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キング・オブ・シーブス(2018)

イギリスの名優たちの“粋”な演技で魅せる!
高齢者窃盗団が起こした実在の窃盗事件を映画化

2015年、ロンドンの宝飾店街“ハットンガーデン”の貸金庫から1,400万ポンド(約25億円)相当の宝石や現金が盗まれる事件が起きました。この事件が注目されたのは莫大な被害額以上に、犯人が平均年齢60歳以上の高齢者窃盗集団によるものだったから。

シュールなブラックユーモアを好むイギリスならではの奇想天外な強盗事件の顛末を、『マン・オン・ワイヤー』『博士と彼女のセオリー』のイギリス人監督ジェームズ・マーシュが2018年に映画化。

イギリスの名優たちが豪華競演を果たした痛快エンターテイメント作品です。

【ストーリー】
かつて「泥棒の王(キング・オブ・シーブス)」と呼ばれたブライアン(マイケル・ケイン)は裏稼業から引退していましたが、最愛の妻の急逝をきっかけに復活。知人のバジル(チャーリー・コックス)からハットンガーデンでの大掛かりな犯罪計画を持ち掛けられたブライアンは、かつての仲間たちを集め、平均年齢60歳以上の窃盗集団を結成します。

頑固だったり、わがままだったり、トイレが近かったり……、高齢者ならではの“あるある”を発揮したドタバタ劇が繰り広げられます。

緻密に練り上げた窃盗計画は、ベテラン犯罪者たちの欲望が絡まり、裏切りの連鎖へと発展。彼らを追う警察を巻き込んでの騙し合いはユーモラスでスリル満点! 先の読めない展開を盛り上げるのは、ユニークなキャラクター造形があってこそでしょう。

アカデミー賞に2度輝くマイケル・ケインを始め、シリアスからコメディまで多彩な役柄をこなすジム・ブロードベント、しかめ面が特徴的なトム・コートネイなど、イギリスのベテラン俳優たちによる安定感と味のある演技は見応えたっぷりです。

なかでも『ハリー・ポッター』シリーズのダンブルドア校長でおなじみのマイケル・ガンボンの飄々としたキャラクターが楽しい!

名優たちのコメディ演技は空回り感もあるけれど、劇中にキャストたちの若かりし頃の出演映画のカットが挿入されるなど、名優たちのキャリアを活かした演出がこの映画の妙味。キャラクターや演出など、“粋”な作風が渋くて、カッコいい。“本物”を愛する映画ファンは楽しめるはず!**************************************************************************
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