それは本当に「伝わった」のか?
私は「カラダと運動の専門家」理学療法士として日々働いています。
この職業柄、人に「指導」したり「説明」したりすることは日常茶飯事であり、
例えば
・今のカラダの状態
・今後の運動方針
・なぜこの運動をやる意味があるのか
・運動時の注意点やポイント
など、つまり「伝える」ということを日々考えずには成り立たない職業なのです。
「伝える」とは実に難しいもので、自分がどんなに上手く説明できたとしても、相手には全く伝わってないということが往々にしてあります。
ここで理解しておかなくてはいけないことは、
「伝えた」と「伝わった」は別物である
という点です。
こちらの「伝えるという行為」の満足度なんてどうでもよく、「相手が正確に理解できるよう伝わったか」を突き詰めなくてはなりません。
なので何かを説明するときは、相手の立ち位置を想像して、伝えるプロセスを逆算していく思考が重要になってきます。
つまり全員に同じ説明の仕方をしていてはダメで、個々に合わせた説明方法をカスタムする力が必要となってきます。
そのイメージとしてはまず、
①そもそも相手は何を望んでいるのか
②相手の理解できるレベルは
③話の落とし所となるポイントは
を想定し、相手への想像力を働かせながら考えていきます。
その後、
・落とし所に向けての話の展開
・順序
・話の流れ
がわかりやすく一貫性のある構成になっているかを考えながら伝えていきます。
またどこまで詳しく説明するかもその人によって変えていきます。
例えば、
①ロジックをしっかり知りたい人
②雰囲気だけ分かればOKな人
この2つのタイプに同じような説明をしたら、どちらか一方は全く理解できないかもしれません。
そして特に②のタイプの人には、話の中で勘違いやすれ違いが生じやすいことも念頭に置かなければなりません。
「一回伝えたからOKでしょ」
ではなく
「ちゃんと伝わったか、確認してみよう」
「念のためもう2回はこまめに伝えよう」
など繰り返し確認をとり、擦り合わせることが肝となってきます。
まとめると、
○「伝えた」と「伝わった」は別物
○相手のタイプを想像し、逆算的思考を持つ
○確認と擦り合わせを丁寧に行うことが肝
となります。
「伝える」とは奥が深い分、とても面白いものです^ ^
ではまた!
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