情報入手に偏りはないか?
84歳の母親と世間話をしました。
何気ない世の中の動きについて。
WBCで大谷くんが活躍したとか、
岸田総理が爆弾で狙われたとか、
ChatGPTが規制されてるねとか、
来年から新NISA口座が始まるねとか、
こんな何気ない会話をしました。母親は、WBCと岸田総理の話は知っていましたが、ChatGPTとNISAは全く聞いたことがないようです。
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母親の情報入手先は、1日中鳴りっぱなしのAMラジオと、新聞、同じ年齢の高齢者との会話、以上。
ネットから情報を得る事はできません。
ChatGPTと新NISAは、ニュースに毎日のように出てきているワードと私は感じています。
説明はできなくてもいいと思うんです。しかし、全く聞いたことも見たこともないって、どういう事なんだろうと疑問が湧きました。
ここで考えてみた仮説は、「人は自分で理解できるもの、自分に都合の良いものだけを選定して情報収集している」ではないだろうか?
この仮説について考えてみます。
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例1
岸田総理爆弾事件の犯人は、安倍元総理大臣の国葬を反対している全国民の総意を無視して、決行したことに対して、怒りをあらわにしているというのが趣旨でした。
ここで注目したいのが、全国民の総意ではないのでその認識は間違っています。国葬をすることに同意している人もいれば、反対している人もいます。
しかし、犯人は全員が反対していると情報入手しています。これは自分が反対しているので、反対派の意見しか情報を得ていないってことなんでしょう。
例2
私は会社員として思想がマイノリティだったことを認識しています。辛いので、自分と同じ意見を持っている人をネットで探すと同様の考えを持つ人が多く存在していました。
そのコミュニティーに入ると、あたかも自分がマジョリティになったように認められて、ほっとしていたことを覚えています。
しかし、その世界にどっぷりつかってしまうと、多数決で決める日本において、多数派でない自分の存在が忘れ去られる瞬間があります。
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母親の話に戻します。母親は心地の良い世界を作るために、新しい情報を一切入れないようにするフィルターをかけています。
人工知能やインターネットもわからないので見ない、聞かない。
全てにおいて、このようなフィルターを通して情報を入手するので、世の中で動きについていく事は出来なくなります。
これは私にとっても大きな教訓で考えさせられました。
私自身はどうだろう? 自分の都合の良いことばかりの情報で満足してはいないだろうか?
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最近、資産運用や資産形成するための相談をよくしています。30年をかけて私は資産形成することができました。
私は何も特殊なことをしたわけではなく、書籍に書いてある方法を、そのまま真似して実行しただけです。
調べてみると、私のような運用方法で資産形成して、セカンドライフに移行した人は数多くいました。
本当に数多くいます。私はこんな簡単なことなので、みんながやっているし、これが常識なんだろうと思っていた自分がいました。
たくさんの人がいると思っていたのは、私がアンテナを張って、その情報ばかりを調べていたからであって、世の中から見るとこれは少数派だったんです。
複数の友人から思いのほか、お金に対する興味がない人や、行動しない人が多数派であることが気づきました。情報入手の偏りっていうのはこういうことなのでしょう。
投資に関しては、うまくいった少数派なので良いのですが、良い結果を出してない自分だけが取り残されている少数派の事例の可能性もあるわけです。
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「北海道にできたエスコンフィールドや、今度の大阪万博では、すべてがキャッシュレス決済なんだよ。いつも利用している近鉄特急券も、iPhoneで購入するから、発券しないし、現金も使わないんだよ。そのうち券売機もなくなるかもね。」
こんな話を母親にすると、
「私のような高齢者は利用できないってこと? どうしてそんなに使いづらい世の中に変えるだろうね」
と真顔で言っていました。
ほとんど現金を使わない生活になって数年たった私から見ると驚きすぎて、返す言葉がありません。
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今日の記事のまとめ
自分でフィルターをかけることなく、幅広く、まんべんなく、素直に情報を入手することを心がけよう!
フィリピン、セブ島のNPO法人DaredemoHeroへ寄付します。 私の人生に大きな転機となった団体で、里親支援を続けています。 子どもたちの大学卒業までの学費支援等、教育資金に活用させていただきます。 ホームページ→ https://daredemohero.com