マグロとカツオ
こんにちは、パグ蔵です。
突然ですが、マグロとカツオをそれぞれ英語で何と言うかご存じでしょうか。
正解はtunaです。
正確には個別の名称がありますが、両方ともtunaと呼ばれることがあります。
もちろん生物学上の分類が異なり、tunaはマグロ類を指し、カツオは、skipjack tunaやbonitoですが、欧米ではtunaとひとくくりにされることがしばしばです。
何が言いたいかというと、言語によってものごと、さらに言えば世界の認識の仕方が異なるということです。
tunaのほかにも、扇風機や送風機、うちわなどを英語ではfanと言ったり、フランス語では蝶も蛾もpapillonというようです。
言語学者で哲学者のフェルディナン・ド・ソシュールは、人類が世界の個別の各事物を認識して、それらに名称(ことば)を割り当てているのではなく、名称(ことば)により世界を分節して認識している、というようなことを述べていました。
また、上記と似たような話ですが、例えば、日本語での「主張」という表現を英訳する場合、パッと思いつくだけでも、allegation, argument, case, claim, constatation, contentionなどがあり、どのようなことをどのように「確認する」または「主張する」かなどによって、異なる英語を用いる必要があります。
日本語では、その内容や方法などを問わず主張と主張ですが、弁明や口実などの主張はallegation、権利などの主張はclaim、論文での主張はthesisなどなど。
こういったものは、ネイティブにしかわからない感覚的なものであることが多く、その言語の学習者には簡単に理解できないことも多いですが、同時に、言語学習の奥深さであって、面白く、興味深い部分でもあると思います。
そして、こういった各単語のニュアンスを理解し、適切な文脈で正しく使うことができれば、一段上の翻訳をできるのではないかと思います。
私自身できていないことが多いので、引き続き努力していきたいです。
本日は以上です。
お読みいただきありがとうございました。
それではまた。
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