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発酵食品を摂取することで免疫機能を高めましょう!

昨日のコラムでは、小腸の免疫細胞と乳酸菌の働きについて触れました。

今日は小腸に免疫細胞が集中していて、ここに乳酸菌という免疫機能を高める細菌がより免疫機能を高める働きをしている、この詳しいメカニズムを見ていきます。

小腸の乳酸菌のうち約7割が免疫機能を高める働きを持つことは、マウスの実験で明らかにされています。

詳しく言うと、小腸の免疫細胞が乳酸菌を食べると、乳酸菌から2本のRNAという分子が漏れ出し、免疫細胞の中にあるたんぱく質の一種に着きます。ここで刺激を受けた免疫細胞がウィルスの攻撃や炎症の抑制に関わるインターフェロンベータという物質をたくさん作り、腸炎などを防いでいることが確かめられています(2020年1月17日日経新聞記事から引用)

ここでは小腸に元から棲んでいる乳酸菌だけでなく、胃酸などで死んだ乳酸菌の死骸も小腸で免疫細胞を刺激します。

私たちの腸内細菌検査では、乳酸菌が検出される方はごくまれです。これは、小腸の乳酸菌が検査に現れないのか、現れにくいのか、それは不明ですが、欧米人より日本人の方が乳酸菌は少ないとのデータもあります。逆にビフィズス菌は多いのです。

しかし、小腸内に乳酸菌が仮に根付いてないにしても、例えば、発酵食品に含まれる乳酸菌も、生きたままではなく、死んだ状態でその成分が免疫細胞を刺激しているのであれば、発酵食品を積極的に摂取する意味はあります。

身体にいいとされてきた発酵食品ですが、そこに含まれる乳酸菌が人の免疫細胞を刺激し、免疫機能を高めているとしたら、古来から日本人が好んで食べてきた理由がわかりますね。

もちろん、昔の人たちは、味噌や漬物が免疫細胞を刺激するなんてことは、誰一人として知らなかったでしょうけど。

毎日、発酵食品を摂取することは、日々健康に過ごすためには必須と言えそうです。

*画像は和食には欠かせない味噌と醤油です。