未完成なところで楽しむ

Twitterに「Twitter Blue」なる課金機能が付いたそうです。

平成と令和を行き来している自分としては、横文字で「〇〇 Blue」という字面を見るとついつい◯◯の部分に「Favorite」とか「Hysteric」という単語を当てはめてしまい、女性ボーカルの音楽グループなのかと思ってしまいますが、もしかしてイーロン・マスクさんはそれを意識してこの名称にしたのでしょうか。

世代的にはわりと合っているはずだし、マスクさんは日本のアニメやゲームの文化に詳しく、一時期のアイコンが『鋼の錬金術師』のエドワード・エルリックだったほか、『アイドルマスター シンデレラガールズ』では輿水幸子ちゃん推しだという噂もあるので、J-POPをそれなりに知っていてもおかしくはない。実はこの予想、当たっていたりして……。

さて、この「Twitter Blue」に課金するとどうなるのかというと、大きな特徴としては、広告の表示回数が半分に減るそうです。

確かにTwitterの広告は時としてウザいことがある。やたらと婚活サイトを勧めてくるし。

何度となく「この広告に興味がない」をクリックしても、マリオが踏んでもしばらく経ったら復活するガロンのように、また元気にノコノコとタイムラインの上を歩いてくる。タッ○ルに登録しているのと同じくらいの回数をタップしていると思う。

そうかと思えば、脱毛エステと増毛エクステを同時におすすめしてきて、一体あなたがたは僕の肉体にどうなって欲しいんだよと困惑することもしばしば。

この広告はあなたが興味あるものでしたか?と問われても、いってしまえばこの世のすべての広告に興味がない。

北川景子さんの姿を見て広告をクリックしたとしても、それは北川景子さんに興味があるのであって広告には興味がない。

これは、駅前で配られているボケットティッシュは欲しくても、そこに添えられているどっかの英会話教室のチラシには興味がないというのと同じ。

でも、宣伝とはきっとそういうものです。

あれだけ選挙の街宣車がクソうるさいのは、クソうるさく名前を連呼しないと覚えてもらえないから。

初期のPayPayがポイントをばら撒いていたのは、そうしないと現金をスマホに移すという未知の行為をみんな自分からはしたがらないからだろうし、マイナポイントをあれだけ煽っているのも、あまりにもマイナンバーがスルーされまくっていたのでこれはやべーと政府が焦って強行突破に出たのでしょう。

もちろんそれで選挙に行かないという選択をしてもいいし、わたしはニコニコ現金派という考えを持っても個人の自由ですが、広告を出す人の立場から考えると、まず世の中に知られるために、ある種の強制力でせめて名前だけでも覚えてもらわないといけない。

なので、Twitterの広告というのもあるべくしてあるものだと個人的には思っていて、興味はないけど、なくなれとまで言うつもりはありません。

そもそも我のようなインターネット中年は、ユーチューブの再生が途中で止まるような時代を知っているし、mi○iの度重なるよくわからん仕様変更による迷走を見ているので、みんな不完全なもの、というか発展途上のものと考えていて、完璧なTwitterなど元から求めていないのです。

noteもそうです。

むしろ一般的に知られておらず、サービスが1年も保つのかどうかユーザーに心配されていた初期の未完成な頃のnoteがけっこう好きで、株式会社化したしもうしばらく潰れる心配はなさそうだけど、そのぶんあの色々と中途半端(超失礼)な部分が多かった頃が愛おしい。

なにせハッシュタグがなかったくらいなので、どれだけ良い記事を書いても見つけてもらえない。

超有名なバンドの人なのにフォロワーが2桁とか、pixivではめちゃくちゃ人気があるのにnoteではスキが1桁とか、昔はよく見かけたものです。ただ、そのぶん凄い人を見つけた時の驚きは大きかった……ような気がする。

そういえばpixivも最初の頃は存続が危ぶまれていたはず。昔はFANBOXなどはなく、無名の神絵師がいっぱいいるサイトだった。いろんな意味でお世話になりました。具体的にどういう意味なのかは健全なるnoteを志す私としては(ry←もう誰も使わなくなったなこれ……。

これからnoteももっと大きくなり、やがてTwitterみたいに数千万人のユーザーを抱えるビッグなSNSになるのかもしれませんが、どうなっても自分は痛々しい文章と自分が萌えるための2次元美少女を作り出す人でいたいです。

たとえ婚活サイトの広告まみれになったとしても、資産運用を勧めてきても、自称14歳のまましぶとく居座るし、Twitter Blueにもnoteプレミアムにも入るつもりはない。まあSNSは気楽にやるのがいちばんいいですな。

サウナはたのしい。