見出し画像

バスケを学ぶ人にぜひ読んでほしい本

タイトルのとおりだが、最近読んでいる本がとても良いのでおすすめしておきます。

タイトルは「バスケットボール指導全書」。
なんと初版は1986年。

めちゃくちゃ昔の本です。
しかし、この本は昔の本だけれども今のバスケ現場でも言われていることを的確に書いているのです。(用語が違いすぎて難しいけれど…)

それも、そのはず。
書いているのは、東京オリンピックのバスケ男子日本代表の監督である吉井四郎さんだからです。

内容が膨大すぎて、なかなかひとつの記事にまとめることはできませんが、今日はひとつ自分にとってためになった内容を共有しておきます。

それは、「コーチの素養の高め方」です。(相変わらず言葉のチョイスが難しい…)
コーチが自分自身の指導力を高めていくために意識するべきことは何なのか。筆者によると、それは「技術を発見する能力」です。

以下、このことについての引用です。

「技術がすべて身体の動かし方、扱い方のうえに現れるものであるとすれば、それができる人とできない人、うまい人とまずい人の身体の動かし方、扱い方のどこかに差異点があるはずである。そして指導者がその差異点を発見することができれば、その差異点を学習者に再反応し、意識させることによって、少なくともできない人をできるように、まずい人をうまい人の程度にまでは指導できるはずである。

特に、私のような競技経験のない指導者は勉強すれば、理論を理解することはできます。戦術も同様です。

しかし、知っているだけではコーチはうまくいきません。
現場に立つとそれを痛感します。実際の選手はうまく体を使えていなかったり、大事な技術のポイントを意識せずに練習していることがほとんどです。

私が現場に立って、自分の課題だと感じたことは「技術指導」でした。
ドリルや、戦術は説明できるけれど、質の高い指導ができない。
そういう指導者が自らの力をのばすために必要なことが「技術を発見する目」でした。

言い換えれば、「何が上手い人と下手な人を分けているのかを見抜くこと」です。

実際にあったことですが、ミートの練習をしていました。
Vカットをして、ウイングでトップからのボールをミートする練習です。

上手い人は良い感じでできているのに、初心者の動きはどこかぎこちないです。
じーっとその両者を見比べていると、違いがわかってきました。
上手い人は「ミートしながら腰を回転させて、リングに正体するようにしている」のです。

それに気づき、ポイントとして伝えてやらせてみると初心者の動きはかなり改善されました。

このポイントはドリルの説明の本には書かれていません。書かれていたとしても「ミートしたらリングに正体しましょう。」くらいしか書いていません。
こういう明文化されていない技術のポイントを発見することが、指導力を高めるためにとても重要だと、私は思います。

こういう意識をもって練習を見ると多くの発見があります。
何らかあなたの参考になれば幸いです。では。

以下、参考文献です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?