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DXをただのデジタル化にしないために必要な視点

DXとデジタル化は似ているようでまったく別ものです。

デジタル化はその名の通り、アナログ作業をITでデジタル化すること。
書類を使って行っていた業務を電子化して作業を効率化することは単なるデジタル化に留まります。

DXはデジタルトランスフォーメーションの略です。
トランスフォーメーションは直訳すると変革や変化という意味になります。
デジタル技術によって人々のライフスタイルやビジネスモデルが変革すること、とDXは定義されています。

つまり、私たちの生活や仕事のあり方自体が変わることで初めてDXとなるのです。

企業のDX推進でありがちなのはシステム導入が目的になってしまい、システム導入前後で業務フローが変わらなかった、ということです。

業務フローを変えるのは現場担当者との調整や作業担当者の教育が必要なため、労力がかかります。
既存の業務フローからDX化を検討し始めると、既存の業務フローをなるべく変えずにどうやって効率化するかを考えてしまうものです。
加えて、既存の業務フローに対してシステム導入することは比較的簡単、かつ作業時間が削減されるなどすぐに結果が表れます。
現場担当者からも称賛され、IT部門としては鼻高々になってしまうかもしれません。

DX推進を目指すのであれば、業務を行っている本来の目的から考え始めることが重要です。
既存の業務フローのことは一度頭から切り離し、目的を果たすために必要な業務自体がなにかを整理します。
時には業務フローを大幅に変更したり、不要なフローを削ったりする必要もあります。
こうすることで本来のDX推進に近づくのです。

ただし、デジタル化に意味がないわけではありません。
デジタル化の先にDXがあることは間違いないからです。
アナログな業務が多く残る企業はまずデジタル化を進めていくことが必須です。
それをただのデジタル化で終わらせないために、業務に対する固定概念を捨てる意識を持つことが大切だと思います。


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