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ProgateCOOが語る、就活生の意識の変化

2022年も折り返しの6月、多くの企業様で新卒向けのインターンシップを開催する時期となり、お忙しい人事担当者の方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな新卒採用の動向変化や内定者の時期にどんなフォローをすると良いのか、人事責任者の経歴を持つCOOの宮林へのインタビュー記事をお届けします。

株式会社Progate COO 宮林 卓也(ミヤバヤシ タクヤ)
大学卒業後、不動産企業で営業を担当。その後人材系企業で経営管理や人事責任者を歴任し、経理業務や評価制度の策定などに従事。FinTechベンチャーではIPOを達成。2019年1月に株式会社Progateに入社。財務責任者として国内外の会計、決算業務他、バックオフィス業務全般にも携わり、海外進出や事業拡大において会社の成長を支える。

想定よりも辞退率が上振れる企業も

Q. 近年の新卒採用に変化はありますか?

まず、明確にコロナの影響で、オンライン選考が当たり前になったことが大きいです。以前だと、地方に住んでいる学生は、選考のために都度東京に移動し宿泊する費用がかかるため、選考を受ける企業を絞る傾向にありました。

しかし、オンラインでの選考が可能になったことで、「なるべくたくさん内定をもらって、最終的に一番いいところを選びたい」という心理に切り替わった印象です。

もちろんこれは、東京の学生も近しく、わざわざ毎回選考に足を運ぶ必要がないため、1日に受けられる企業数が増えます。
結果として、内定をもらうこと、そして内定を承諾することのハードルが良くも悪くも下がってしまったという声を聞いています。以前であれば、選りすぐりの企業から内定をもらい、覚悟を持って内定承諾していたところが、「とりあえず多くの企業から内定をもらいたい」に変わってしまったと。

この変化を察知できていないと、例年と変わらない内定者フォローに留まってしまい、結果として内定辞退率が想定よりも上がってしまうリスクをはらんでいます。

情報を得る手段が増えたことで 企業の内情が伝わりやすくなった

Q.多くの内定を得た学生は、どのように入社する1社を選ぶのでしょうか。

最終的には本人の就活軸やキャリアプランで選ぶと思いますので、ここは変化しないと思います。ただ、その参考となる情報をどこから得るかが変化している印象です。

一昔前だと、大学内で就活に動いている友人を見て、「自分もそろそろ動かないと」と刺激を受け、就活が始まっていました。早期に動くのは情報感度の高い学生に多く、結果として一部の層だけが早く動いている状態でした。

5年前くらいだと、就活塾や就活エージェントが全盛期を迎え、そこに在籍している学生であれば、地域や学歴に関係なく情報を得られる時代でした。
とはいえ、一部の感度の高い学生しか情報を得られなかったという状況に変わりはありません。

この状況を打開したのが、SNSの浸透です。
今の学生は、Twitter、TikTok、YouTubeなどで就活の情報を得ます。一度調べ出すと、リターゲティング広告やレコメンドされた記事が流れてくるため、より多くの情報が流れてきます。

決して周りに意識の高い学生や就活塾がなくとも、スマートフォンさえあれば、情報に行き着いてしまうのです。

この結果、見知らぬSNS上の就活生が書いた「〇〇会社の最終選考まとめ」みたいな動画が流行ったり、ケース対策をまとめたYouTubeチャンネルの再生数が伸びるなどの事象が発生しています。

今まで、企業の情報は閉鎖的で、なかなか就活生がフラットに判断できなかったところが、SNSの浸透によって、1人の就活生による企業への感想を簡単に発信できる時代となったのです。

今の就活生は、そうしたSNS上での評判と、自分の目と耳で得た情報を総合的に判断して意思決定しているのではないでしょうか。

人事は先輩でも友達でもない

Q. 人事はこうした変化の中で、内定者とどう接するのが良いのでしょうか。

私の持論ですが、「人事は上でも下でも友達でもなく、サポートする立場になる」ことが非常に重要だと思っています。

先輩や上司という立場になってしまうと、どんなに本人のことを思ったアドバイスでも、「この人の意見を聞かないと、評価されないかも」と不安を与えてしまいます。一方で、友人のようなフラットな立場になってしまうと、人事として役割を果たすことができません。組織も緩んでしまい、多方に影響が出てしまいます。

そのため、上でも下でも横でもなく、「サポートする立場」を推奨します。就活生や内定者にとって、自分の目標を達成する上での道標を示してくれる人という役割になり、素直なWillを言いやすい関係性が作れますし、個人のWillを把握しておくことが何よりの関係性構築に繋がると思います。



内定者研修にも使える「Progate for Business」はこちら
https://www.business.prog-8.com/


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