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なぜ今大人向けの21世紀型教育を立ち上げるのかー創設者の想いー

Project MINT創設者のTomoeです。
メルマガを立ち上げて1週間ほど。たくさん書きたいことがあるのですが、MINTの立ち上げについてのお話しをご紹介したいなと思います!


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(写真)Project MINT創設者 植山智恵

私は大学卒業後、グローバル企業ソニーへ2007年に入社しました。私がソニーで働き始めてからの数年間で、iPhoneが発売されたり、リーマンショックでグローバル経済が低迷したり、ハードウェア製造業は安価な中国・韓国企業へと市場シェアが移っていったり、ユーザーのニーズ自体が変わっていったり、と急速に環境が変化していったんです。そして、誰しも予想できなかった東日本大震災が起こりました。

働く環境がドラスティックに変化する中、これまでの”正解とされていたこと”を正確にやり遂げる、というスキルが通用しなくなっていたのは、社内にいながら実感していました。
そして、急速に変化する時代の中で素早く適応し、”正解がないもの”にアプローチしていくスキルを持っていかなければならない、と言われるようになりました。
でも、人は急には変われません。そんなことは学校で習ってきていなかったのですから。そんなモヤモヤが社内に、また日本全体の風潮にも漂っているように感じていました。

「これからの未来の働き方が変化し、今ある職業の半分がなくなると言われる中、自ら正解がない中考え抜き、立ち向かっていくスキルはますます重要になってくるのでは。」

そして、

「その新しいスキルを身に着けるための”学び”も変化していかなくてはならないのでは?これまでの、知識を暗記するだけの学びでは絶対なくなってくるはず。」

と、思いました。

そこで、アメリカ・サンフランシスコに移り住み、テクノロジーが最先端の土地ではどんな先進的な学びの場が創られているのか、教育事情についてリサーチするお仕事を現地でするようになりました。不確実な未来の中で躍進していくようなリーダーを育成する教育のあり方を、21世期型教育と呼ぶことも知りました。

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(写真)サンフランシスコの風景のイメージ

21世期型教育を導入する学校へ訪問にいったり、教育者の方に話を聞いたり、テクノロジー企業や教育者が集まるコンファレンスに行って夢中になりながら情報収集をしていました。未来を肌で感じる瞬間でもありとってもワクワクしていたんですね。そして、自分でも21世紀型教育に触れたくって、革新的教育機関と言われるMinerva Schoolの社会人大学院の第一期パイロット生として学ぶことにしました。

そこで知ったことはアクティブラーニングって本当に辛いということ!(笑)
日々コンフォートゾーンを抜けて、自分で考え抜くこと。正解がない中もがいていくこと。「センター試験対策」「TOEIC900点対策」みたいに、攻略法なんてないんです。(笑)

今世の中に存在しているリアルな問題について、当事者の立場を理解しながら自分はどのように効果的に向き合っていくのか?そんなことをよく考え、言語化し、多様な価値観を持つ世界中のクラスメイト達と濃い議論を繰り返していく。毎回のクラスはとってもヘビーだったんです。

これまで学んでいく上で、なんとなく多くの人に認められる”正解” があるんだと思ってましたが、Minervaで学びながら私は、既に出された最適解は、いまの複雑な実世界ではもはや通用しないということに気付きました。

また、毎回のクラスでは、ありきたりな最適解を発言しても、これは自分の回答ではないことがすぐに全員に見透かされてしまうのです(笑)簡単にバレますね。逆に、物事に対して自分の意見を持たず、世間で最適解と言われていることをそのまま引用することは、自分が知恵と向き合う上で責任をとっていないことの表れでもあります。これって実は欧米ではすごい恥ずかしいことなんですよね。たまに言葉に詰まってしまってありきたりの意見を話してしまった時、明らかに赤面して冷や汗をかきまくっていた自分がいました。

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(写真)ミネルバ大学院でのアクティブラーニングのオンライン授業風景

今起こっている氷山の一角である現象の、その奥にある深層や複雑なニュアンスを理解していくこと、それを繰り返していくと、いろんな知識が繋がってくるんです。そうなったら、好奇心がさらに好奇心を呼んで、いろんな知識がつながる楽しさも見つけられたんです。この組み合わせは一人ひとり違うものだからこそ、意見がより多様になりクラスメイトの学びも深まります。また、あなたの組み合わせが間違っている、などと問われることもありません。なので自分の意見を作ることに対して失敗を恐れなくても良いということも知りました。

そうしているうちに、自分がどんな世界を創っていきたいのか、というビジョンから、知識のギャップを埋めていきたい、と自然と好奇心が溢れ出しパワーの源となっていきました。(これは”クリエイティブテンション”と呼ばれることが後になってわかりました。)

気付いたら学び続けることが習慣になっていったんです。他人が出した最適解に頼らず、独立した知恵を持ち自分の意見に責任を持つことは、正解がない複雑な世界で生きていく上で、自分なりに道を切り開いていくための強力な武器になります。

この感覚を、もっと若いうちに、義務教育の中で身に付けられていたら、どうなっていたんだろう、と悔しい思いがありましたが、遅すぎるということはないはず。大人になってからでも、この感覚をもちながら学び続け、新しい時代の中でさらに進化しながら適応していけるのでは、と思います。

現代の世界にはさまざまな選択肢がありますが、自分のルールに基づいて自分で人生を設計することがこれまで以上に可能になってきました。また、私自身、日本の企業で働いた経験から、最適解や他人が出した答えに頼るのではなく、自分で考えて道を切り開いて行けるように変わりたいという大人が他にも多数いるのでは、と考えました。

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(写真)イメージ

卒業論文で取り組んだ「年齢差別」のリサーチでは日本では顕著に高年齢社員に対する年齢差別があり、100年時代と言われ、何歳になっても学び続けていきたい大人が出てきていく中、これは矛盾した状況なのではと問題意識を感じました。

今、年齢を問わずあらゆる大人の個人をエンパワーし、ロールモデルを輩出していくような新しい学びの場が必要なのではと思いました。そこで日本に帰国し、大人のための21世紀型の教育プログラムを創ろう、と。


これからますます不確実な時代で、自らの道を切り開いていくための大人に必要な素養。

世界的コロナ危機が起こった今、これはあらゆる個人にとって重要な素養ということが、より明らかになって来たのではないでしょうか。

次世代リーダー育成を掲げるMinervaは、
“まだ見ぬ世界のイノベーター” という、思考習慣を使って、既存の世の中で混雑する問題に立ち向かい学び続ける人材輩出を目指しています。

それは究極的に、

自己変革をし続けていく人
メンターでありながらも、常にインターンの好奇心を忘れずにいる人

そんな人なのではと思います。

そこで

Me In Transformation (自己変革し続ける) と Mentor With Intern’s Mindset (メンターでありインターンのマインドセットをもつ) の2つを合わせ持つ大人、
MINTな大人をもっと日本から増やしていくProject MINTを立ち上げました。

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