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高尾歳時記 2024年7月28日

二十四節気の大暑、7月22日をすぎて、暑さが本格化しています。

一年を通してもっとも暑くなる時期とされていますが、それにしても、今年の暑さは例年より厳しめのような気がします。そして、ことしはから梅雨だったこともあり、渇水が心配になります。

実際はどうなのかというと、現時点では心配いらないようです。東京のダムの貯水率は概ね前年ならびに前々年と同等で、少なくとも今年が顕著に少ない、というようなことはありません。

【参考資料】東京都水道局 貯水率情報

空梅雨は空梅雨でしたが、梅雨があけてから頻繁に激しい雷雨をともなう積乱雲が局所的に発生したことで、降雨量そのものはあまり変わっていないのかもしれません。ですが、カンカン照りと急激な雷雨の繰り返しではなく、穏やかな晴れ雨のサイクルでなんとかしてもらいたいものです。

高尾山の花は盛夏の装いになっています。本日も暑く、午前10時の時点で高尾山山頂の気温はすでに33℃。湿度も高く、体を壊さないよう放熱性能の高いウェアを着用します。また、水を多めに持って行くとともに、山行中のミネラル補給のためサプリのほか保冷水筒に甘酒を入れてザックにしのばせます。やさしい自然の甘みで、仮に疲労で胃が食べ物や飲み物を受け付けなくなっても体が欲してくれるので、熱中症などの危険予防になります。山用には様々な高機能のジェル、飲み物そして行動食が販売されていてどれも高価ですが、味がイマイチで、疲労時に胃が受け付けなくなったら何の意味もありません。山にはどんなときでも食べたくなったり飲みたくなったりする、自分の大好物を持って行くことがなによりも大事です。

暑すぎるせいか、人出は少なめでした。今日も花の多いところを巡ってきました。

早朝の高尾山口駅を出発。暑すぎるせいか、人出は少なめでした。
あっ!ノカンゾウが咲いています。ここ数年みかけなかったので心配していました。
ヤブカンゾウと同じく、人里近くや河原で見かけます。
ウバユリが開花しています。とっても大きな花で、中には30cm近くの長さになる個体もあります。個体数は多く、沢沿いの涼しいところでよく見かけます。
ヒメヤブラン。かわいいお花ですが、とっても小さいので足元をよく見ていないと見つけられません。
アジサイは梅雨のイメージですが、タマアジサイは梅雨が明けると開花します。
開花直前は、このような硬く丸いつぼみになります。
開花したタマアジサイ。このパンとはじけたようなフォルムが特徴で、実際は動いていないのに、なぜか動きを感じてしまいます。
ミゾソバの花。開花するとかわいい星形になります。
キクの花が咲き始めると秋の気配を感じますが、ユウガギクは比較的早めに開花し、夏の盛りのころから観察できます。
夏の盛りになると湿った日陰で多く観察できる、ハグロソウ。
ダイコンソウも、夏の盛りに日陰の湿った環境で多く観察できます。
こちらも、夏の盛りに日陰の湿った環境で多く観察できます。キツネノボタン。
キツネノカミソリが一気に開花しました。
ヒガンバナの仲間で、まず地面から花茎が伸びて開花し、花が終わった後に葉が出るという共通した特徴を持ちます。
フジカンゾウ。個体数は多く、人里近くや河原で見かけます。
アキノタムラソウはピークを迎えています。今年はとても数が多い。あちこちで見かけます。
木々の隙間から森に陽光が落ちてきました。
涼やかな沢の流れ。こどもの頃の夏休みを思い出します。
イワタバコもピークを迎えています。高尾では大人気の花のひとつで、毎年これを楽しみにしている方が大勢いらっしゃいます。
きれいな蝶々がいるなーとひらひら飛んでいる姿にみとれていたら、運良くとまってくれました。昆虫は詳しくないのですが、カラスアゲハというらしい。瑠璃色の羽がきれいです。
地面の水たまりに、蝶々がたくさん集まっていました。吸水しているらしい。こちらはモンキアゲハ?。個体数は多い。
イヌトウバナ。夏から秋にかけて、沢沿いの湿った環境で多く見かけます。
あっ!これはめずらしい。ジャコウソウ。高尾ではほとんど見かけません。
上高地ではいっぱい咲いていて全然めずらしくないのですが、高尾の個体数はとても少ない。
ヤマユリはピークをすぎています。
とても大きい花で、直径20cmを超えるものも。近づくとむせかえるほどの強く甘い香りがします。
オオバギボウシもピークを過ぎています。個体数はとても多い。
ヘクソカズラ。あまりにも名前が気の毒ということで、サオトメカズラの雅名もあります。
ガクアジサイはほとんど終わり。園芸種のアジサイの原種です。
キンミズヒキは長い期間観察できますが、もうそろそろ終わりです。
ニホントカゲ。日向ぼっこ中。
関東に生息するのは、厳密には西日本に生息するニホントカゲの亜種であるヒガシニホントカゲである、ということらしいのですが、爬虫類は全然詳しくないので違いはまったくわかりません。
(小仏)城山山頂に到着。雲がかかっていますが、富士山見えました。
同じく城山山頂から、都心方面。こちらは霞が強く、遠景は限定的。
一丁平の展望台から。引き続き富士山見えました。
この森は風が吹き抜けてきもちいい。
美しい落葉紅葉樹の森。貴重な原生林です。
高尾山山頂に到着。雲が増えてきましたが、富士山かろうじて見えました。
同じく高尾山山頂から、丹沢主脈方面。真夏の空ですね。

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