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~自分が自分らしくあるために~#インタビュー 藤井由布子vol.2

長年抱えていたモヤモヤがなくなり、自分の本当の想いを見つめることが出来た藤井さん。

では、Project M'INTでは実際どのようなことを学んだのでしょうか?
そして、これから目指していく道とは?

詳しく伺っていきましょう!!

vol.1はこちらからご覧ください)


ー本当のニーズ(心からの願い)を深堀りする

ーーProject M'INTでの一番印象に残っている学びは何でしょう?

まずは、システム思考です。これは衝撃的でした。世界の課題の見方が変わりました。システム思考とは、ある複雑な課題を、様々な要因の相互作用やつながりによって起こると捉えます。そして、変化に最も影響を与える関係性や、メンタル構造に対してアプローチを考えていく、という思考方法です。今までよりもっと深い意味で、会社や組織の抱えている問題点を見ることが出来るようになりました。また、自分自身すらそのシステムの一部として、課題に影響を与える要因と捉えることによって、自分が動けばそのシステムを変えられるという風にも考えられる。その部分にすごく可能性を感じました。自分自身の小さな一歩でもアクションを起こすことが大事なんだと思えたんです。これは、マインドセットの変化の中でとても大きかったです。
日常でも変化を感じています。例えば、家族との関係や会社でのプロジェクト等でしょうか。今までは何か問題が起こったときに、相手や組織の悪い点や悪者を探し、人のせいにしがちだったのですが、一度立ち止まって組織全体の動きを見て、ものごとの色々な関係やつながりの視点から解決策を探すようになりました。相手との関わり方を変えることで改善できるのかも、と考えられるようになった、この心構えはとても大切だと思っています。

システム思考図例2

(マミートラックに関するシステム分析の例 藤井さん作成)

ーーなるほど、思考習慣の変化ですね。ほかに役に立っている学びはありますか?

もう一つは、NVC(Nonviolent Communication=非暴力コミュニケーション)です。
自己認識セッションで学んだコミュニケーションの手法なのですが、エンパシーサークルというワークで学びました。これは、グループでの対話を通じて自分が言葉などに表せていない‟お腹の底にある本当の願い(ニーズ)”を深堀りし、ニーズをキーワードとして並べあうというものです。NVCでは共感型のコミュニケーションを大切にすることで、相互理解を促し信頼関係を構築します。実際にキーワードが書いてあるカードを数人で囲んで、あるテーマについて話した後、聞き手であったフェローたちに私の大事にしている価値観をカードで出してもらいました。自分が大事にしてる価値観を分かりやすく認識できるし、「理解してもらえた」という安心感からフェローと何でも話せる関係性を作れたように思います。

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(実際のワークで出てきたニーズのキーワード)

NVCは身近な関係性から、世界的な紛争まで、認識の不一致や争いを解決するためのコミュニケーション手法なので、この手法を学ぶことで、システム思考を使って何か関係性を良くしようと考える時に、相手が本当は何を求めているかということをしっかり聞くというスキルが身につき、相手のニーズを感じ取れるようになります。自分のニーズも伝えやすくなるし、お互い共感を持ってコミュニケーションを取りやすくなるので、問題の解決に結びつきやすい、心理的にもお互い満足感が高い手法だと思っています。実は、家でも夫に本を読んで学んでもらい、また、今立ち上げに携わっているウェルネスコミュニティのメンバーともこの手法を学びあっています。これは、とても役に立っていて、これからも使っていけるとても有意義な学びでした。


ー「ウェルネスを、ともに、身近に」

ーー現在ウェルネスコミュニティで活動をされているとのことですが、なぜそこに参画しようと思ったのでしょうか?

私は、中間発表会で「マミートラック」について発表したんですが、そこでFresco Capitalの鈴木絵里子さんにお話を頂いたのがきっかけです。彼女はライフワークとしてMIKO Holistic Wellnessというウェルネスコミュニティを始められていまして、その想いに共感し、一緒に活動することになりました。

ーー実際にどのような活動をされているのでしょうか?

コミュニケーションデザイナーという肩書で、ウェルネスコミュニティの運営をしています。情報発信として、二週間に一回のニュースレターでMIKOの活動を紹介したり、そのコンテンツ選び、また実際にコラムを書いて発信も行っています。最近は、トライアル版ですが、オンラインコミュニティの運用を始めたりもしています。

ーーMIKOの活動で目指すところはなんでしょうか?

