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#10 家賃下落の3つの要素

こんにちは、不動産コンサルタントのShimadaです。


不動産投資において収益源となる大事な大事な家賃。

その家賃は一般的に35年ローンの期間で1万円下がると言われています。

なぜ家賃は下がるのでしょうか。
その要因を3つの観点から解説していきます。


3つの劣化要素

家賃が下がること、すなわち建物としての資産価値が落ちることを意味しています。

建物の資産価値とは投資用物件においては意匠・設備・機能が重要であり、その部分が家賃に影響します。

一概に建物が汚れているから資産価値がない、という単純な構造ではなく、マンション内の設備や日本人の生活習慣の変化なども影響してきます。

建物劣化・機能的劣化・社会的劣化この3つの要素が影響して家賃の下落が発生していくのです。

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建物劣化とは

はじめに建物劣化について解説します。

建物劣化とは読んでその字のごとく建物自体の見た目の劣化が大きな要因です。

例えば横並びに新築のマンションと30年間経過したマンションが並んでいたらその見た目ですぐに分かりますよね。

それは外壁タイルの劣化具合であったり、鉄部の塗装面の劣化であったり色々と要因はあります。

建物は経年とともに必ず劣化をしていきます。
その劣化進行をどれだけ抑えられるかで外観は大きく変わってきます。

今ではタイルの技術等も進化しており、昔に比べて劣化しにくいものなどもあります。
ずっと新築のような外観、というのは難しいですが、計画的な修繕や適切な手入れをしていくことでこの劣化進行は抑えていけます。



機能的劣化とは

続いて機能的劣化について。

機能的劣化とは時代の変化や技術の変化によって当時は最新だったものの、経年によって陳腐化してしまい、価値が下がることを言います。

例えば、みなさんがお持ちのスマートフォン。
毎年機能がアップしたものが開発され、数年経つと当時最新だったのに機能も容量も処理スピードも全然変わってきますよね。

マンションでも同じように昔と比べ大きく変わってくるものがあります。

【オートロック設備】
現代では新築のマンションではオートロック設備が当然になりましたよね。
タワーマンション等のセキュリティが高いマンションはオートロックが2重・3重になっている構造もあり、防犯面も非常に高いレベルにあります。
これがオートロックという概念が浸透する前のマンションでは当然にこの設備が付いていません。
つまり外部者が入りたい放題な訳です。
防犯意識が高い現代ではオートロック設備を重要視する方も多く、賃貸を探す際の条件としても上位のポイントになりました。
ですのでオートロック設備がないマンションは家賃を下げることで対抗しなければいけない、ということになります。

【インターホン設備】
こちらもオートロックと同様にセキュリティ面での設備になります。
今ではカメラ画像での視覚確認も出来るようになっておりますが、音声だけの通話というマンションは多くあります。
最近はスマートフォンでも来訪者の画面を確認できるような機能も登場しており、今後も新たな進化がありそうな設備になります。

【宅配ボックス】
宅配ボックスは今や賃貸物件を選ぶ際に一番あってほしい設備ナンバーワンとなった人気設備です。
こちらも店舗に足を運ばず商品を購入出来るといった利便性からAmazonや楽天市場といったネットショッピングが現代人には主流になり、日中仕事に出ていても商品の受け取りが出来る、マンションにとっては画期的な設備の登場でした。
この宅配ボックスの有無で賃貸物件を決めるといった人も多く、投資先のマンションには必ずあってほしい設備です。
尚、宅配ボックスはスペースさえあれば後からの設置も可能なので、入居率を上げるために導入するのもひとつ有効な手段でしょう。

このようにいくつか例を挙げましたが、これら設備の有無で家賃の相場は大きく変わってきます。

マンションもその居住性を高めるためにデベロッパー達は新しいサービスを開発しています。

最近ですと電子書籍が無料でダウンロードして閲覧できるライブラリールームを設けたり、マンション敷地の駐車場に居住者だけが使えるカーシェアを導入したり、色々試行錯誤しています。

これからのマンションにとって「当たり前」になるサービスや設備もたくさん出てくるでしょう。

先ほど挙げた例もその典型で、人々の認識が変わるタイミングでこの機能的劣化が発生するものと覚えておきましょう。

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社会的劣化とは

最後に社会的劣化について。

これは機能的劣化と同様に「当たり前」の概念が変わることが引き金になることで引き起こる劣化要因です。

例えば一つに間取りの考え方です。
昔のファミリータイプのマンションは3DKとか4DKという間取りが主流で、これは食事をするスペースとくつろぐスペースは別々の部屋というのが一般的でした。

しかし現在の築年数が浅いファミリータイプのマンションはどうでしょうか。
多くのマンションが3LDKや4LDKといったリビングダイニングキッチンという間取りが主流です。
食事スペースと家族が寛ぐスペースを一緒にすることで家族のふれあいの時間が多く取れるのが現代のニーズにマッチしており、これが一般的になりました。

そうなるとDKというタイプのお部屋は必然的にニーズに合わなくなって価値が下がるということに繋がってきます。

その他にはマンションのデザインであったり、共用部の造りであったり古臭ささを感じてしまう場合には、それもひとつ現代のデザインの感性とギャップがあるということで社会的劣化と言えるでしょう。

また、法律関係での劣化もあります。
当時の法律に則って建てられたマンションでもその法律が変わったことにより、現行の法律では違法となってしまうケースもあります。
この場合は違法建築とはならず既存不適格物件となります。
このように既存不適格となってしまった場合でも資産価値は落ちる要因となります。


劣化要素について3つ解説させて頂きました。


家賃下落とはただ単に経年によって発生するものではなく、この3つの要素が関わって引き起こるものと覚えましょう!


ではまた次回もよろしくお願いします😋

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