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売上げを半額に落とす勇気


ライターさんやプログラマーさんなどフリーで働いている方は、労働すればするほどに収入につながるのでどうしても「ブラック」になりがちです。

しかし若いうちはよくても、ある程度の年齢になると「セルフブラック労働」は危険です。

私も最近体調が悪くなったため仕事を大きくセーブしました。売上げは半額くらいになりましたが、命や健康には代えがたいと思います。

今回はフリーランスと健康についてお話します。

1.無理はずっと続けられない


ネットフリーランスの方は、若い方が多いように感じます。ツイッターなどを見ていても20代の方が目につきますし、40代はちらほら、50代となると相当数を減らすのではないでしょうか?
また40代、50代以上の方は前職があった方や主婦だった方も多く、「若い頃からずっとネットフリーランス」ということは少ないようにみえます。

20代の方は身体が元気なので、徹夜をしたり毎日10時間以上書き続けたりしても平気かもしれません。土日祝日休まなくても身体が持つこともあります。

しかしそのような無理はずっと続けられません。若いうちから運動もせずに閉じこもりきりで身体に負担をかけ続けると、40代になって腰を痛めて不自由な生活を強いられたり脳や心臓の血管系の障害が発生したり内臓を悪くしたりするリスクも高まるでしょう。

若い頃の無理は年を取って確実に身体に表れます(これは私自身が実感していることです)。

今は良くてもずっとブラックな労働を続けることはできないと理解しておいた方が良いと思います。

2.お金を持って死ねない


今は「2,000万円問題」などが世間で大きく取りざたされて、必死でお金を貯めようと思っている若い方も多いようです。
しかし20代で2,000万円持っていなくても60歳になる頃には持っているケースも多いので、20代であせる必要はないのです。また60歳になるまでに世間の情勢がどのように代わるかも分かりません。
また特に独身の方や子どものいない方にお伝えしたいのですが、お金は持って死ねないのです。たくさん働いてお金をいっぱい貯めても、使わなければ国のものになるだけです。
諸外国では、時間と人生の価値を知っているのか日本人のように必死で「預貯金」しようとする人は少数です。

そもそも「2000万」などという数字になんの根拠もありません。
2000万あっても全然足りない人もいれば、100万円もなくても人生特に困らず最期を迎える方も大勢おられます。

一律に「2000万貯めなきゃ」という発想になるのはいかにも日本人らしいですが、バカバカしいです。

必死で自分の時間を削ってブラック労働しても、人生の幸福度が下がるだけであまり意味がないのではないかと思います。

3.無理して身体を壊したらどうなるか


とはいえ実際、私も長年「セルフブラック人間」でした。弁護士時代からであり、そのせいで身体を壊して弁護士を辞めた経緯があります。

一番ひどいときには体重が20キロくらいになって生死の境をさまよいました。
かぜをひいても腹筋がまったくないので「たん」を吐き出すことすらできずに呼吸困難となり何度も救急車で運ばれましたし、ベッドから起き上がる最低限の筋力もありませんでした。
髪の毛も抜けて顔も身体もゾンビのようになり、生きているのが不思議でした。
血液検査の数値も正常なものがほぼ1つもなく、たとえば肝臓の数値は1,000を超えていました(通常は100以下です。1,000は重度の肝硬変のケースなどでいつ死んでもおかしくない状況です)。

本当に命が助かって奇跡のような話です。

実際、そうして身体を壊したため、私は約2年間なにもできませんでした。その後ライターになるのですが、完全な体調ではないために、今でもできることはかなり限定されています。


4.売上げが減っても身体が楽な方が良い


そんな状況ではありながら、私の中の「セルフブラック虫」がまた暴れ出して最近ライター業でもかなり無理をするようになっていました。


続きには私の現状と皆様へ向けたメッセージが書かれていますので、もし関心があればお読みくださいm(_ _)m


病気も治っていないのに毎日深夜まで起きてライティングを行い、朝起きられないので昼近くまで寝ていて起きたらまたライティング、ライティング、ライティング…という毎日でした。
土日祝もあまり休んでいませんでした。

「このままじゃいけない」とは思いつつ自分では踏ん切りがつかなかったのですが、結局病院で「即日入院しますか?」と進められ、ついには医療措置で強制入院させられそうになる事態となり、さすがにこれはダメだと思って仕事を減らしました。

売上げは半額に落ちましたが、仕方がないと思います。前のようになったら今度は命もないと思うので。
なお入院のリスクは全く消え去っておらず、また次に病院に行ったら入院を勧められると思います。

みなさんが私のような重病にかかるわけではないのは重々承知なのですが、やはり無理すると強度の腰痛、難聴、脳梗塞などのリスクも高まります。若いうちから身体もいたわりつつ運動とバランスの良い食事、適度な休暇をとることで体力をつけて、長い人生で充実した時間を過ごしてもらえたら、と切に願います。

今月末でマガジンを終える私から若いみなさまへ贈りたいメッセージとして受け止めてもらえたら幸いです。

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元弁護士(実務経験10年)の法律専門ライターが、フリーランスに必須の知識やネットリテラシーを高めるための法律知識を解説。 報酬未払い予防…

17歳で重度の拒食症(摂食障害) 25年間苦しみ続けてきました。 必死で勉強して弁護士になりましたが病気が悪化して廃業 その後、在宅ライターになりましたが命の危機もあって入院中です 毎日入院日記を投稿中 よかったら闘病生活のサポート、お願いいたしますm(_ _)m