股関節痛がある人に向けての運動療法の組み立て方STEP5〜解剖学的視点から〜
そいえば最近スタッフに。
と聞かれたので。
そのあたりをガツーンと臨床的経験からまとめてみようと思います。
1:股関節の痛みが出る3つの方向を排除する
1:股関節の屈曲運動(OKC)
股関節を曲げる運動ですね。。
はい、これは痛みを伴いやすいです。
股関節の前側の組織を見てみましょう。
股関節の前面の軟部組織は
・縫工筋
・大腿直筋
・大腿筋膜張筋
が表面にあり
深部には
・腸骨筋
・大腰筋
があります。
これらの組織が股関節屈曲時に挟み込まれて痛みを引き起こす(インピンジメントする)確率が高いため、屈曲運動はまず避けます。
他にも前方には鼠径靭帯、股関節内転筋、皮神経、血管などもありますので、トラブルが起きやすい部分でもありますね。
2:股関節伸展運動(OKC)
じゃあ股関節前面の硬くなっている筋肉を伸ばそー!とついつい伸ばしたくなる気持ちはわかりますが。
実はこれも避けたい運動の1つです。
なぜなら、股関節伸展運動も痛みを引き起こしやすいから。
股関節は球関節であり、肩関節と似たような構造をしています。
どちらの関節も「後方」の組織が硬くなります。
後側の組織が硬くなると、股関節の大腿骨は前側にシフトします。
この状態で股関節を伸展すると、さらに大腿骨は前方にシフトして、痛みを引き起こす確率が高くなります。
つまり、股関節伸展も避ける運動の1つになります。
3:股関節の外転・外旋運動(OKC、重力負荷)
最後に、股関節の外転・外旋運動も負荷が大きいです。
そもそも人間の大腿部を持ち上げるのは非常に大きな負担がかかるので、痛みのある股関節にはOKCの外転・外旋運動は避けましょう。
結構制限されるよねw?
はい、ここまでをまとめると
このあたりを最初の運動療法の選択肢として使うことはほとんどありません。ほとんどの場合、股関節痛がある人の痛みを引き起こします。
じゃあどうすればいいの?という実践的なお話をしていきます!!
STEP5で考えていきましょう。
ここから先は
NMotion~解剖学・運動学・生理学を臨床と運動に活かす~
運動を仕事にする全ての人へ。理学療法の知識、解剖・運動・生理学と最新の論文から現場で使えるピラティスや運動の評価・方法・考えをコラムと動画…
理学療法士最大級のオンラインサロンFree PT salonを運営!知識・技術を学ぶのはもちろん、発信力をつけて、みんなとコラボしてプロダクトを作る!やりたいことを実現する場所!→http://reha-basic.net/free-pt-salon/