見出し画像

パラレルキャリア実践者12人集合!12人の「パラレルキャリアとわたし」NPO法人 ZESDA×Project MINT共催

「いつかは自分もパラレルキャリアを!(でも、何がやりたい?何ができる?どう踏み出す?)」と思ってる方、いませんか?
人材不足を背景として、組織を超えた人材の流動化が進められ、複業解禁の動きが加速化する現在。また、複業を通して自分の本来やりたかった社会課題解決などのプロジェクトに取り組むことで自分のキャリアの幅を広げ、自律的にキャリアを築き100年時代に備える大人が増えてきています。
本格化の兆しを見せる”パラレルキャリア” 、一人で頭で考えてモヤモヤするより、様々な実践者の話をきき励まされ一歩を踏み出すことで見えてくる景色があるのではないでしょうか?
ということで、「はじめの一歩」をまさに踏み出し、自分の道を自分なりに切り開いてきたパラレルキャリア実践者12名(ZESDAから6名とProject MINTから6名の男女、多様な年齢、職種)のリアルな実情・心情について、聞きあい、引き出しあい、学びあうオンラインイベントをNPO法人ZESDAさんと共催することとなりました!

今回は、3月28日に実施されたイベントレポートを、お届けしたいと思います!

今回スピーカーとして登壇する12名はNPO法人ZESDAとProject MINTに所属する社会人・現役パラレルキャリア実践者たちです。

NPO法人ZESDAは、2012年設立のグローカルビジネスをプロデュースする"パラレルキャリア団体の老舗" として、300名以上のパラレルキャリア実践者と共に協働し、様々なプロジェクト100件以上の事例を産み出してきました。

<団体紹介>ZESDAとは(代表の桜庭さんより)

ーZESDAが考える「パラレルキャリア」

桜庭さんの資料より

パラレルキャリアは自己投資だと思っていますし、ボランティアみたいなものだと思っています。ボランティアは慈善事業とは違うもので、内発的動機に基づいて、自己表現するものです。
またZESDAは多様性を大組織文化、外資系組織文化、中小組織文化の3つから発生する多様性をそれぞれ補完と反発試合ながら、パラレルキャリア組織の中で活かしています。

桜庭さんのコメントより

ーMINTが考える「パラレルキャリア」

Project MINTは、2020年設立の"自己革新コース"を通し「自分のパーパス(人生の目的)を起点に、これまで踏み入れていなかった領域に踏み出す、意義のある個人活動」をコース修了後も応援し合う61名の修了生・受講生が所属するコミュニティです。

<団体紹介> Project MINTのプログラム内容紹介

MINTのプログラムでパーパスを見出した後は、それを"行動"に移していくことをプログラム終了後、修了生コミュニティのなかで行っていきます。

Project MINT資料より
Project MINT資料より

パーパスは、行動をしていくことで、体現していける。パーパスを見出してから、行動と一貫させていくことが大切だ、と植山からお話しさせていただきました。

いざ座談会開始!

登壇者はとても多様なメンバーが登壇しました。ZESDAから6名、MINTから6名の様々な職種、年齢、経歴のパラレルキャリアワーカーがざっくばらんに語り合います。

12名の登壇者たち

トークテーマ上位2 つ

  1. 皆さんがパラレルワークをするようになったきっかけ

  2. パラレルワークを軌道にのせる工夫・コツ

事前にこちらでトークテーマを用意して、ご参加いただいた皆様に投票していただき上位2つのトークテーマを決定しました。

-では、まずパラレルワークを踏み出すきっかけについて教えてください。例えば1歩を踏み出すのに苦労したとか、何かあればぜひ共有してください。

ZEADA本田さん)
 きっかけは、コロナ禍ですかね。仕事柄地方を転々とすることが多くパラレルワークには興味があったのですがこういうイベントは東京とかでしかやっていなくてなかなか参加できなかったのですが、コロナ禍でオンライン化が進んだことで参加しやすくなったことが踏み出すきっかけになりました。

MINT大橋さん)
 私は勇気が必要でした。周りにパラレルワークをしている人もいなかったし、年齢もあり、周りは結婚して子育てしているか本業をバリバリやっているか、のどちらかでしたが私はどっちつかずでモヤモヤしていました。そんな中で縁があって、MINTに飛び込んで自分できっかけを作りました。

ZESDA桜庭さん)
 大橋さんの勇気がいる、をもう少し掘り下げてみたいんですが。勇気って具体的にどういうことなんでしょう?気分が変わったポイントとかありました?例えば、徐々に、とかある出来事があった後とか。

