リスキリングは横軸で考えよう。専門性は一途に、一方で、横移動の転職をおススメする!

最近、リスキリングという言葉を聞くことが増えてきて、この過熱感に、個人的にやや違和感があったので考えてみた。

各社の記事などを読んでみるとざっと以下のようなことが書いてある。

・「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」( 経済産業省)
・2020年の「世界経済フォーラム年次大会(ダボス会議)」では、「2030年までに全世界で10億人をリスキリングする」と宣言
・そもそもDX推進のためのデジタル人材が不足しているので、政府も支援に注力している
・似た用語との違い(リカレント教育は社会人の学び直しで、仕事から距離を置くことを前提。/アンラーニングは過去の不要なスキルを捨てること。/生涯学習は生涯にわたって学び続けること)
・50代のリスキリングブームはキツい(→リンク

上記を見て、企業経営視点とか国家視点のいわゆるマクロな視点で、リスキングが重要視されているということを理解した。

マクロ視点はその通りだと思うんだが、一方で、個人がリスキリングと向き合うことって何なんだろう。マクロで求められているデジタルやテクノロジーのスキルが大切なことは当たり前だと思うが、それはたまたま今求められていることであって、本質は自分の専門性をどう高め続ける仕組みを作るかだと思う。

つまり、結局は、よく言われる自身の市場価値を高める、というシンプルなことに行き着くと思う。人と同じデジタルの知見を高めることはあまり意味がなく、自分の専門性の中でマクロ的に求められているスキルを高めていくことが大事である。そうじゃないと、ただ人と同じ能力を身に着けることになり、結局、個人の市場価値はあがらないと思う。

自分の場合は、たまたま15年以上前の学生時代にWEBや広告に興味を持ち、社会人になってから、ひたすらデジタルとマーケティングの領域をやってきた。ただ、属している会社に関しては一途では決してなく、専門性を磨きながら業界を何度も変えてチャレンジしてきた。(思えば、B2BからEC、自動車、化粧品と業界を変えていく中で多くの学びとチャレンジがありました・・・。)

そうすることで(これは結果論だが)、マーケティングの領域においても、業界によって強みと弱みにものすごい違いがあることがわかる。その良いところを取り入れていくことで、自分の専門性が増していったと感じる。

業界を変えるのは、過去に学んできたことや人脈等が一定の部分でリセットされるので結構きついのだが、その反面、得られるものが大きいと思う。働いている業界を横軸、深堀っていく専門性を縦軸と考えると、専門性は変えることなく、横軸を変えていく、というのがリスキリングとしてかなり有効なのでは、と思う。これを間違えて縦軸をリスキリングしてしまうと結構難しいんだと思う。

もちろんケースバイケースだが、リスキリングというマーケティングワードに惑わされずに、専門性を育てながら市場価値を高め続ける自分なりの成長の仕組みを構築できるように頑張りましょう!

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