっと違いますけど、普段の話し方とか日頃気になってること(趣味じゃなくて)とか聞いた瞬間に感じる、
人となりがすごい魅力的に感じることもあります。
へー彼氏に対してそういうこと思ってるんだー、とか、
あ、そこ気になるんだ、とか。
仕事や職場で平板化されて見えなくなってる人間性が見えると、
とても楽しいですね。

さておき、ホワイトカラーの僕にとって、同僚(特に異性)の肉体を感じるような瞬間があると
うわーいいなあー
ってなっちゃいます。

逆に、演劇は肉体的な要素ばかりです。
体動かしますからね。
スポーツほどではないですが。
ただ激しさがなかったり、脚本に従って触ったりするときもどうしてもあります。
そうすると、肉体性・身体性の性的なパワーは下がるような気がします。
一回一回が薄まるような気がします。
演劇の場合、(語れるほど経験してないんですが)相手と一緒にいる時間の長さとかが、結構魅力の原動力になるような気がします。

とにかく、スーツを着ているから、ドレスコードに従わないといけないから、決められた物言いをしてホストとして振る舞う必要があるから、
素の肉体や人となりが見えると、相手を惹きつける力になるのかなあと思います。


作: PAM
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