MINT大橋さん)
 そうですね。私は人の目を気にするタイプなので失敗する怖さやこんなことしてたら周りにどう思われるかを当初すごく感じていました。パラレルワークを始める前は、ずっと誰かに正解を求めていた気がします。他人軸で人生を生きていた、というか。でもそのままじゃ楽しくないって思ってMINTに参加して、自分でパーパスを見つけて、パーパスを指針にして自分らしく生きてみようと思いました。失敗してもいいや、と自分で自分を許せるようになったことが大きいです。

ZESDA島田さん)
 僕も1つお話させていただきます。僕はサラリーマンで大手金融機関で仕事していました。最初は仕事ができなさすぎて、周りからアメーバ扱い同然で焦ったこともあり「自分が何者かにならねばならない」とずっと思っていて、心が壊れそうになりました。そこで自分の強みってなんだろう?って考えるようになり、「〜でなければならない」のではなく、「自分は何者なのか?」を考えてました。すると、仕事と関係ないところ(趣味とか)で頑張っていることを見つけると、それを仕事に活かしていけばいい、と思ってから、うまく回り始めました。
 例えば人前で話すことは趣味の範囲だとスラスラできるのに、仕事になると一気にできなくなる。なんでだろうと思っていたのですが、自分の強みを理解してからは仕事だから、趣味だからではなく、全部一緒だと気付きました。そのことに気付いた後からは1つの会社に定年までいることは自分の人生にとっていいことじゃないと思って、もっといろんなことを横に広げたいと思うようになったんです。人生面白くしたいなって。

ー自分は自分、仕事とプライベートで仮面の使い分けはしないって話ですね。

MINT中村さん)
 私は人の目が気になるとか、躊躇とかは全くないタイプでした。やりたかったらやる、みたいな性格なので。ただ、先ほどお話でた仮面の話は私もぶつかりました。プライベートの自分と仕事の自分の乖離が大きすぎたことに加えて、パラレルワークでもバラバラのことをしていたので、やってることがバラバラに感じられてしまって。
 でも今はその感覚がなくなりました。大きな目で見ると、ずっと同じ自分のやりたいことを会社の中でも外でもやっていて、周りから見たらどうかわからないですけど、自分の中で腹落ちしたんです。

ーやってることが一貫してきたということですね。会社の中と外が行き来しやすい感じもしますね。

ZESDA佐野さん)
 私は本業が都市開発関係で、都心集中型で再開発が進んでいく一方で、地方から人が減り、行政が衰退していることにモヤモヤしていました。私の会社は複業ができないので、ボランティアをネットで検索していたときにZESDAがヒットして、参加したことがきっかけです。しがらみのない中で純粋に自分のやりたいことを考えられる時間は私にとって、とてもいい時間になっています。

MINT榎本さん)
 僕の場合は、きっかけは本当にご縁です。皆さんみたいな熱い思いとか使命感とかとは違って、僕自身が人生もキャリアも、もっと気軽に考えてもいいのでは?って思ってるので(笑)やりたいことがたくさんあったので、最初は転職をして自分のやりたいことをやっていました。でも転職だとリスクもあるので、どうしよう…と考えていたら、パラレルキャリアという考え方に出会いました。パラレルキャリアだと色々実験できるし、やりたいことがたくさんある人にはいい働き方だと思います。

ZESDA瀬崎さん)
 僕は桜庭さんからお誘いを受けたのがきっかけです。桜庭さんって壮大な夢を語るんですよ。少年心というか、日本をよくするためにはこれしようって本気でいうような感じです。桜庭さんと初めてお会いした時、「まだこんな人いるんだ」と思ったのが、第一印象。僕の勤め先は政府系金融機関で堅めの職場だったのですが、桜庭さんも同じように堅い職場のはずなんですが、そんなことおっしゃるから、感銘を受けたんです。

ー人にインスパイアされて複業スタートする、みたいなこともありますよね。

MINT黒田さん)
 皆さん色々だな、と思って聞いておりました。私自身はアカデミアの研究職のあと、企業に就職して、日本にはエコシステムで、もっとイノベーションが必要という自分のモチベーションがパラレルワークのきっかけになりました。でも最近これは表向きの理由かも、と思うようにもなりました。
 裏の理由としては自分の原体験での怒りがあるだと感じています。アカデミア研究ってヒエラルキーがきつい中でやっていて、私自身もキャリアのどん詰まり感とか人材の流動性の低さとか経験しましたし、人にとっても社会にとってもよくないんです。だからこそ、流動性のある社会にしたいと考えています。

ZESDA杉崎さん)
 私はもう起業して自営業という形ですが、ZESDAは完全にプロボノ、ボランティアで参加しています。個人的にはプロボノがいいと思っていて、金銭関係が生まれると主従関係ができてやりたいことができなかったりする。だから最初はプロボノで、自分のやりたいことや思いを実験してみるのがいいかもしれないですね。

ZESDA島田さん)
 プロボノの利点は人にたくさん会えることもあります。企業の顔だと会えない人も多いんですよね。個人的にはプロボノは自分のスキルを注ぐものだと思っているんで、人と出会って関係性を築いていくことも大事だと思います。

ー20代前半でパラレルキャリアを実践されていた原田さんいかがですか?

