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「原石」を見逃さない採用手法が開発できちゃったお話


1. はじめに


クリックいただきありがとうございます。HeaRの吉田です。
採用コンサルティング、経営企画、社内でのオンボーディング設計、たまに採用など幅広くやっています。

基本的にイノベーター理論における"レイトマジョリティ〜ラガード"なので、「みんなで一斉にやりましょう」という取り組みは苦手ですが、『ジョブテスト』は想いも可能性も詰まったプロダクトであるとデータも交えて話したく筆をとりました(タイピングしました)。

2. ジョブテストとは?

「採用面接のジャッジを簡略化する」ことで、コストやエネルギーを最適化し、採用フローの再創造を行うスキルテストSaaSです。

例えば、ジョブテストで解決したい課題は以下のようなイメージです。

「本当にスキルがあるか判断できなかったけど、いい人そうだから現場担当に繋いでみよう......」

このセリフの後に発生する、

・「判断できなかったけど」大丈夫かなぁ?という認知の不協和(ストレス)
・選考を進める根拠が曖昧であることで発生する現場面接官による前回の面接内容の確認コスト
・いざ現場面接官が会ってみると「あれ、この方は......」という発生を防げたはずの工数ロス
・それを指摘されて落ち込みながら、また新たな候補者を探しにいく採用担当のエネルギーと工数......
etc.

実際問題、「本当にスキルがあるか判断できなかったけど、いい人そうだから現場担当に繋いでみよう......」は発生しやすいことが判明しています。
※外向的で情緒的に安定している人は、初対面の面接で明るく話しやすい印象を与えるため通過しやすい。
(今城志保,『採用面接評価の科学』,白桃書房,2016年 よりCarney,Colvin&Hall,2007;Ambaby&Rosenthal,1992らの研究)

どのように解決するのか?

Google社でも取り入れられている「ワークサンプルテスト」の提供/作成を通じ、リクルーターの意思決定を支援します。

言い換えると、「入社後に担う職務の能力をテストで測定」します。

これにより、
・業務においては即戦力であると断定できます
・無駄な採用にかかる人的コストが削減できたり、
・スキルミスマッチの減少が望めます
・アトラクトに集中する時間が創出できます
・2桁以上採用する企業は採用コスト自体が削減できるかもしれません

「本当にスキルがあるか判断できなかったけど......」といった曖昧なジャッジは、これにて「おさらばえ〜」です。

より詳細が知りたい方は、ぜひこちらからお問い合わせください。

3.日本の労働市場の縮小は見えていること

唐突ながら、吉田の採用支援におけるスタンスの紹介です。
採用ブランディングを強みとするコンサル会社に所属していますが、前職での指導もあり「採用は当たり前を徹底すること」だと考えています。

候補者への対応スピードと内容の質を上げる、システム的に面接の目的と内容を設計し実装する、歩留まりを記録する、今までの歩留まりから逆算して母集団形成する、あるいは絞る。などなど

ただし、それをやりましょうねと言って実行を支援し続けていても、上手くいかない領域があったりします。

いくつかのうちの1つが、未来の経営幹部候補の採用・育成です。

経済産業省."経営人材育成に向けた研究会 報告書について".
「経営人財育成」に関する調査結果報告書(2017)
https://www.meti.go.jp/report/whitepaper/data/20170331001.html

日本の人口は減少しつづけており、採用難が加速しています。
かつては名目GDP2位が当たり前でした。現在では、3位であることが当たり前と化しており、今後もさらなる遅れをとる可能性があります。
そのような中、外資の採用競争力は高いままで、日系企業よりも桁の1つ多い年収提示がされることもあります。

言い換えると、優秀な人材はさらに少なくなってきており、見つけることができても他所と取り合いになる。取り合いになるが、給与面では惹きつけしづらく振られやすい。

優秀な人材が社内に増えないことで、既存事業の効率化・横展開による収益率の向上や新しい中核事業の創造まで手が回らず、収益を従業員に還元できず、従業員が疲弊・離脱し、さらに企業として採用競争力を弱めていくスパイラルにハマりやすくなります。

(さまざまな説明を省略していることはご容赦いただきたいです。)

採用活動においてのいつかの破綻が見えながらも、勝ち目の薄い戦いをやめることができないのが日本の企業であり、現場では採用担当だと私は考えています。

もちろんなんとかするためにご提案していくのですが、正直なところ、採用コンサルタントに市場を変えるような構造的是正は難しいです。
コペルニクス的転回が期待できる、なんらかの「イノベーション」が必要になるのではないかと思います。

4.殖やす、増やす、見い出す


では、「日本の労働市場をどうにかしてみよう〜!イノベーションだ〜!」と思ったとして、どこに着目していくかという話です。

あまり考えずに、「労働人口」という切り口を採用しました。
(ジョブテストを紹介するためです!すみません!)

