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無限の財宝

今の仕事の、この15年を振り返った時、よくここまでこういう形で運ばれて来たなぁと思います。石川県から東京に出てきて、右も左もわからなかった頃もありました。東京に勉強に通っていたのは2003年の秋頃からだったと思います。当時は深夜の高速バスに乗って、多い時には月に3~4回1泊2日で2日間連続で朝から夕方までの講座に参加するという日々でした。その頃は新聞社関連での仕事をしていましたが、バイトもしながら講座費用を稼いでなんとか通い続けていました。
今はもう「バスタ新宿」に場所が変わり無くなってしまった高速バス乗り場ですが、何度乗り降りしたことか。バス停前に今でもあるスタバの前を通る時に、何度も早朝から座って珈琲を飲んでいた自分の姿を思い出します。

2006年の年末には、都内に場所を借りることになりましたが、その時には運営がうまくいかなければ2ヶ月で畳まなければならないだろう、という現実の中にいました。
誰も知らないっていうところからどうやって自分なりの形を作っていくことが出来るか出来ないか、ぎりぎりの挑戦だと思っていました。自分には運営が出来なくてダメだという答えが出た時にはさらに小さなサイズからを考えれば良いのだ、と自分を励ましつつ私なりの孤独な挑戦のスタートでした。

都内の顧客もゼロ、頼れる知り合いもいないという状態です。精神的な頼みの綱の大先輩は、たとえ事件があってもコケてても何しても面白がるという人でしたので、具体的な手を差し伸べるということでは全くないわけですが、私はそういう中で奮起するタイプでもありました。
そんなの普通ではないよと何度も様々な方々に言われて来ましたが、自分の持って生まれてきたちょっと不思議な環境や境遇を段々と自分自身で面白がれるようになってきたわけです。与えられたものだからどうしようも無いという立ち位置からの人生の歩き方では無く、様々な条件を生かしてどうにか乗りこなしていくということへの挑戦です。

不思議なご縁と流れによって、縁あって到着し借りることの出来た場所は、結果的に私の次への大きな新しい一歩となりました。

2006年の夏にはあと三ヶ月の命だと宣告され、その三ヶ月後の秋にはあったはずの病のもとの7つが全身から消えているという体験をしています。
湘南の方面にいらっしゃった当時80代だっただろう末期の方が多く通っていたお医者様に出会って「気」の流れということと漢方というものも使っての治療で私の場合はその病から卒業しました。
生きていること自体がが不思議な状態だったので、後が無いような新しい挑戦に向うことが出来たのではないかな、と今になって思います。

2006年に長期滞在していた伊豆からヒプノ(催眠療法)の先輩かつ仲間のいる鎌倉に近い湘南へと移り住み、さらに東京に新しい活動場所を手に入れた私は、嘘みたいだなと借りた場所を眺めつつ呆けた1週間ほど。世の中はクリスマスとか大晦日、そしてお正月という賑やかさが溢れている時期でした。
そして、2007年からの活動が始まったのです。

生きていて好きな世界のことに縁して活動していく、それを自分で決めて挑戦していくことが出来る、それはもう「無限の財宝への道」に繋がっているような気がしていました。

この身体を地上で生きるってことと、この身体がいつか無くなった後の生命のことの両方についてたくさんのことを学ぶことが、仏教の世界でも修行をしていた私がやりたかったことです。なかなか出会うことの出来ないであろう「道を知っている存在」の一人との出会いが、自分の人生を歩んでいくことへの大きな支えとなりました。

借りたばかりの部屋では、運ばれたばかりの作業用のテーブルを包んでいたダンボールを立てかけてカーテンの代わりにし、カーペットも広げたダンボールでという環境でした。作業用のテーブルを前にして座る椅子も衣類や本を入れていたダンボール箱を二段重ねて詰んで、その上にフリースの膝掛けを置いて、その上に座っていました。材料や道具類以外、部屋の中には必要なものもまだありませんでした。がらんとした状態からひとつずつ、必要なものも増やしていきました。12月、1月という寒い時期ですから、ハンズで展示品で最後の一個という電気ストーブを買って、そのままの状態で運んだという思い出もあります。
そのテーブルを前にしてまず私がしていたのは「アクセサリー作り」でした。継続して学んでいた「9分割理論」ということを考えながら制作して販売することや「立体ライフシンボル」という純銀アクセサリーを自分で作って象徴解釈していくという自力開運講座を運営していくことを目指していたのです。その講座は2007年の9月に無事に開講、以後今日まで10年以上継続している講座となりました。(現在はコロナのことがあって休講とさせていただいています)


note という場所で今日も出会うことの出来るご縁に感謝です。



生まれてから現在までのおおまかな人生の様々はこちらです。

写真と文 sanae mizuno
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