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自分の居場所はどう見つける?

コンプレックスを持ちすぎると


・あの人はいいなあ、仕事もきっちりできて。それに対してオレは・・・
・あの娘はいいなあ、カワイイし性格もいいから。それに対して私は・・・

私たちはどうしても他人と比べてしまいます。
比べてより一層頑張れたり、自分自身がレベルアップできるのであれば大丈夫でしょう。
しかし、比べることによってコンプレックスとなり、ひいては自信を無くしたりしては元も子もありません。

私たちは常に多くの人と関わって生活しています。
仕事なら会社の同僚、部下、上司、お客様、取引先など様々な人と協力し合っています。
それ以外でも、地域のコミュニティーや趣味で集まってる仲間たちなど、本当に色々な人と関わりながら生活しています。

人はそれぞれ顔も性格も、物の見え方、得意不得意なことまでみんな違います。
できる人のできる部分ばかりを見て、それに対して自分自身はできないところばかりを見てしまいがちです。
そしてコンプレックスを抱え、本来自分が持っている能力を発揮できなくなってしまう。
さらに自分の居場所がどこにも無いような気になって、孤独感がつきまとう。
これは本当にもったいないことです。

人はみんな違います。
違うからこそ、その違いを認め、自分の居場所を獲得することが大事になってきます。
そうして自分の居場所を獲得したスラムダンクのプレイヤーで私が真っ先に思い浮かぶのが、木暮君です。

今日は木暮君の行動やセリフにスポットを当てて、彼がどのようにして湘北バスケ部で、居場所を獲得したのかを見ていきます。


チームが強くなるために

木暮君は、湘北高校バスケ部の3年性で副主将をしています。
そこに初心者花道君とスーパールーキー流川君が入部してきます。
流川君はすでに富が丘中のエース兼主将として大活躍しており、県内の高校のほとんどが彼を欲しがっていました。
流川君の実力はずば抜けていて、すでに木暮君の頭の中には、自分より能力があると見ていたのでしょう。

そして、赤木君とバスケ勝負をした花道君。
初心者ながらパワー、スピード、スタミナ、吸収力と今後の成長を期待させます。

木暮:今年は流川も入って
   オレのフォワードのポジションは
 いずれあいつら二人にとられるかもな
   だがそうなると湘北はますます強く
なるぞ
   こりゃあ・・・
   楽しみだな・・・!!
【SLUM DANK新装再編版1巻P222】

木暮君は中学生からバスケットを始めました。
そして仮にも高校のチームの副主将をしています。
それが一年生に、しかも高校からバスケットを始めた人にレギュラーを奪われたらどんな気持ちになるでしょう?

私は「悔しい」「ムカつく」などマイナスの気持ちが出てくると思います。
物語が進んでいくと、三井君が復帰したこともあって、本当に木暮君はベンチ要員となります。

なぜ彼はここで腐らなかったのでしょうか?
それはチームが勝つためにはどうするかを常に考えているからだと見ています。
おそらく木暮君の中には、「インターハイ出場を果たすには、オレがスタメンで出ているようではダメだ。オレは控えに回るくらいのチームでなければインターハイは無理だし、自分が引退した後も続いていかない」と考えていたと思います。
だからこそ、流川君や花道君を見たときに「楽しみだな」という言葉が出てきたのでしょう。

自分のことだけを見ていれば、スタメンを奪われて悔しい気持ちだけが先に立つでしょう。
それどころか試合に出続けている流川君や三井君への嫉妬心を持つことで、余計に木暮君自身のパフォーマンスを下げてしまうことにもつながってしまいがちです。

木暮君は常に湘北が強くなるためにどうすればいいか?そのために自分は何ができるか?を考えているからこそ、試合に出れなくなってからも裏方として行動しできるのでしょう。
そして三井君や流川君や花道君にアクシデントが起きて交代をせざるをえなくなった時は、すぐに代われるように日頃から準備ができるのでしょう。

チームの便利屋

他のメンバーの歌や振りを覚えていれば、代役として出られるチャンスが広がるということ、また、チャンスというのは思わぬところに転がっていて、それをつかめるかどうかというのは、事前の準備にかかっている(中略)
言うならば、私はAKB48の「便利屋」になったわけだが、私は、自分でもそれを気に入っていた。というのも、代役として公演に出ると、ほとんどの場合、お客さんに喜んでもらえたからだ。

【〈非選抜アイドル〉より】

これは元AKB48のメンバーとして活躍された仲谷明香さんの書き下ろしメッセージです。
名前を聞いたことがない方が多いかもしれませんが、仲谷さんは一度も選抜メンバーに選ばれることはありませんでした。
だからこそ、選抜メンバーが病気や怪我、他の仕事で公演ができない時の代役として頑張って来られた方です。
代役としてどのポジションでもこなせるように、日頃から準備をされていたそうです。
代役をこなすことで、AKB48のメンバーやスタッフの間には「代役といえば仲谷」と思われるくらいまで、便利屋のポジションを獲得していきました。

ただなぜ彼女が便利屋として生きていこうと思ったかというと、人気を得ることができないための苦肉の策だったそうです。
どうすればAKB48のメンバーとして生きていけるか考えた末に、この便利屋という居場所にたどり着きました。

この「非選抜メンバー」という本を読んだ時、私は木暮君が思い浮かびました。
試合にレギュラーとして出ることを最終ゴールとしていたら、きっと彼のメンタルはボロボロになっているでしょう。
なぜなら、徐々にスタメンが一年生でしかも初心者の花道君に取られるわけですから。
しかし、木暮君もまさしく便利屋として、流川君や三井君や花道君が何らかの事情で抜けた時は、彼らの代役として活躍します。
それができたのも、チームの勝利のためにという想いがあったからこそ、どんなポジションでもこなすことができたのでしょう。


今一度、何のために

仲谷さんは声優になるという目標がありました。
それもただ声優となるだけではなく、「見ている人や聞いている人に少しでも元気になってもらいたい」という大きな夢がありました。
それがあったからこそ、便利屋というポジションをつかみました。
ちなみに彼女は現在は、本当に声優として活躍されていて、何本ものアニメに出演されています。

木暮君も必ずインターハイに出場するという目標がありました。
だからこそチームが勝つためには、時にはベンチメンバーとして声を出し、時にはレギュラーの代役として試合に出ました。

「選抜メンバーになる」「レギュラーとして試合に出る」だけなら、それがかなわなかった時、立ち直れなくなってしまうでしょう。
大事なことは、「チームのために何ができるか」「社会のために何ができるか」という大きな視点や目標を持つ事が、途中で挫折しそうな時でも立ち直らせてくれる薬になるのです。
そして、日々自分の目標達成のために行動することで、自分の居場所を見つけていくことができるのです。



今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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