このコミュニティで目指すところは「ウェルネスを、ともに、身近に」です。日本では「ウェルネス」というと、「心と体の健康」というイメージが持たれているかと思うのですが、欧米だとそれに加えて、身の回りの人や社会との関わり、金銭面、自分のセクシュアリティ、教育分野など、8~10の要素に対して統合的にバランスのとれた状態がウェルネスだと考えられています。しかし、個人個人で異なるウェルネスのバランスを見つけるための場や必要な情報は点在していて見つけにくく、個人で対処しなければなりません。そもそもホリスティックなウェルネスの認知が低いので、まずは、その概念を身近にしていきたいです。

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(8次元のウェルネスを表現した図 ミシガン大学HPより)

ーー藤井さんがウェルネスをやりたいと思ったきっかけは何かあるんですか?

そもそもキャリアや育児などのライフステージの変化で自分が悩んでたことが、ウェルネスのバランスが崩れていたために起こっていたことだと気づいたのがProject M'INTで、でした。中間発表会でマミートラックの課題を図式化をし、これを解決するための1つのアイデアとして、体と心だけじゃなく、もっと包括的な健やかさや自分らしさを発見できたり、必要な情報を得られてケア出来るようなプログラムの必要性を提案したんです。そしたら、智恵さんが「それはウェルネスですね」と。「あ、これはウェルネスっていうんだ」とそこで初めて知りました(笑)そして鈴木絵理子さんと知り合い「私がやりたいことをやってる人がいた!」と知ることができて、とても嬉しかったです。

ーーそうだったんですね!それはお互いに本当の自分をさらけ出して話したからこそ、得られたものですね!

そうだと思います。日本の、特に女性たちが必要とする包括的で総合的な学びやサポートなどを得られる場所を用意したいと、自分でぼんやりと思っていたんですが、それがまさにMIKOだったので、とても共感しました。

ーー最後に、藤井さんはこれから何を目指していきたいのか?ビジョンを聞かせてください!

まずはやはりウェルネスです。女性、特にお母さん、そしてお父さんも、そして、マイノリティーの人達やすべての頑張っている人をなにかしら元気づけられる存在になりたいです。
そのためには、まずは自分がウェルネスの状態を体現しなきゃいけないと思っています。なので、まずは自分が自分らしくあるためのアクションをしたいです。今はウェルネスコミュニティの運営をしてその輪を広げる活動をしていきたいと思っています。長期的には、全ての人が自分らしく楽しく健やかに暮らせるような場所づくりに貢献したいと思っています。

ーーヨガインストラクターの勉強もなさっているそうですが、それもウェルネスに繋がる部分がありますね。

まさにそうですね。ヨガは心と体の両方面からアプローチできますし、生き方全般についての哲学も存在します。私自身、ハードワークによるストレスや産後のホルモンバランスの変化による体調不良を経験したことで、心と体の健康が強く結びついていることを実感しています。自分で自分のご機嫌を取る方法を身につけないとつぶれてしまうと思った時、私にとってはヨガが一番しっくりきた方法でした。近い将来、ヨガもキャリアの軸に加えたいなと思っているので、インストラクターとしての活動もしていきたいですね。

ーー思い切って踏み出して、やりたいことが盛りだくさんですね!

やっとです。思い返せば、就活からずっと悩んでいました。会社員以外の働き方を知らなかったので何となく就職して、体調を崩して、、今思えば、心のどこかで就職したくないという気持ちもあったのかもしれません(笑)。誰かの期待に応えなきゃというプレッシャーがすごくあったので、自分であって自分じゃない感覚でが結構長かったです。そして、母になると、”献身的な母親像”に囚われ、自分を一番にしてはいけないんじゃないか、という強めのプレッシャーをなぜか感じていました。でも、自分が満足していないと子どもにも優しくできないし、自分で自分のコップの満たす時間を取っていなかったと反省しています。また、子どもが成長して、今の活動をできるようになった部分も正直あるので、これからの不確実さを楽しめるようになる、ということも自分にとってかなり大事かなと考えています。家族や今の環境にも感謝しながら、自分のやりたいことを軸にこれから活動を広げていきたいと思っています。


一歩思い切って踏み出すことで自分の本当にやりたいことを見つけ、世界を広げていく藤井さん。その表情はとても輝いていました。これからの活躍に期待しています!

fin.

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