MINT原田さん)
 大学生の時はスタートアップ企業の上司の右腕としてお仕事させてもらってから個人事業主として関わっていきました。今思えば、ここがパラレルキャリアの入口になっています。今はNPO法人の職員としてお仕事しながら、個人事業主としてコミュニティデザインやグラフィクレコーディングのお仕事をさせていただいています。

ーいろんなことをハイブリッドに実践されていますね。

ZESDA本田さん)
 私の会社は複業OKなのですが、今ZESDAはボランティアで参加しています。ZESDAでいう、お金以外のコネ・チエが大きいのでボランティアで十分と感じています。私自身が人事という立場なので会社に迷惑かけなければ複業はOKだと思っています。
 また立場上、複業の申請を受けるのですが中身を見て「いい複業」だと感じるものもあれば、「う〜ん、これは…」と思うものもあります。だから一概に複業がいいとは思わないですね。

ーいい複業とは例えば?

ZESDA本田さん)
 個人情報になるので、話せる範囲で話しますが会社で得たスキルを持って自分のやりたいことを実行しているもの、ですかね。例えば、3Dスキルを活かしてアクセサリーをデザインして売る、とか。

ーなるほど。創造性があるようなものでしょうか?

ZESAD本田さん)
 そうですね。会社の外と中の行き来ができるものがいいですよね。

MINT藤井さん)
 私はコンテンポラリーダンスをずっとやってきて、ロンドン留学もしながらずっと表現者として生きてきました。そんな中で家族の会社でリーダーシップや組織を考えるたびに「自分には何ができるのか」を自分自身に問いかけることが多くなりました。
 クリエイティブなものって、人間誰しも持っていると思います。多様性を持って、どう組織や企業に順応できるかだと思いますね。

ー内側からの何かやりたいことが沸々湧いてくる感じですね。

ZESDA佐野さん)
 私はZESDAでコネで人脈が繋がって全然関係ないもの同士がコラボして、こんなのできたら楽しいよね?を実現できている感じですかね。

ZESDA杉崎さん)
 今もエンジニアとして仕事していますが、当時仕事していく中で3次、4次、5次ウケとかあるんですよ。でもそれって仕事してる順番とか序列って正しくないんですよね。日本は大企業よりも中小企業が日本を支えている割合が大きいのに、価格で負けてしまうような仕組みです。これってどうにかできないのか?は仕事しながらずっとモヤモヤしていました。

ZESDA桜庭さん)
 今まで皆さんがお話しされたようにプロボノって社会的意義が大きいんですよね。でも、私はパラレルキャリアは産業構造の再編に大きな意味があると考えています。今の日本経済は中間搾取が大きい仕組みになっていて、人と人が直接繋がっていないんです。だから人と人とをダイレクトに繋ぐことが必要ですよね。

当日の座談会の様子

ーみなさんお話いただき、ありがとうございました。じゃあ、次は②のトークテーマである「パラレルワークを軌道に乗せるコツや工夫」について話していきましょう。いかがでしょうか?

MINT中村さん)
 あんまりコツとか気にしたことないんですが、先ほどもお話したように色々な活動をする中で自分の強みを見つけることが非常に大切だと思います。自分の強みを見つけたら、その強みに特化して苦手を減らしていく。そのあとは掛け算で、他の人が持っている強みと自分が持っている強みを掛け合わせて、対応できる面を広げていく。最後に因数分解的な感じで事象は違えど、ずっと同じこと(自分のやりたいこと)をしていることに気付くみたいな感じです。1回1回、1からはやってないというか。私だったら「仕組みを作る」ことが得意なんですけど、どの事象も自分の得意な構造に持ち込む感じです。

ーとってもわかりやすいですね。みゆきさんは強みをいろんなところで出して、構造化して応用することを実践されているということなんですね。ZESDAの方、いかがでしょうか?

