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当時のアメリカへの語学留学の費用 -留学編 その7-

※はじめに
この記事は1X年以上前に筆者がアメリカの西の方に留学した際の経験をベースにした物語です。
当時は1ドル=80ぐらいで物価も今と比べて相当安かったと思い…安かったです。
金額をおぼえてない/うろ覚えなところがあり、今まさに留学しようとしている方の参考にはあまりならないかもしれませんが、留学するとこんなことに費用がかかるんだと思っていただけますと幸いです。


準備費用

ビザ申請費用、ビザインタビューの為にアメリカ大使館に移動する費用、事前の健康診断(ワクチンの抗体検査込み)、留学エージェントへの代行手数料(自分で調べてビザ申請や語学学校への手続きをすれば不要)等、なんだかんだお金と時間がかかった。
ハタチになったばかりの当時の自分に費用が払えるわけもなく、費用は親に全額負担してもらった(本当に感謝してます)。

学費

大学附属の語学学校の学費は1セッション(2か月)で当時2,000ドルくらい。
結局5セッション受けて10,000ドル(80万円)ぐらいで学費だけでは当時の日本の私立大学や専門学校に1年通うのよりもやや安い金額だった。
インフレの影響でどれくらい学費が上がっているかは分からないが、今は当時よりもぐっと値上がりしていることは確かだ。

居住費

留学直後は留学エージェントの言われるがままにホームステイをした。
料金は朝・夜ごはん付きでたしか1か月800ドル。
今思えば破格ですね。
適当大国アメリカだが、契約書大国でもあるので、ホームステイの契約内容に毎日2食付きと記載されていればドライだがちゃんとご飯の準備はしてくれる。
(大味な一品料理が多いです、日本みたいなご飯を想像しない方がいいです)
アメリカの生活に慣れるまで、形だけでも一通りのことは面倒見てもらえるので最初にホームステイしておいて良かったとは思う。
賛否両論があるホームステイだが、これは正直ホームステイ先の家族次第だ。
ホームステイ先の家族の家庭状況や信じている宗教、人種に対する考え方などで大きく変わってくる。
これは国は関係なく、全ての家族にはそれぞれ独自のあり方がある。
親子関係のパワーバランスや食生活、衛生面の考え方など…
これは本当に難しいところだが、彼らの家にステイしている以上は極力、彼らに合わせるのが道理だ。
子供すぎた当時の自分はうまく立ち回れなかったが、それはそれでいい経験になったと思っている。
理不尽を感じる事態があるのなら、しっかり直接本人たちに伝えること。
伝えて変わらなかったら迷わずホームステイ斡旋企業に連絡を。
アメリカとは主張してなんぼの国です。
何も言わなければ何も変わりません。

アメリカ入国から半年後ぐらいからは、ホームステイ先を離れ、ルームメイト募集の広告を見てコンドー(少し大きめのアパートみたいなところです)の1ルームに移り住んだ。
何人かで大きめのアパートを借りて何人かで家賃をシェアして生活する、海外のよくあるアレだ。
7畳くらいの1部屋でユニットバスは別(といっても他の部屋はユニットバス付きだったので実質1人で使っていた)で、月300ドル。
食費を抑えれば、ホームステイ先よりもかなり安上がりだ。
ルームシェアの良し悪しもルームメイトによります。
赤の他人が突然一緒に住むわけなので何らかのトラブルは生じます。
アメリカ人のルームメイトと仲良くなれば英語も上達するし、何より生活していて毎日が楽しくなります。
合わない人とは適度に距離をとって割り切って一緒に生活しましょう。
ここは本当に人間対人間といったところです。

