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マインドフルネス・ストレス低減プログラム(MBSR)体験感想:前半

1月から参加しているマインドフルネス・ストレス低減プログラム(MBSR)がちょうど半分終わったので感想を書こうと思います。

マインドフルネスストレス低減法(MBSR)は、アメリカのマサチューセッツ大学医学部でジョン・カバットジン博士によって開発された、マインドフルネスを活用してストレスを低減するためのプログラムです。(※マインドフルネスとは、「今この瞬間の体験に気づき、ありのままにそれを受け入れる方法」(大谷, 2014)のことです。)

MBSRは8週間のプログラムで、1週間に1回、約2時間ほどワークショップに出て、講師から直接マインフルネスの様々な練習方法を教えてもらったり、参加者と感想を共有したりします。毎回、マインドフルネスの練習の宿題が出るので、次のワークショップまでに毎日行います。毎日の宿題は、例えば45分間のボディースキャン(身体感覚に注意を向ける瞑想)+15分間の静坐瞑想、などです。日々の生活に約1時間の宿題をする時間をとるのが最初の鬼門でした。

これまで、全部で4回分、ワークショップを受けたので、半分終わろうとしています。その中での気づきをまとめてみます。

●宿題への取り組み方の変化

上にも書いた通り、宿題を毎日1時間しなければならないのは、最初はとっても難しかったです。でも、よくよく考えたら、私の場合、日々の生活の中で、Netflixなどの動画を見る時間は約1時間ほど。ネットを使っている時間を考えるともっと長いかもしれません。適当にネットサーフィンをしたり、動画を見る時間は取れるのに、自分をケアするための時間をとるのは「難しい…」、と思ってしまうことにまずは驚きました。「なんとかまとまった時間をとるんだ!」と思い始めてみたものの、とにかく夜遅くまですることがある日も多く、忙しい… 忙しいと疲れてしまって、適当な動画を見て過ごしたくなる、というサイクルがあることにも気づきました。

それでもなんとか、ほぼ毎日宿題は続けていくうちに、最初は「義務感」が8割、「好奇心」2割、だったのが、今は「好奇心」7割、「義務感」3割、と「好奇心」のほうが勝っているような気がしています。

瞑想をするときの自分の反応や感覚は毎日違って、心地いい日もあれば、考え事が頭をめぐり、集中できない日もあったり、違和感を常に抱えながら落ち着かない日もあります。どんな反応であっても、「今日はどんな調子かな」と好奇心を持って観察できるようになってきたことは、とっても大きな変化かな、と思います。

●「上手くやらなきゃ」から「自分にとって良い感覚は?」へ

1週目から感じていたのは、私は「『正しくするには』『上手くするには』どうやったらいいか」を考えやすい傾向にあることでした。前からそういう、いわゆる、「優等生」的な傾向があることには気づいていましたが、マインドフルネスの練習でもそれが出てくるとは思いませんでした。例えば、練習中に「足の指の感覚を感じましょう」と言われたとして、それができなかったら、「自分は上手くできてないからダメだ」と思ってしまう、というようなことがありました。

マインドフルネスの大事な要素の一つに「評価しない」ということがあります。講師の先生からは「上手くやる必要はない。『正しい』ことは何もない。一番大事なのは、自分のケアをすること、自分にとって心地いいことです。」と言われました。今でも、瞑想中やその他の練習中によく、「上手くやらなきゃ」「ちゃんとしなきゃ」という考えがでてきますが、それに気づいたら、「正解はないんだよ」「一番は自分が心地いいことだから」と思うようにしています。例えば、瞑想中、長時間座っていることに疲れを感じて、どうにもこうにもしんどくなってきても「ちゃんと座ってやらなきゃ。我慢しなきゃ。」という考えが出てきたりしますが、今は「自分は今どうしたいか」を考え、態勢を変えたりしています。(マインドフルネスの練習では、「正しいやり方」というのはなく、基本的に自分の体調や気持ちを優先し、練習の姿勢も自由、途中で姿勢を崩すのも自由です。)瞑想中に、初めて横になったとき、結局そのままウトウト寝てしまい(笑)、罪悪感と解放感が入り混じったような変な気持ちになりましたが…最近は、「『正しいこと』より、自分のことを優先できている」ことに心地よさを感じられるようになってきました。きっと、日常生活にも、この感覚やこの行動を応用出来たら、もっと楽に生きられるのかなぁ、と思っています。

あと、残り半分!楽しみです。


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