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思い遣りの風を起こす、誰かのために

インストラクター講師(先生)の指導法

これでいいのか?現在のセミナーの在り方を考える


この度の東日本大震災が起こる前迄は、
現在の日本社会は個の社会と言われて来ました。
震災後「自分の為より、誰かの為に」と言った意識が
国内に広まり多くの人々の心に他者を思い遣る心が芽生え、
自分のことだったら簡単に諦めてしまうことでも、
「誰か他の人の為に何かをすることは諦められない、
止められない」と言ったことが、
数多くの日本の人々の心に生まれていると思います。
このような「利他の心」をひとり一人が持ち生きることは、
現在の厳しい社会を生き抜く為にも人としてとても
大切なことであると考えます。
このことは、常に相手のことを中心に想う日本独自の文化
「おもてなし」を改めて見直すようになってきていること
にも如実に表れていると思います。

現在社会は、全身全霊を使う様々な自己表現活動、
対外的な様々な情報やそのツールに満ち溢れていて、
ややもすると人の目、人の思惑や世間体ばかりを
意識し過ぎるために自らの意思決定に支障をきたしたり、
意思表示が上手に出来なかったりする人達が多くなり
つつあることも確かです。

また、実績や業績を重視するばかりを重視する傾向が強くなり、
肝心な「人を見る目」=心眼が薄れてきていることも否めません。

一方で、経験豊かと言えない若いインストラクターや少しの実績から
講師になった方々が、人として大切な心よりも、
見た目の外見や他者の目を重視した教え方や導き方
をしている例も数多く見られます。
前に書いた、エレガントさや見た目を重視するばかり、
訳も解らない手組みが広まって来ていることにも
こういったことを裏付けた現実として見られます。

このような人に教え導く人達が、集客に結び付けるが為に、
日本人の持つ特質とも言える「人の目意識」を逆手に取って、
“人を惹きつける素敵な第一印象UP“、“自分力UP”と
言ったテーマで講座を開き、人としての心の大切さを
知らしめていないように思えます。

インストラクターや講師、コンサルタントと言った教え導く人達は、
現在までの導き方や教え方を見直す時期に来ていると考えます。

一例として最近目にした若手社会人向けのセミナー案内の内容を載せますが、これはあくまでもこのセミナーについてではなく、これからのセミナーの在り方についての考え方であることを前以て記して置きます。
“社会人として覚えておきたい知識やマナー、コミュニケーションスキルを身につけて
自分の魅力をさらにアップさせましょう“

“感じがいいと人生が変わる、幸せ度UP”

これは、まさしく震災前の無縁社会、核化社会を表わした
「個の時代」の「利己の心」に重きを置いた自分目線重視
のキャッチコピーであるのではないかと思われます。

今日本の社会が必要とし、求めているものは、
このような自分中心な「利己の心」でなく、
他者を思い遣る人間力である「利他の心」、
何事に対しても耐え挑戦出来る「心の体力」
であるのではないかと考えます。
現在の震災復興や財政再建の大きな課題のある我が国で、
これからの厳しい時代を担って行く多くの人達に
教え伝えるべきことは「おもてなしの心・利他の心」であると考えますが、読者の皆さんのお考えは如何ですか❓

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