見出し画像

国語科単元学習@もしも時間で『お手紙』を読む~最後の一時間まで~

単元づくり中間報告で、もしも時間で『お手紙』を読むの実践の計画から経過までお伝えしてきました^^今回は、最終回です。

1 カラーテストの結果

思考・判断・表現は、98点。知識・技能は、95点くらいでした。
2学期の総平均が95点を超えてほしいなあと思っているので、いい結果です^^知識・技能のテストは、テスト前に実施する練習プリント無しだったので、悔やまれます…。

 この中で、胸を打たれたのが、国語が苦手で、抵抗感があった子供が、90点を取って泣いていたこと。いつもの彼は、90点で大満足していました。でも、この単元は、人一倍、友達と話合い、頭をフル回転させて、言葉をたどり、結びつけ、新しい問いを見いだしながら、『お手紙』の世界に没頭していました。

 『あなたがこの単元で輝いていたことを先生は知っているよ。あなたが一人で考え込んでいた、あの時間に、500点をあげたい。』

 そう話しました^^このストーリーが生まれただけで、作ってよかったと実感しています。彼が没頭していたことは以下にまとめます。

2 問いを立てる⇒解決する⇒問いを立てる…というサイクル

 この単元をふり返るときに、鮮明に思い浮かぶのが、新しい問いを立てている姿。単元づくり中間報告にもあるように、最初に立てた問いはまずますのものでした。ですが、単元の学習が進行していくうちに、問いの質も大きく変化をしていきました。

 まず、子供たちが目を付けたのが、かえるくんが言った『きっと来るよ。』の『きっと』に隠されたかえるくんの気持ち。『きっと』ってさあ…。と話し始めましたから、こういうときは黙って子供たちの学びを見守ります。そうすると、一つ子供たちの話がかみ合わないところに気付いたのです。『きっと』の捉え方です。ある子は、『絶対に来ると分かっていたから、【きっと】という言葉を使った。』と言い、また別の子は、『来るかもしれないから、【きっと】という言葉を使った』と言い、またある子は、『来るか分からないけれど、多分、来ると思って、【きっと】を使った。』と言いました。

 こういう時は、他の言葉と比べて印象を問います。『絶対に来るよ!』ではどうか。『多分来るよ!』ではどうか。そうすると、『きっと』という言葉の持つ感じと意味を様々な角度から検討することができます。置き換えて、比べる。この作業が、かなり大切だと感じます。

 この問いの解決が少しずつ終わりかけていた時に、『かたつむりくんが、手紙を届けるのが四日以上かかったら…』という問いを立てた子がいました。また一方では、『かたつむりくんが、四日より早く、手紙を届けたら…』という問いも。ここで、解決に悩んでいた『がまくんは、どうしてふしあわせな気持ちだったのか。』という問いを立てた子供たちとピタッと問題意識が重なります。

『この物語で、がまくんが一番幸せだったのはどこか。』

 つまり、誰かから手紙を貰うことが幸せな気持ちに繋がっていたのか。あるいは、手紙をくれる誰かの存在が幸せな気持ちに繋がっていたのか。です。これを検討する時間は、価値ある時間でした。理由は、登場人物の気持ちの変化を読む種になっていたからです。

 これが90点で泣いていた彼が、夢中になっていたことです。最後の問いに至っては、『よろこび』と『しあわせ』という言葉を比べながら、手紙をくれる誰かがいることが一番の幸せだったと言い張っていました^^彼がちょいとしたミスで逃した10点よりも随分と価値があると、私は思っています^^

3 改善点

◆もしも時間でなく、時間で読むでもよかったのかもしれない。時間の検討に時間を割いたグループは、読みが深まるのに時間がかかってしまっていた。時間がかかるのは悪いことではないが、読みと想像の境目が曖昧になっていた。

◆教室環境の整備を進めるべきだったと感じる。360度、どこでも学べる教室環境づくりを進めないと黒板や電子黒板を使った限定的な学びになりかねないと考えている。どこでも学べる教室空間づくりを進めていきたい。

 総じて、いい感じでした^^

4 2学期最後は

 今、この単元を進めています^^マトリックスとベン図を使った情報の整理です。おもしろければ、また、報告します!それでは!

この記事が参加している募集

#子どもに教えられたこと

32,983件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?