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俺に京阪神の銭湯を語らせろ-大阪編(前編)-

noteでは基本的に楽しいことやくだらないことしか書かないことにしているので具体的なことは省きますが、こういう世の中なのでどうにも気が滅入りますね。

外出禁止の要請が出ているということで自分も極力ひきこもってアマゾンプライムでドラえもんを視聴するように努めていますが、やっぱり銭湯には行きたい。

そう思っていたところ、Twitterでオンライン銭湯というタグを見つけました。これがとても楽しい。

のですが、関東の銭湯が多い。

去年の夏あたりから銭湯の魅力に目覚めはじめ、通算120軒ほどの店舗を廻ってきた自分としては、すでに行ったことのある関西の銭湯もオンラインで楽しみたい。

かといって番台さんじゃないので写真など撮れないし、脱衣場と浴槽の撮影が禁止なのはもちろん知っているので手持ちの画像などもあんまりない。

ならば、銭湯に行けないこの期間中に今まで行った銭湯を思い出しながらまとめを書いてみよう、とのことで、今までに自分が訪れた全126軒のうち、特に印象に残っていて絶対にまた行きたい銭湯を紹介します。誰得なのかというと俺得です。需要などなくても銭湯の話がしたいのです。俺に銭湯を語らせろ。

・朝日温泉(大阪市住吉区)

最寄り駅は南海電鉄高野線沢ノ町駅ですが、JR長居駅or地下鉄御堂筋線長居駅から歩いていけなくもないです。ただ、複雑に入り組んだ団地を越えないと辿り着けないので初見だとけっこう迷うかも。

めちゃくちゃ綺麗なお店です。

スーパー銭湯を含めても、今まででトップクラスの清潔さ。広いロビーも、円形と長方形が組み合わさった内風呂も、大画面のテレビがある露天風呂も綺麗。有料のサウナは未見ですが、おそらくここもキメ細かく掃除されていることと思います。次回はサウナも行こう。

内風呂はさほど広いわけではないのですが、空間の取り方が上手なのか、狭い印象はありません。中規模くらいの銭湯だとカランがあっちこっちに分散されていることが多いですが、ここはスーパー銭湯みたいに1ヶ所に集中しているので、そのぶん浴槽を広く取れているのかも。ガラス張りの壁には手書きのビールやチューハイの宣伝広告がたくさん。

水風呂は露天にあり、これが実にキンキンに冷たい。交互浴がはかどるぜ。そしてテレビの方向に椅子が用意されているのが嬉しい。

落語の寄席や音楽ライブなどのイベントも行っているそうです。


・万代湯(大阪市住吉区)

手前の通りの時点ですでに昭和の匂いが漂う、郷愁たっぷりな銭湯。渋さでは個人的に今まで行った銭湯の中で最強。まず扉を開けた裏側の時点でこれだ。

いったいいつの時代のタクシー乗務員募集なのか?月収10万円がそこそこいい感じだとされていた時代とは……いつだ?少し調べてみたところ、1977年の大卒初任給は約10万円。それより前の広告?

浴場のカランの鏡には近所のお店の広告が貼られているのですが、そのうちの多くは今はもうお店を畳まれていると思います。市外局番がだいぶ昔のものだし、「万代市場◯◯」という住所があったけど、この万代市場ってもう今は存在しない商店街みたいなので……。

桶が用意されているのですが……、あ、ケロリンではありません。桶です。それも、鉄の桶……銅なのかな?アルミではありません、鉄です。ちゃんと重い。

鉄の桶なんて初めて見た。プラスチックのものもありましたが、この機会を逃したら次に鉄の桶を使えるのがいつになるのかわからないので、こちらで身体を洗い流しました。正直なところ平成育ちの自分には重くて使い勝手が悪かったのですが。

ああ、風呂じゃない部分のインパクトがありすぎて話がとっ散らかっていますね失礼。レトロですが浴槽は清潔です。カランのお湯もちゃんと良い感じの勢いで出ます。

奥にラドン風呂があるのですが、半分くらいは電気風呂。というか縮こまって入らないとふつうに電気風呂ゾーンに突っ込んでしまう。同時に入れということかな?よくわかりませんでした。ただこの後ろに石垣(のオブジェ)が積まれていて、なんともいえない独特な怪しい雰囲気があるんですよね。

あと、掛け湯のための小さな流しがあるのですが、この流しの下部分のみ壁の仕切りがなく男湯・女湯と繋がっています。もしかして男女混浴が当たり前の時代から存在するのかな、ここ……。

自分はいちおう昭和の末期に産まれているのですが、どうやら自分は昭和を全くわかっていなかったようだ……そんな気分にさせてくれました。とても不思議な空間を味わえます。末永く残ってほしい銭湯。

上に書いた朝日温泉から近いので、ハシゴして両者の違いを味わうのも楽しいと思います。

・千鳥温泉(大阪市此花区)

昭和のにほひが漂う商店街を抜けたところにあるオシャレな銭湯。

中はものすごく近代的。綺麗に整えられた脱衣場と浴槽。お湯はちょっと熱めだと思いますが冬場はとても良い。

そして富士山の壁画。関東の銭湯といえば富士山だとはよく聞きますが、関西ではあまり見たことがありません。山の絵はたまにありますが、南国風味だったりすぐそばに海があったりしてどう考えても富士山ではない山ばかり。しかし、ここの富士山は間違いなく富士山。

富士山だけではありません。知らない人ばかりだけど、たくさんの人物の肖像画が壁一面に貼られています。

逆方向には店員さんオリジナル?の穴埋めクイズがいくつか。あと新聞の切り抜き記事もあったんだけどどんな内容だったかな忘れた。情報量が多くて飽きないです。

ここも色んなイベントを行っているそうで、読書湯というのもあるそうな。自分は本が濡れるのが嫌なのでしませんが、銭湯で読書をやってみたい方はどうぞ。

お湯の知識がないせいで専門的なことは何ひとつ書けませぬ。ただ、この3軒はいずれまた行きたい素敵な場所であることは間違いない。そして事態が終息したら、また銭湯に行きまくるんだ。

以上、自分なりのオンライン銭湯でした。自分は気持ちよかったです。あとまだ紹介したいところがあるので後編に続きます。飽きるまで続けます。

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