見出し画像

細胞老化の論文が世界で反響を呼んでいる

一番新しい私達の論文の細胞老化に関する博士課程大学院生の崔さんの研究成果が、世界中で報道されているようである。

掲載された学術誌PNAS(米国科学アカデミー紀要)が把握しているだけでも世界21の媒体で報道されており、英語圏のみならず仏語スペイン語でも発信されている(逆に日本語は1件のみ)。PNASにこれまでに出た論文の中でもトップ5%の報道件数らしい。
https://pnas.altmetric.com/details/158025430/news

NewsweekとThe Timesの記事にもなった。
https://www.newsweek.com/anti-aging-discovery-treatments-longer-life-1856559
https://www.thetimes.co.uk/article/scientists-find-protein-that-could-keep-ageing-at-bay-20rnk8pwj

素晴らしい研究なので報道されるのにふさわしいとは思うが、マスメディアは必ずしもいつも優れた研究を報じるとは限らないのでちょっと驚いている。記事を読むと「細胞老化の抑制」に反応しているようだ。

いずれにしろ日本のマスコミより先に海外が反応していることに、日本のマスコミの科学弱者ぶりがわかる。

この力作の研究を行った崔さんは中国のトップクラスの大学からの留学生。超優秀で、物静かだがガッツと根気強さの持ち主で困難を幾つも乗り越えてこの成果に辿り着いた。

彼女は帰国して今成長著しい中国の科学を、さらに高みに押し上げるだろう。

こう書くと、敵に塩を送るのか的なことを言う人がいるかもしれないが、それは逆だ。彼ら彼女らは恩を忘れないし、日本の科学を尊敬してくれる。そのような人材が増えれば増えるほど、世界における日本の価値は高まる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?