ZESDA島田さん)
 僕は2つあると思っていて、1つは「やりたかったけどやってなかったことを実践する」2つ目は「失敗すること」です。
 やりたかったけどやれていないことは本業の延長で実践しても面白くないだろうからあえてチャレンジしてみること。失敗に関しては、たとえ失敗したとしても個人の失敗で終わるんですよね。さっき大橋さんもおっしゃってましたが、失敗は怖いので守って行動をなかなか起こせないのですが、その状態に気付くことも非常に大事だし、大きな一歩になると思います。

ーとっても励まされるコメントですね。小さな失敗をたくさんする。

MINT大橋さん)
 本当に島田さんのおっしゃる通りです。私もMINTに参加して周りの人に助けてもらいながら、失敗=怖いという壁を乗り越えました。だからこそ、一歩踏み出せました。

ー実験できる場所、みんなで支え合う場所は改めて大事ですね。

ZESDA桜庭さん)
 僕はバランスと粘り強さだと思います。自分の強み、相手のニーズ、自分のやりたいことって一発では合致しない場合がほとんどなんです。でもパラレルキャリアだから、やりたいことをやりたい思いも強くあるのも分かります。でもまずは色々やってみて、チャンスを待つことも必要だと思いますね。

ー今の話、すごく参考になりますね。相手から求められることと自分のやりたいことのバランス。

MINT榎本さん)
 僕はプロとしてお金をもらっていますので、相手の期待に応えることで報酬と経験をもらうような形ですね。だからこそ、自分の専門性をしっかり言語化してアピールすること、そして結果を残すことで、そのさきのご縁も広がる感じです。
 スキルが全くない人は桜庭さんのおっしゃるように我慢も大切だと思いますし、スキルがある方は自分のスキルを棚卸ししたのちに存分に発揮すべきです。結局は、自分がパラレルキャリアをどういう場所にしたいのか、が大事だと思います。

ZESDA桜庭さん)
 我々もプロはプロですので、トムさんのおっしゃっていることも理解できます。あくまで一歩を踏み出す、踏み出さないと迷っている人へ、もし「〇〇やってみない?」と声がかかった際には「何からやりましょう?」ということも大事です。それを自分のパラレルワークを切り開いた方もいるので。

ー声をかける側もある程度はわかった上で声をかけていますし、チャンスを掴んで輪を広げていくことも非常に大切だと感じました。
 せっかくなので、パラレルキャリアスタートにあたって何から始めればいいかも話してみましょう。いかがでしょうか?

MINT黒田さん)
 僕は大企業、しかも製薬メーカーなので守秘義務など特に厳しい環境でした。人事はOKって言ってますが、あまりよく思っていない現状もあったので、まずは小さな穴を開けることにチャレンジしました。(今度、△△を手伝ってくれと言われてと小さい簡単なものからスタート)そして、徐々に範囲を広げて、人事もめんどくさくなって勝手にやらせとけって状態になればもうこちらのものです。
 ただ、僕はかなりスムーズに交渉進みましたが、どうしたら上司や家族に理解を得られるか?を考えることはかなり大事だと思います。

ZESDA瀬崎さん)
 私の会社は複業NGだったので、NPO法人のスタッフとして働き、社会に顔を売って信用を高めていったのちに複業を申請するような形を取りました。まずはプロボノで始めて、仲間を作ることでコミュニティに属することが第一歩。
 実はそこからが大変なのですが、最終的にはキャリアに繋げていくことを見据えて、真剣に考えることになりますね。

ZESDA桜庭さん)
 一歩踏み出した=キャリアに繋げたか?が不安になる時もある。パラレルワークって、やや意識高い系(人生100年時代とかライフシフトとか)に思えますが、今までの自分や周りに囚われなくてOKってことなんです。

MINT原田さん)
 私も自分がワクワクするもの、心躍るものに没頭することが第一歩だと思います。そしてコンフォートゾーンの幅を広げることで学びつつ社会に貢献できればいいかと。そして何かをGIVEした先には人の繋がり(今までなかった価値観や考えを持つ人)ができて、さらに自分の幅が広がっていくイメージです。
 大切なのは自分のワクワクするもの、心躍るものという原点に立ち返ってみることだと思います。

ZESDA本田さん)
 20代の方だと、仕事とキャリアを突き詰めていくことも考えますが、まずは足元です。パラレルワークを実践するときはメインの基盤ができていないとかなり大変だと思いますので、自分のキャリアがしっかりしていないと思う方は学校に行ったり、転職したり、MINTさんのような学び直しもしていくといいかもしれないですね。軸足を作ることでさらにパラレルワークが伸びていくと思います。

MINT藤井さん)
 瀬崎さんのおっしゃっていた偶然性みたいなことは私もすごく大切にしています。出会いを躊躇せず、まずはやってみる。やっていく中で価値は出てきますし、まずはコミュニティに属して人と出会って自分をオープンに自分は何者なのかを相手に伝えていくことが第一歩だと思います。

ー今日はありがとうございました。みなさん、それぞれ学びや明日から実践したいことがあったようで何よりです。今回MINTとZESDAさんの共催でトークイベントを実施させていただき、多様性の刺激をたくさんいただきました!

それぞれまた明日以降、一歩を踏み出される中で不安や悩みがあった場合はMINTやZESDAさんに声をかけていただければと思います。誠にありがとうございました!

最後に

ZESDAさんが当日のイベントの録画をYoutubeにアップいただきました!こちらも合わせてどうぞ!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?