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「双極性障害」からの回復⑧ 病識をつけるということ

病識とは、、
自分はこういう症状があり、診断された病名があり、これに困っていて、この時に症状が出やすい、、など自分がいまどんな状態なのかを知っていることかなと思います。

2017年春に症状悪化で何度目かの退職をしてから半年くらいは、ほぼ寝たきりで引きこもりでゲームやネットしかしない自宅警備員として、家族に甘えながら生き長らえていました。辛く苦しい中で僅かなエネルギーを溜めている期間というか。

それまで色々な葛藤の中で仕事をしてきて、限界を迎えたら症状が悪化し突然の退職。何ヶ月か休んで、でも働かなければ生きていけないと、何も改善しないまま病名を隠して働いて、の繰り返しでした。

2017年の時は幸いにも傷病手当金を受給する条件に当てはまったので、経済的な安心感をかすかな希望として最低1年、期限まるまる使うなら最高1年半でなんとか自分を立て直したいと思いました。
ここでしっかり治さないといつまでも同じことの繰り返しになるという危機感があり、散々苦しんできたんだからもういい加減よくなりたい!という強い気持ちがありました。

そしてようやく動けそうなエネルギーが出てきた2017年秋、そろそろ社会復帰を、と考えてカウンセリングに通ったことで心理教育を受けることができました。そこで教わったのか自分でネットで見つけたのか忘れましたが、『バイポーラー(双極性障害)ワークブック 第2版』という本に出会いました。

この頃、いま振り返ると病識というものがつき始めていて、自分の中で「双極性障害(Ⅱ型)」というものをもっと理解したい、改善する方法を学びたいという気持ちでした。
社会復帰のためのリハビリとして、2018年の年明けから週3回図書館に通い、自習室で1日10ページ進める(全330ページあります)と自分でノルマを決め独自に学習していきました。受験勉強のようにルーズリーフに要約を書いて、大事なところにマーカーをつけて学んでいきました。ワークブックなので直接書き込みもできて、全て終わった後には自分専用の分厚い取り扱い説明書のようになりました。

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本の内容について少し触れると、海外の専門家による本で、架空の8名の双極性障害を患っている方(スペクトラム、Ⅰ型〜Ⅱ型など幅広い症状を持つ)を例にしています。
病気の大枠をつかみ、悪化させず症状を和らげ対処スキルを高めるための具体的な方法を説明とワークシートを使って身につけていく構造になっています。私はアマゾンのレビューも参考にしました。症状で辛い本人だけでなく、その周りにいる家族や同僚などの記述もあるので、より自分の状況を客観視するのに役立ちました。

この本を全て学び終えたら、きれいさっぱり楽になった!というわけでは全然ないのですが、私にとって確実に次のステップにつながった一冊です。そして、もしまた症状が悪化してどうしようもなくなったときに確実に助けになる一冊となりました。



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