食費

日本と同じだが、自炊すれば当然食費を抑えられるし、外食すれば食費は嵩む。
ましてやアメリカのレストランに行けばチップが必要なのでちゃんとしたところで食べればチップ込みで1食15ドルは超える。
(おそらく今の物価だと倍以上)
そこで登場するのはファーストフードだ。
ファーストフードだと1食6ドルくらい。
他のファーストフードよりも少々値は張るが、個人的には西海岸ではインアンドアウト、東海岸ではファイブガイズ(今は西海岸でもあると思うが)がオススメ。
こちらも今では倍ぐらいの金額になっていると思うが。
もちろん自分はカレールウを日本食マーケットで購入して毎日カレーだ。
毎日同じものを食べる、これが一番経済的だ。
野菜はスーパーで日本よりも全然安く買えた。
どんな農薬を使っているかわからない、やたら巨大で不健康そうな野菜が多かったが。
当時、ようやくアメリカ庶民が健康志向になってきたタイミングだったのでスーパーでもオーガニック野菜や低カロリー何ちゃらが増えていた。
ただ、とんでもない量を食べるのでオーガニックや低カロリーの意味はあまりない。

交通費

留学当初は200ドルぐらいで自転車を買って自転車で移動していた。
完全車社会のアメリカでは、バスや地下鉄などの公共交通機関は車が買えない人たちの乗り物、すなわち治安がよろしくない。
長距離バスでは後ろの方でお薬が売られていたり地下鉄でもホームレスらしき人が靴下などを売りつけてくる、某世紀末のような世界観でした。
彼らを一蹴する処世術を知っていれば日中は1人でバスや地下鉄に乗れたが、陽が沈んだ後はきっとまずいと本能が語りかけてきたので夜は絶対乗らなかった。
なので、自転車が大活躍だった。
大学の周りなど治安のいいエリアなら夜も自転車で走ることができた。
だが、専門学校に編入する前ぐらいのタイミングで中古の車を購入した。
車検もないので完全自己責任だが、日本人コミュニティの個人売買で2,500ドルぐらいで車を買って手放すときは2,000ドルで売れた。
(売ったお金で帰りの航空券を買いました)
ガソリンは当時4リットルで2ドルいかないくらいだったが、バッテリー交換やタイヤ交換、オイル交換等で当然維持費はかかる。
学生の身分で車なんか…と思う方も多いと思うが、日本の田舎よりもアメリカは車社会だ。
ドライブインシアターやドライブスルーなど、サービスも車ありきで考えられているものも多い。
ましては専門学校の所在地が州で最も治安の悪いエリアにあった。
通っている時も、インストラクターの車が車上荒らしにあったり、友達のギターが盗まれたり等色々あった(苦笑)。

通信費

当時はガラケーが普及したくらいのタイミング。
ガラケーは格安SIMを使っていた。
当時のアメリカは日本よりもネット環境が進んでいたので、基本的にはパソコンをネットに繋いでチャットやEメールでコミュニケーションをとった。
ネット費用は居住費に含まれていたと思う。
スマホはまだなかったが、パソコンが1台あれば家でも学校でもネットに繋げられて何とかなっていた気がする。

娯楽費

日本と比べてアメリカは娯楽が少ない。
映画、運動、スポーツ観戦、ホームパーティくらいだ。
自分は全部好きだったが、おそらく上記の無限ループでは1か月で飽きていたと思う。
自分は楽器が弾けたので、楽器が弾けるアメリカ人の友達が割と早い段階でできて、友達の家やライブバーやカフェでジャムセッションをしたりと充実していた。
アメリカのいいところはノリがいいところ。
知らない人同士でも、共鳴すると一緒に同じ空間を楽しもうとするところがいい。
芸術全般、世界共通でそうかもしれないが、楽器をやっているアメリカ人は寛容な人が多くて人種的な目で見られることは少なかったような気がする。
まさに音楽が言語を超えた何かになって分かり合えるのだ。
自分以外アジア人がいない環境も多々あったと思うが、気にしたことは一度もなかった笑。

まとめ

アメリカで感じたのは、アメリカはお金で安全を買う国なんだなということです。
住む場所によって治安も全然違いますし、車がなければ危ないエリアを身一つで通過しないといけないリスクも生じます。
医療費や保険も高額で一般庶民は風邪程度では病院に行けません。
まさに格差社会であり、自由の国の言葉の裏には自己責任がベッタリ張り付いています。

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