特に人的資本に着目して労働市場を捉えた時、大きく3つの切り口があるのではないかと考えます。

①殖やす=人口自体を増やす戦略です。
「3人子供ほしい!」と言ったら、婚約者に「MAX2人!💢」と怒られた私には到底難しい話です。。。地方創生など様々な施策を打ち出している行政に期待しましょう。


②増やす=今いる労働力の総和を増やす戦略です。
要するに、今いる人材を育成して労働生産性を高めようということですね。
これなら、我々もできそうです(家庭運営における婚約者のマインド・スキルの育成はとても難しいものですが…😔)。

労働生産性を高めるために人資本への投資額(研修等)を増やすのが一般的ではありますが、日本において特に人材開発に用いられている予算(能力開発費)は世界と比較しても圧倒的に低いのが現実です。そもそも日本の労働生産性がG7中最下位であることも改めて紹介しておきます。

厚生労働省."平成30年版 労働経済の分析 本文"(2018)より
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/18/dl/18-1.pdf
厚生労働省."平成30年版 労働経済の分析 本文"(2018)よりhttps://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/roudou/18/dl/18-1.pdf

必ずしも因果関係はないものの、労働力の総和と能力開発費には一定の相関があります。

②の増やす戦略は、能力開発にコストをかけるという考え方・文化をあまり持っていない現状の日本には広くは受け入れられ難いのではないかと捉えています。

では、殖やすこともできませんし、育てることで増やすことも難しいのであれば、どうしたらいいのか?

3つ目の切り口として、
③「原石」を見い出す=休眠労働力を活用する戦略はどうでしょうか。

株式会社うるるさんの『シェフティ』などが好事例です。
今まで労働市場において休眠しがちだった、専業主婦などの層と在宅でできる仕事をマッチングすることで日本の労働力を高めることに貢献しています。自閉症スペクトラム症候群や精神的・身体的ハンディキャップを抱える方のお仕事を創出する、あるいはマッチングしている株式会社ボーダレス・ジャパンさんの事業なども同様かと考えています。

このように言い方が悪く恐縮ですが、誤解を恐れずに表現すると、「今まであまり価値が見出されていなかったもの」への見方を変えることでイノベーションをもたらす例は実は多くあると思います。

納豆は、事実ベースで表現すると、「腐った豆」ですよね。
腐った豆なのに、好きな人は本当に好きです。腐った豆ですよ?本当は腐ってますからね。食べるのはおかしい話です。だれかが腐ってても美味しいって気づいてしまったわけですね。その人を恨みます。(※納豆だけは一生の天敵です。)

1928年にフレミングは、パンに生えているアオカビから「ペニシリン」という抗生物質をつくれるってよく気づきましたよね。
普通だったら、食べれないので捨てませんか?

ジョブテストに当て込みますと、自社にはマッチしないと思っていた求職者(「原石」)が実は新しい見方の発明(柔軟性の高い受け入れを可能とする組織体制、ジョブ型雇用、より属人性を排した妥当性の高い見極め手法など)
によって、バリューを出すようになったら?

今まで職務経歴書書くのが億劫でその場のコミュニケーション能力で乗り切りがちだった私のような怠惰な人間が、新しい仕事・企業と出会う可能性が高まります。(採用に関わる人間としてはよくないですね。わかってます。)

実は、バックオフィスの0→1構築において「達人レベル」なのに、内向的な性格で上手く面接でコミュニケーションができなかったから落とされちゃったという人が活躍できる可能性が高まる。

などなどただの一例ですが、上記のようなことが起こせるプロダクトだと思います。


ちなみに、ワークサンプルテストはより属人性を排した妥当性の高い見極め手法であったりします。ワークサンプルテストの定義は、正確には一部異なるところがありますが参考までに以下の表をご確認ください。

服部泰宏,『採用学』,新潮選書,2016年より


日本ではあまり一般的でないことが残念ですが、
非構造化面接(=一般的な面接)よりも、ワークサンプルテストのほうが入社後の個人の業績予想として効果的であるというデータです。

十分な面接官トレーニングを受けた面接官による構造化した面接を行わないのであれば、ワークサンプリングテストはミスマッチを減らすお手軽で妥当性の高い見極め手法とされており、海外ではほぼ一般的と言ってもいいのではないでしょうか。

5.最後に改めて宣伝させてください


大層なことは語れません。
ですが、ジョブテストが普及することで今まで「原石」として見過ごされていた人々が活躍の機会に恵まれるかもしれない。
それによって、もう少しだけでも日本のエンゲージメントの総和が上がるかもしれない。
企業の採用活動が変わることで、「VR」、「メタバース」を始めとして、脳内で仮想現実世界(ソードアート・オンラインのようなアニメの世界観)を体験できるようになるなど、まだ見ぬ新しいテクノロジーや世界観の創造へのチャレンジが加速するかもしれない。

なら、「チャレンジしてもいいかな」と私は思っています。

ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。

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採用活動絶賛拡大中でもあるので、HeaRに興味のある方もぜひお気軽に以下の画像URLからお問い合わせください!!!


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