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狭い世界で

得体の知れない存在というのは、非常に恐怖心を煽ります。

なぜ幽霊や妖怪が怖いのかというと、あくまで自分の場合ですが、会ったことがないからです。猛獣であるライオンとか虎とかよりも怖いです。

ライオンとか虎とかは動物園で見たことがあるけど、幽霊や妖怪はじかに見たことがないもので。

じかに見たり話したりする専門家の方も世にはいらっしゃいますし、生まれつきその能力を持つ方もいらっしゃいますが、自分は発動していません。無個性なのです。でもだからといって別に霊界や妖界のヒーローアカデミアに入学する気もありません。


その業界の参考書として名高いムーという雑誌がありますが、あれを読むと脳がだんだんバグってきてしまうので、実に健康に悪い。

もちろん、あれを読むことが健康の秘訣で、青汁よりムーのほうが効く、という方もいらっしゃいますし、それはとても良いことだと思います。一定の需要があるから刊行されているわけで。しかし、やはり向き不向きというものがありましてね。


異星人も怖いです。

自分は火星や木星にはなんらかの生き物が住んでいてもまあ、おかしくはないんじゃね?くらいの思想の持ち主ではありますが、積極的に交流を図りたいかというとそれは否で、できるだけご遠慮を願いたい。

もし仮に宇宙じゅうの生物たちがいきなりやってきても、自分は額に「異星人おことわり」と書いた紙を貼って外を出歩くと思います。閉鎖的な考えだとか言われても構いません。

どっかのキョンさんみたいに宇宙人や未来人を受け入れるフレキシブルさを持ち合わせていないし、ラムと名乗るビキニ姿の美女にめちゃくちゃ懐かれたとしても不純異星交遊はたぶんできないのです。

だから逆にいえば、自分が宇宙に飛び立つのもまた怖い。前澤社長レベルの巨万の富を手にできたとしても、自腹で無重力空間へとダイビングするのは怖すぎる。たとえギャラをもらってもそんなのはいやだ。狭い世界で平穏に暮らしていたい。 

誰とでも仲良く、というのは言葉ではきれいに思えますが、実際のところ、世の中には凶悪な殺人犯もいるし、SNSで芸能人を攻撃しまくる人もいるし、20世紀にあれだけ世界が悲惨な目に遭ったのに、戦争をやめていない国も多いじゃないですか。


なので、日本でせせこましく暮らしていこうと思います。でも、もう2年もろくに旅行ができていないというのはあまりにもせせこましいとも感じます。いちばん怖いのは病原菌ですね。例のアレの前では誰もがおかしくなる。そんなときはムーを読んで第三世界へと視点を向けるのも悪くないのかもしれません。

ところでムーって学研から出ているんですね。知りませんでした。メガミマガジンが学研から出ていることはだいぶ前に気づいていたのですが。最近は大人のひみつシリーズというのもあるらしい。学研は青少年に何を学んでほしいんだ?

サウナはたのしい。