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店長がキライすぎて。

子を保育園に預けて仕事をする日々が始まり、
それが日常となってきた。

不安も多かったけど、1ヶ月が経過した現在。
仕事にも、人にも慣れ、案外私頑張れそう、新しい日常を続けられそうと安堵している。


職場の人間関係にとても恵まれた。


世の中、皮肉なことに嫌なヤツが多い。

私はおとなしい見た目をしている。

中身はしゃべりたがり屋の、お出かけ大好き人間なのだが、この見た目が影響し、中身と見た目のギャップのせいか人と打ち解けるのに時間がかかる人生だった。

せめて、自分にできることと思い、常に笑顔、
明るい表情を心がけた。

その甲斐あってか、そもそも職場の皆さんが優しいおかげか、みんな仕事前後には気を配って話しかけてくれる。
子どもの写真を見せて、可愛いと言ってくれたり、
これからお迎え大変だねーとプライベートも労ってくれる。


職場の人間関係、どうかフツウでありますようにと願っていた私。
フツウを大きく上回る、素敵な方たちに囲まれたおかげで、思っていたより早く職場に慣れることができたのかもしれない。



私は飲食店で働き始めた。

飲食店はなかなかキツイと聞いていたけど、
前職介護職だった私は、やっていける、介護より全然楽だと感じる。
(まだ出来る仕事も少ないので調子乗り発言ではある)

決定的なこととして、料理の乗ったお皿や、
グラスをたくさん乗せたお盆は重いけれど、
足に力の入らない、自分で歩けないお年寄りよりは確実に軽いということ。

ピークの時間に、複数のお客さんに呼ばれても、丁寧に声をかければ、みなさんちゃんと待ってくれるけど、認知症のお年寄り、身体を自由に動かせないお年寄りを待たせることは、大袈裟な話、命に関わり大変危険だということ。

お客さんが食べ終わったあとの食器より、
人間から排出されるクソの方が汚いということ。

それらの、肉体的、精神的ダメージを総合すると圧倒的に飲食店での仕事はやりやすい。


最初は卓番(テーブル番号)を覚えたり
メニュー、レジのやり方を覚えたり、
とりあえず、どの仕事もそうだけど、覚えることの多さに圧倒されてしまった。

けど、頭と身体で覚えて何度も繰り返して、
オーダーも2回程ミスして、レジも1度ミスして(すみません)
やっと仕事が自分に馴染んできた。


現在仕事を始めて、1ヶ月が経過した。
と、言っても、GWもあったしパートタイムだし
実質15日くらいしか出勤していない。


それなのに、店長にめちゃくちゃ怒られる。
感情で。
出来ていないことを冷静に正してくれるのではなく、
おとなしい見た目の私を
まるでサンドバックにするように。


従業員のほぼ全員がパート。
みんな良い人。
店長だけが本当にやりずらい、
いつ怒鳴られるのかと冷や冷やする。
ご機嫌を伺いながらの仕事は疲れる。

仕事も出来て、優しいパートさんは
そんな店長をみると、うまく盛り立てて機嫌をコントロールしてあげている。

どこまで出来た人たちなんだ…


社員は店長とあともう一人だけ。

その、もう一人の社員さん。
この方もまたまたとても優しいのだが、
とてもおっとりしていて仕事があまり早くない。

それにイライラした店長。

お客様に提供する、料理が盛られたお皿をカウンターにガチャガチャ叩きつけて、社員さんへの苛立ちを露わにしていた。

お客さんに見えてしまったら大変だ、
料理もダメになってしまう。
そう思った私はすぐにお皿を取り上げて、お客様まで運んだ。


私が怒られていなくても、人に当たり散らす姿を見るだけで不快すぎる。


99.9%優しさで溢れてこの職場。
なるべく長く続けたい。


てんちょ、、
店長…
店長だけが嫌いすぎる。


もっと仕事が早くなって、出来ることを増やして、
店長を盛り立てられるようになるまでが
どうやらここでの業務らしい。



ところが、私はやってしまった。

お客さんから下げたお皿を、シンクまで戻す。
それを食洗機に入れるより先に、料理提供が優先のため、料理が出てないかチラッと確認をしたそときだった。

「お皿、そこに溜めないでくれる!?!!!」

店長にとてもキツイ言い方で注意された。

先日はお皿を食洗機に入れていたら、
料理を先に出せと怒鳴ってきた店長に
今度は逆のことを言われた。

この時店内はピークを迎えなかなか忙しかった。

その忙しさから店長はイライラしていたんだと思う。

けど、まだ1ヶ月程度の勤務で、こんなに一生懸命自分なりにやっているのに、店長の機嫌に振り回され、まるでサンドバックのように扱われている自分が可哀想で、悲しくなって、心もズキズキ痛くなってしまった。


気付いたときには、

「あたしは店長のサンドバックじゃないですよ。
なんも言い返さんかおもて、新人にキツく当たりすぎとちゃいますか?!ほんまイライラする。そういうのやめてもらえます?」

地元の関西弁をバリバリに出しながら、
この関東の地で、店長に思いっきり言ってやりたかった。

言ってやりたかった…

言いたかった。
けど言えなかった。

瞬時に、このフレーズが喉まで出てきたけど、
嗚咽をあげそうになりながら飲み込んだ。


耐えた。


ここでは店長を盛り立てるという、最終難関の業務がこれから待っている。


99.9%優しさで溢れたこの職場。
なるべく長く続けたい。

これは一日5時間働いているうちの
たった一瞬なのだから。

これから何度も、
耐えて、嗚咽をあげながら飲み込むことがあるかも知れない。

その度にここで吐き出させてもらおう。


私のパート人生は始まったばかりだ。

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