お金に色はない。お金にタグ付けするな!
金融相談を受ける上で、厄介な事は、お金に由来とか、出所とか、強い意味を持たせている人が多いです。
特に、祖父祖母からいただいたお金にタグ付けをしている人が思いのほか多い。
お金は100万円は、100万円であって、
それ以上でも、それ以下でもありません。
ましてや、
誰からもらったとか、
汗水たらして働いてお金とか、
株で儲かったお金とか、
評価されてもらったボーナスとか、
全く関係ありません。
◇ ◇ ◇
資産形成をする上で、まず第一歩は資産管理です。各家庭の収入と支出、そして貯蓄として、どこの銀行にいくらあるのかを正確に把握するところから始まります。
多くの方が利率0.001%の銀行普通預金に入れています。次に多いのが0.1%程度の定期預金に「意味付け」を持って預けている方が多いです。
特にこの定期預金が相当厄介です。
今まで聞いたタグづけ(意味付け)の例としては、
・おばあちゃんからもらった入学祝い
・おじいちゃんの遺産相続
・親戚からもらった就職祝い金
・披露宴でいただいたご祝儀のお金
・会社で評価されてもらったボーナス
その場で使ってしまえればよかったんでしょうけれども、余剰金として残ったお金として存在しているようです。
その時、定期預金に意味付けがされているわけです。そして一生そのタグが外れることがありません。
投資信託を買うお金に回すためには、相当マインドチェンジが必要なようです。
「だって、これは、おばあちゃんからもらった大切なお金だから、、、」
だから、それが何???
多分、
「好きに使っていいよ」、
「必要な時に使いなよ」、
「有意義に使うんだよ」、
とか、おばあちゃんから、何かしらのコメントが添えられて、もらっていることでしょう。
好きに使おうよ!
必要なのは今だよ!
投資は有意義だよ!
と、私が叫んでも、相談相手は、投資は悪いことだから、そんな不健全なものに、おばあちゃんもらった綺麗なお金を使っちゃいけないと思っているのかな?
おばちゃんからもらったお金は投資には使ってはいけないのなら、何になら使っていいのでしょうか?
お金に綺麗も、汚いも無いぜ。
お金を汚いと思っている人は、お金は絶対に貯まらないですよ。だって、誰だって汚いものを集めようとはしませんからね。
相談に乗るときは、それ以上に私から言うコメントは無いので、どうぞずっと金利0.1%で、チロルチョコが買える程度の利息がもらえる満期まで持ち続けましょう。と、突き放します。
現状維持からの変化をアドバイスしないと、
「そんなこと言わないでください。
それじゃあ、お金増えないじゃないですか!」
突き放すと、また文句言ってくるので手に負えません。
「定期預金は、すぐ解約して投資に回せ!」とのアドバイスはスルーするけど、現状維持は嫌だと、わがまま放題。
この揺れ動く気持ちが、わからなくも無いのですが、あまりにも感情的になりすぎてやいませんか? 感情的なりにくい私には、理解し難いです。なんで、おばあちゃんからもらったお金に、そんなにこだわるのでしょうか?
◇ ◇ ◇
もう一つ、厄介なタグ付けが汗水たらして貯めたお金です。
若い頃から、旅行積立金という名目で夫婦一緒に出し合ったお金です。少ない給料から一生懸命働いて、残業代を貯めた定期預金があります。
素晴らしい試みだと思うのですが、その目的通りに、旅行に使ってしまってしまえばいいのにって強く思います。
余剰資金ができてきたのか、忙しすぎるのか、その旅行積立定期には手をつけず、あるいは、定期の満期日を待つ間に、ほったらかしになっている定期預金です。
だったら解約してしまえばいいのに、若い頃に汗水たらして貯めたお金と言うのは、素晴らしい価値があるようで、その美しいお金を解約できないようです。
まるで、使いもしないで、飾ってあるだけの置き物と一緒。当初は美しい光を放った置き物も、時間経過とともに埃をかぶって価値を下げるだけ。何の値打ちも生み出しません。それが預金、定期預金なんですよ。
使用目的用途が旅行縛りなので、それ以外には使えない呪縛にハマり込んでます。今すぐ旅行に行かないなら、その時まで投資して運用しておけばいいのに。
汚れのない気持ちで頑張って貯めたお金は、汚れている投資に回ることは許されないことのようです。
まとめ
お金には色はありません。
お金にタグ付け(意味付け)をしないでください。
お金に綺麗も汚いもありません。
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フィリピン、セブ島のNPO法人DaredemoHeroへ寄付します。 私の人生に大きな転機となった団体で、里親支援を続けています。 子どもたちの大学卒業までの学費支援等、教育資金に活用させていただきます。 ホームページ→ https://daredemohero.com