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Positive Aging Fitness代表、畑下拓樹氏へのインタビュー『健康へのハードルを下げたい』理学療法士の想い


今回は、Psitive Aging Fitness 代表で理学療法士の畑下拓樹さんのインタビュー記事となっています。

毎日健康に関するブログをアップし、その豊富な知識量とご自身が実践して健康やスタイルを維持している姿に、同じ理学療法士として感銘を受け、「私のダイエットを指南してください!」とお願いしたところ、快諾していただいた畑下さん。

私のダイエット体験談はこちら↓


実際に受けてみて、畑下さんのインストラクトは「一緒にあなたにあった方法を見つけていきましょう」というスタイルなので、これまで運動やダイエットが続かず、『健康になるのは辛いものだ』と諦めていた方でも、続けられるのではないかと感じました。


この素晴らしい取り組みを届けたい!


そんな想いでインタビューをお願いしたところ、こちらも快諾してくださりました。

“セカンドライフを応援する”という事業目的のため予防領域で起業した畑下さん。

多くの理学療法士が関心のある、しかし踏み込み辛い予防領域で起業に至ったきっかけは何なのか?“セカンドライフ”というワードに込められた想いとは?についてうかがいました。

聞き手:私(以下、岡)
答え手:畑下さん(以下、畑)

起業のきっかけについて

岡:それではよろしくお願いします。

畑:よろしくお願いします。


岡:理学療法士として10年以上働いてこられて、起業というのは大きな決断だったと思います。起業のきっかけとなった現場での課題とはどういったものでしょうか?


畑:私はまず病院勤務から理学療法士のキャリアをスタートしているのですが、そこで再入院をされる方を多く見てきました。
 その中でも特に脳梗塞の方のカルテを見ると高血圧や糖尿病などの生活習慣病の既往がいっぱいありました。身体が不自由になる病気をしてしまうと、元の場所に戻れても、元の生活や病前に予定していた人生には戻れず、「こんなことになるとは・・・」と悔やまれている方を数多く見てきました。
 だから予防は大事だと思うようになりました。そこで病気になる前から関わりたいなと思って、まずは地域に出ようと考えて訪問看護ステーションへ転職したんです。

 しかし、この頃は予防と言っても何をするか、具体的なことはなかなか思い浮かびませんでした。訪問看護をやりつつ、介護予防には取り組んでいましたが、自分のやりたいことはそれよりまだ前の世代の予防だという想いはずっと持ったままでした。
 それでも、現場では経験が積み重なり、統括の仕事を任されるようになっていたので、目の前の業務に精一杯で、何のノウハウもないまま保険外の事業を突き進めるという時間も気力も持てなくなっていました。
また、私が入社した時から会社の規模もとても大きくなっていましたし、私1人で『とりあえずやってみよう』という環境や立場でもありませんでした。

しかし、流石にこのままでは『自分自身が後悔する』『頭の中で、あーだ、こーだ考えても何も前に進まない』と思い、今の環境でできないのであれば、いっそ起業して、『自分の責任でTry&Errorを繰り返して事業として成功させよう!』と思いました。



岡:なるほど!「予防が大事」と思っている療法士は多いですよね。多いけれども、取り組めている人は少ない印象です。
 なぜ、畑下さんは起業という行動に移すことができたのでしょう?自分ならではのエピソードなどはありますか?


畑:先ほど病院での課題感の話をしましたが、もう少し言うと「50歳代で何かしら病気をされた方というのは、その時には軽症で済んでも習慣を変えなければその後に大きな病気をされる方が多いな。50歳代は健康においても人生のターニングポイントだな」という感覚を持っていました。

 また、私の父が脳腫瘍で10年前に亡くなったのですが、その時は58歳でした。
 タバコも吸うし、付き合いかもしれませんが朝にえづくぐらいお酒を飲んでいた日もありました。決して健康的な生活ではなかった父は、孫の顔や娘の花嫁姿も見れずに他界してしまいました。
 その父を見た時に、3人の子育ても終わり、これからセカンドライフを楽しもうっていう時に、最期がこうかって・・・と思ってしまったんですね。

 それらの公私の経験から50歳からの健康をサポートする必要性を感じました。この年代が健康でいることは、セカンドライフにも大きな影響があるんです。

 さらに、2年前に新型コロナ感染が社会問題となり、当時働いていた事業所でも訪問のキャンセルが相次ぎました。緊急事態宣言が解除されリハビリを再開した時、さらに生活機能が低下した利用者をいっぱい見ました。
 コロナ禍で世の中の多くの事業はオンラインサービスが普及しつつあるのに、対面による支援だけではこの先また新たな問題が起きた際に、また同じ問題で多くの人の健康を損なうようになってしまうと考えたんです。
 50歳前後の方々の健康管理プログラムなら、オンラインで対応可能ですから、それでやっていこうと思いました。

事業について



岡:よくわかりました。それでPositive Aging Fitness(以下、PAF)のホームページには“50代からの『脱!疲労体質』をプロデュース”と書いてあるんですね。
 そんなPAFですが、改めてどのようなサービスですか?“売り”も含めて教えてもらえますか?


