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出身校が違うだけで。小さないじめが積もり積もって…… 経験者インタビュー 首藤さん#1

今回は、中学1年生から卒業まで不登校になった首藤(しゅとう)さん
(仮名)のインタビュー記事を掲載いたします。

当時を振り返っていただき、不登校のきっかけや不登校中の生活。その後の学生生活や、社会人生活を通して知ったという、仲間と共に活動することの大切さについてお伺いしました。

年齢:20代後半
出身地:神奈川県
職業:テーマパークスタッフ

不登校のきっかけ

※イ=インタビュアー

イ:不登校の期間を教えてください。

首藤さん:中学校1年の夏休み前から中学卒業までです。

イ:不登校のキッカケは何でしたか?

首藤さん:ハッキリとしたきっかけがあるわけではないですが……
小さないじめが積もり積もって、学校に行くのが嫌になりました。

イ:それは大変でしたね……
差し支えなければ、いじめの内容について聞いてもいいでしょうか。

首藤さん:1年の夏前からクラスの人に無視されるようになりました。
それ以外にも、私の姿を見た同じ学年の人からクスクス陰で笑われたり。
トイレに入っているときに電気を消されるとか、そういった嫌がらせでした。

イ:それは……ひどいですね。

首藤さん:挨拶しても誰も返事してくれないんですよ。
とにかく居心地が悪くて、この学校に居られない感じがしました。

首藤さん:そういう雰囲気に耐えられず、1年の夏ごろから学校に行かなくなりました。

イ:学校に行きたくないと思って当然だと思います。
いじめられるようになったキッカケはありましたか?

首藤さん:ハッキリとしたキッカケは分からないんですが……
小学校から中学校への持ちあがり方が少し特殊だったので、それかなと思ったことがあります。

通学区域のせいで……

首藤さん:地元には三つ小学校があるんですが、中学校は二つなんです。
二つの小学校は、生徒たちがそのまま中学校に持ちあがるんですよ。
小学校での人間関係が、そのまま中学校の人間関係になります。

首藤さん:ただ私が通っていた小学校だけは通学区域の関係で、二つの中学校の近いほうに、バラバラに通うようになったんです。

イ:すでに出来上がった人間関係の中に入っていく必要があったんですね。

首藤さん:やっぱり疎外感がありました。この馴染みにくい環境のせいで、いじめが発生していたんじゃないかと思います。

イ:一緒に中学に上がった友達とグループを作ったりしましたか?

首藤さん:一緒に上がった子たちとは最初仲良くしていましたが、そのうち声がかけられなくなりました。
誰かから、私に関わらないように言われたのかもしれません。

部活について

イ:部活には参加していましたか?

首藤さん:友達に誘われて、半年間だけ吹奏楽部に入りました。

イ:ちなみに吹奏楽部も、あまり雰囲気が良くなかったんでしょうか。

首藤さん:そうですね……
部活で仲良くしていた、違う小学校から上がってきた子がいたんですけど。
その子がいじめられて、そのうち部活を辞めて学校にも来なくなったんです。

首藤さん:そしたら、今度は私がいじめられるようになりました。
私が不登校になったら、次は別の子がターゲットになったんだろうな……と思います。

イ:学校中でいじめが横行していたんですね。

首藤さん:常に誰かしらはターゲットにされていたように思います。
決して雰囲気の良い学校ではなかったですね。

当時の性格について

イ:当時の首藤さんは、どんな性格でしたか?

首藤さん:コミュニケーションを取るのが苦手でした。聞いていることの方が多くて、自分から話すことはあんまりなかったです。

首藤さん:人見知り……っていうほどでは無かったですが、声をかけられるまで自分から行こうとはしませんでした。

イ:いじめが横行していた環境のせいで、そもそも自分から交流することが難しそうですね。その経験から、コミュニケーションが苦手だと思ったのかもしれない、と感じました。

首藤さん:そうかもしれませんね。
皆で仲良く……というにはほど遠い環境でしたから。

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※本シリーズの第2回以降は、不登校サイト「ストップオーバー」のこちらに掲載しております。よろしければこちらもよろしくお願いします。

今回もお読みいただきありがとうございました。
ストップオーバー」では他にも不登校に関する記事を順次アップしております。気になる記事を見つけたら、ぜひ読んでみてください。


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