分析は長所と短所をセットにする

分析はいたるところで行われています。

試合前の対戦相手、ビジネスにおける競合他社など少しでも自分自身や自社が有利になるようにしょっちゅう調べていらっしゃる方がとても多いと思います。

特に今はネットが発達しているので、個人で世界中から情報を調べることができます。


ここで私は注意しなければいけないと思います。

それは、相手の長所や短所に意識を奪われないことです。


もう少し具体的に説明します。

相手の長所を見ることで、「うわ〜、あのチーム〇〇がメッチャすごい。オレらじゃ絶対できへん( ´Д`)y━・~~」

相手の短所を見ることで、「何や、こんなこともできへんのか。楽勝やな〜(๑>◡<๑)」


相手の事をしっかり分析することが目的だったはずなのに、いつの間にかコンプレックスをより抱いたり、優越感に浸りすぎて当日の試合で予期せぬアクシデントに合ってしまう。

このような経験を持っていらっしゃる方が少なからずいるのではないか、と思っています。

ではどのように分析を行えば、余計な感情に左右されずに、的確に行えるのかをスラムダンクのシーンから見ていきます。


王者山王工業は対戦相手をどう見るのか?

インターハイ2回戦で山王工業は無名の湘北高校と当たります。

その前夜、山王工業は湘北のこれまでの試合のビデオを集め、みっちりと分析を行います。


赤木剛憲・・・

長所:ゴール下では相当強い

短所:攻めのパターンが決まってる。シュートエリアが狭い。

宮城リョータ・・・

長所:スピードは相当なもの

短所:外からのシュートはない

三井寿・・・

長所:きれいなフォーム。「手本にしてもらいたいくらい」と絶賛。

短所:好不調の波が激しい。

【SLUM DANK新装再編版16巻P74〜P82】


山王のすごいところは、無名の湘北ですらしっかりと長所を認めているところです。

この「長所を見つける」ことができることによって、相手の「短所を見つける」ことができるのです。

決して周りの評価・知名度・過去の実績などに縛られずに、現在の実力を客観的に見る。

ありのままを現状を見ることが、大事なのです。


戦略→戦術に落とし込む

「戦略」は目的を達成するための資源配分の選択。「戦術」は戦略を実行するためのより具体的なプランのことを指します。戦術は常に戦略の下位概念です。戦略的思考は必ず、「目的→戦略→戦術」と下方展開していきます。

(中略)

重要なことは、「目的→戦略→戦術」の順番で考えることです。その方が効率が良いからです。最初に目的を明確にすることが何よりも重要。戦略は目的達成のために存在するので、目的が変われば全ての戦略は(戦術も当然)やりなおしになります。

そして戦術よりも先に戦略を明確にすることです。

【〈USJを劇的に変えた、たった1つの考え方〉より】


山王工業はどのようにして「目的→戦略→戦術」の順番でゲームプランを立てているのか見てみましょう。

目的:チームの勝利

戦略:①赤木君へは、ゴール下で仕事をさせないこと

   ②宮城君へは、スピードを封じる

   ③三井君へは、スタミナを消耗させる

戦術:①河田君がゴールより遠い位置でプレーして、赤木君をゴールから遠ざける

   ②深津君が宮城君から少し離れた位置で守り、抜かれないようにする

   ③一之倉君のスッポンディフェンスで、体力を消耗させる


長所と短所をセットにしてしっかり分析できているからこそ、戦略→戦術と計画が立て易いのです。

ただ、それもチームの勝利という確固たる目的が存在していることが、前提です。


コンプレックスを感じてイライラする、余計に落ち込む、変な油断が入って調子に乗ってしまうのは、自分自身の思い込みや常識が入ってしまうからだと見ています。

「こんなすごいことできっこない」「どうやって止めたらいいかわからない」自分の考えや常識が入って、現状を見れない。

だから分析してもイライラしたり、油断したりしてしまうのです。


まず、しっかり長所と短所をセットで分析する

そして、戦略→戦術の順番で物事を組み立てる

この積み重ねこそが、山王工業の強さの秘密なのでしょう。




今日も最後までお読みいただきありがとうございました。

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