畑:例えばダイエットなど、自分1人ではなかなか続かない取り組みを、3ヶ月の期間で私と目標を共有しながら進めていく事業です。オンラインでの運動指導だけでなく、食事の管理・アドバイスや健康のプチ情報など、多角的にフォローしていきます。

 私は10年以上、医療介護に精通してきた理学療法士です。そんな私といつでもどこでも繋がれるのが“売り”です。
 PAFの目指すところは自己管理なので、3ヶ月のプログラムを通して、痩せるなど体型が変わることも大事だけど、今後自分でやろうと思った時のために、ノウハウをお客様に根付かせていくのが目的です。



岡:まさに自立支援ですね。畑下さんは、毎日ブログを更新し、健康に関する情報を発信していますよね。それも本や文献などでエビデンスに裏付けられたもので、私も同じ理学療法士として感動しています。
 これらの情報をはじめ、起業の準備はいつ頃からしていましたか?


畑:私は一種の“健康オタク”なので、予防に関する知識は病院時代から勉強していました。そして臨床で使えるところは小出しにしていたのですが、SNSで発信というのは起業してから始めたことです。

 昨年7月にトータルウェルネスアドバイザーという民間資格の講座を受講して、オンラインのトレーナービジネスについてを学んだのですが、そこで発信の重要性を教えてもらいました。大学教授などの肩書きもないので、根拠を持ってみなさんが知りたいことを出し続けるしかありませんでした。
 もともとSNSで発信するのは好きじゃなかったし、ましてやYou yubeに顔出しで載せるなんて絶対嫌でした(笑)。でもそれって、自分に矢印が向いているんですよね。大前提は「誰のためにやってるの?」ということです。それを考えると自分のことなんてどうでもいいんです。今はその考えの軸を持てたので悩むことも少なくなりました。



岡:「自分に矢印が向いている」と言うのはすごく胸に刺さる言葉ですね。起業に踏み切れない療法士の良い気づきになるのではないかと思います。
 PAFはオンライン事業が主体ですが、どのような理学療法士の経験やスキルがそこで活きていますか?


畑:観察力じゃないですかね?お客様の訴えに対して、姿勢や動きのクセから気付くことができるので、問題を明確化しやすい。やはり療法士は評価が重要です。
 その代わり、トレーニングに関する知識はまだまだです。例えばエンタメ要素!理学療法士は真面目な分、面白くないでしょ?(笑)
 正論を伝えるのは得意だけど、それを楽しく伝えるのは下手。私もそうですから、下手なのは分かっているので愚直に真意を突いたことを真剣に向き合って伝えていくようにしています。ただそれだけではダメだということも感じています。


私:私も顧客としてPAFのサービスを体験している最中ですが、“PAFならでは”と感じたのは、運動と食事などの生活管理はしつつも、こちらの生活を尊重し、かつ質問にもスピーディーに答えてくれる、まさに伴走者という姿勢です。ここが先ほど畑下さんがおっしゃっていた「真意を突いたことを真剣に向き合って答える」との言葉に現れていますね。
 理学療法士であることよりもそちらに価値を感じましたが、意識されている点でしょうか?

畑:正論を押し付けないように注意はしています。誰もそんなん求めていませんから。インターネットや本を読めばわかることですので。
 「あなたの生活にとって何がベターなのか、その知識をどうすれば馴染みやすくカスタマイズすることができるか」を常に考えて伝えるようにしています。伴走者っていいですね。
 キャッチフレーズみたいなものがあればいいんですけど、難しいんですよね。“あなたの健康を支える伴走者”みたいな?
何かいいのがあれば教えてください(笑)。

今後について



岡:考えておきます!最後に今後の展望や夢を教えてください。

畑:事業目標としては“すきま時間フィットネス”の会員数を増やしたいです。無料で10分間、私や理学療法士でありヨガインストラクターでもある仲間と会員の方にパッと見てパッとやれる体操を伝えているんですが、自分で簡単に自己管理できるんだよっていうコンセプトなので多くの世代に伝えたい部分なんですよね。

 自分の夢としては“箱物”を作りたいんです。カフェ併設の健康ジムみたいな。例えば、近所の方がお茶をしに来ることもできるし、もちろん運動もできる。
健康って我慢しないと手に入らないから、敬遠されるんです。もっと当たり前に健康の情報にリーチできて、健康へのハードルを下げたまちづくりをしたい。そのための“箱物”はやはり欲しいなと。さらにオンラインでは、そこのスタジオから気分が上がるような景色の背景で発信もできたらいいなと思っています。今は自宅の一室なんで。

あとは私個人としては、“あなたの家のかかりつけ理学療法士”みたいな存在になりたいと思っています。



岡:個人としても、事業としても素敵な展望ですね!そんなまちづくりは療法士ならではな気がしますし、お話を伺ってますます応援したくなりました。今後のご活躍を期待しています。
そして、PAFの顧客としてダイエットもがんばります!(笑)
本日はありがとうございました。

畑:頑張らなくていいですよ(笑)。できる範囲でやりましょう!

https://www.positiveagingfitness.com/
Positive Aging   Fitness HP

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