素晴らしき哉、人生!(1946)
私のベスト1映画! 人の優しさが身に染みる感動作
35歳の失業中に観た映画です。楽しくも、大変だった編集の仕事から解放された安堵と、人生の中休みと捉えていたものの、再就職への不安が交錯していた時期だったからか、映画で描かれる切なくも、優しい人々の姿を観て、本当に感動しました。以来、私の一番好きな映画です。
【ストーリー】
時は第2次大戦が終わった1945年のクリスマス・イブ。お茶目な天使たちの会話から物語は始まります。純粋な二級天使クラレンスが、絶望から自殺しようとするジョージを助けるという役目を受けるシーンを経て、ジョージの少年時代からの人生が描かれます。
ジョージは子どもの頃から、自分の思い通りには行かない人生を過ごすはめになります。弟を助けて聴力を失ったり、父の急死で夢を諦めたり……。それでもがんばって、家庭を築き、事業もうまくいったかと思った矢先、浅ましい富豪の策略にはまり、事業資金を取られてしまいます。
不運続きで人生に絶望したジョージが、保険金のために川に投身自殺をしようとした直前、ある老人が川へ飛び込みます。なんとそれはクラレンスでした。ジョージに助けられたクラレンスは、「生まれなければよかった」と嘆くジョージに、望みどおり、彼のいない世界を見せますが、それは今とはまったく違う悲惨な世界でした。
ジョージがいないことで、彼の周りの人々がどんな人生を送ったか。そして、ジョージの善意が何をもたらしたか。ジョージの人生が報われるラストシーンは、何度見ても涙があふれます。
勧善懲悪の世界観と、ヒューマニズムに溢れた心温まる作風で知られるハリウッドの名匠フランク・キャプラ監督の代表作。1946年の発表以来、多くの人々に愛され、アメリカではクリスマス・イブの定番作になっているとのこと。
人の優しさが身に沁み、心が洗われる作品です。沈んだ気持ちに潤いを与える清涼剤として、ぜひ観てほしい1本です。
主人公ジョージを演じる、名優ジェームズ・スチュワートも魅力的!
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