僕が亡くなったあとの話。

『僕が亡くなったあとは再婚してもいいんだよ』
まるで映画みたいなセリフを口にしたときのこと。

事の発端は
僕の40歳の誕生日

妻と結婚したのは2年前で当時は
僕がギリ30代で
妻がギリ20代だ

これから子供を設けるって考えた時に
独り立ちして20代になった頃には僕はもう60代ですっかりおじいちゃん。なんなら、”何か”あってこの世にいないかも。
そんな気持ちから冒頭のセリフが自然に出ていた

妻は
「そんな寂しい事言わないで」
って言うけど、僕は結構真面目。
「私より長生きしてほしい」
そう願う妻の言葉は嬉しかったけど
”現実”を考えると、やっぱり誰かサポートしてくれる人間が必要だと感じた

そして今妻は妊娠中。
この間も改めてこの話題に

『僕が亡くなったあとは再婚してもいいんだよ』
相変わらず映画みたいなセリフだ

すると妻は
「そんな寂しい事言わないで」
って返事すると思いきや

「じゃあ、逆に私に何かあった時も同じだよ」
思わぬ返事に

『そ、それはできないかも』
ってたじろぐ僕

「ほらね？できないでしょ？」
ふふん♪と得意げな妻の顔

「お互い長生きすることが一番の解決法だよ」
ニカッ☆と笑う妻の顔がなんだか憎めなかった

この先お互いに何かあったとしても
その時々でお互いが後悔しない選択をしていきたい

そう感じた大切な大切な夫婦の話。