課題の分離のススメ
こんにちは。ぷらいむ です。
人事のお仕事は「感情労働」が多くなります。
感情労働とは、仕事をする時に自分の感情をコントロールしなくてはいけない労働のこと。
例えば、面談で悩みやクレームを聴いている時(受け止めている時)、個人の感情を抑えて人事という立場で話を聴くことがあります。
その時は、自分の中に葛藤が生じているし、時には相手の感情に引っ張られてしまいメンタル面で不調をきたしてしまうことも…
自分の心の健康を守るための予防策として、「課題の分離」を知ってもらえればと思います。
課題の分離とは?
課題の分離とは、ざっくりいうと、
「それは自分の課題なのか?相手の課題なのか?」
を仕分けることで、精神科医のアルフレッド・アドラーが個人心理学(アドラー心理学)の中で提唱されました。
例えば、職場で不機嫌をまき散らす人がいたとき。
相手が自分とは関係ないことで不機嫌なのであれば、それは相手の課題になります。
(一方で、相手にしてみると、怒りという「感情を使うには目的がある」という視点もありますが…)
課題を客観的に捉え、自分の課題であれば改善する(できる)、そして、相手の課題であれば引きずられないようにすることで、不必要にストレスをためこまなくて済むようになります。
課題を分離するコツ
そうは言っても、課題の分離は「言うは易く、行うは難し」なもの。
特に、自責の念にかられてしまうタイプの方は、相手の課題であっても「自分が悪いことをしてしまったのではないか?」と自分の課題にしてしまいがちです。
「私、何かしたかも?」を一旦、横に置く
そのため、ストレスがかかる状況に置かれた時に課題を分離する第一歩は、自分を責めるような考えをもってしまったら、その考えを一旦横におくこと。
先の「不機嫌をふりまく人」の例でいうと、不機嫌を直さなくてはいけないのはその人自身。
ですので、自分を責めるような考えが出てきたら、客観的に事実を見るぞ、と気持ちをリセットすると良いです。
事実や事象に集中する
気持ちをリセットできたら、事実や事象の方に集中します。
面談している時に相手が感情的になっていたら、何を訴えたいのか?話のどの部分に問題があるのだろうか?と情報を整理する。
仕事においては、共感はほどほどが丁度よいです。
(中立的な立場が保てなくなります。)
事実や事象に集中することで、負の感情に振り回されにくくなります。
自分の課題を拾う
事実や事象を客観的に聞いていると、その中の課題が幾つか見えてきます。
見えてきた課題のうち、自分で対処できることが「自分の課題」です。
自分では対処のしようがないこと(自分以外の人が対処すること)が「相手の課題」。
「相手の課題」を切り分けるのが難しいと思うときは、自分が変えられることは何か?を先に考えることで、課題の分離をしやすくなるのではないでしょうか。
さいごに
感情労働の多い人事の仕事にとって、課題の分離は必要なスキルだと思います。
まず、不要なストレスをためこまなくて済むようになります。
課題の分離は「冷たい」という論調もありますが、相手の課題まで引き受けて自分が行き詰ってしまっては本末転倒ではないでしょうか。
「相手の課題」を解決するのは、あくまでも相手。
自分は「見守る」スタンスで、ヘルプを求められたら手を差し伸べるので十分です。
そして、客観的に事実を拾っていけるようになります。
特に、労務トラブルの時は人の話を聞いて、課題を整理し、ルールに基づいた判断を行っていかなければなりません。
話を聞いている時に自分の感情が入ると判断を誤ることがありますので、いかに客観的に事実を拾っていけるか?がポイントになってきます。
ぜひ、ご参考にしていただければと思います。
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