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スカウトメールって何を書けばいいの?とお困りの方に向けた、初めての1to1メッセージの書き方指南書

こんにちは、株式会社ポテンシャライトです🙋‍♂️

当社では、スタートアップ企業様をメインに幅広い採用のご支援を行なっておりますが、特によくいただくご相談のひとつが、

「スカウトメッセージってなにを書けばいいんですか?」

というものです。

私は、前職のエージェント時代から換算をすると、今まででおそらく5000通以上のスカウト(ダイレクトリクルーティング)を送付しているかと思います。
その中で、経験値として「スカウトメッセージの書き方」のノウハウを公開できればと思い、本ブログを執筆しております。

- 初めてダイレクトクトリクルーティングに挑戦する人事の方
- 「1to1メッセージを書いて」と言われたが、イメージが湧かない現場の方
- その他、返信率に悩まされている採用に関わる全ての方

上記に当てはまる方に、ぜひ読んでいただきたい内容になります!

それでは、参ります!

※入門編として基礎的な内容が中心ですので、知見のある方にとっては当たり前の内容が多くなっていることご了承ください。


1. そもそも、なぜスカウトメッセージが必要なのか?

このブログを読んでいただいているみなさんには釈迦に説法かと思いますが、現在の日本は「かなりの売り手市場」であるため、企業が求職者から選ばれる必要があります。

下記の通り、多くの職種で求人倍率は1倍を上回っており、IT系職種においては7倍近い競争となっております。

引用:「DODA 転職求人倍率レポート(2021年7月)」

つまり、他社と比べて少しでも魅力的なスカウトだと感じていただくために、スカウトメッセージの作り込みは避けられない道となりつつあります。

2. スカウトメッセージの3ステップ

ここからは、具体的な記載例を用いてスカウトメッセージの書き方をお伝えしてまいります。

特に職種は問わないのですが、最も応募獲得が難しい職種のひとつである、エンジニアスカウトを例にあげてご説明させていただきます。

※以下、候補者ごとに作成した個別メッセージを「1to1メッセージ」と表記させていただきます。

ステップ1 魅力に感じたスキル・経験を伝える

ここからは、例として「Javaの開発経験があるエンジニア」を求めていると仮定して1to1メッセージを作成していきます。(どんな職種、要件でも考え方は同じです)

◆メッセージLevel①
Javaでの開発経験をお持ちである点に魅力を感じ、スカウトをお送りいたしました。

もちろん、上記も十分に1to1メッセージと言えます。しかし、「Javaの開発経験を持つ方」は日本に数万人おりますので、まだ特別なスカウトである感覚は伝わりづらいかと思います。

◆メッセージLevel②
Javaでの開発経験に加え、プロジェクトマネージャーとしてのご経験をお持ちである点に魅力を感じ、スカウトをお送りいたしました。

【Java+プロジェクトマネージャー】という2つのスキルを求めているため、Level①よりもターゲットが狭くなり、スカウトが届いた理由が少し明確になりました。

◆メッセージLevel③
Javaでの開発経験に加え、プロジェクトマネージャーとしてのご経験をお持ちである点が目に留まり、スカウトをお送りいたしました。さらには、後輩育成や組織作りのご経験にも大変魅力を感じました。

【Java+プロジェクトマネージャー+育成/組織作り】という3つのスキルが掛け合わさることで、さらにスカウトが届いた理由に納得感があるのではないかと思います。

なお、エンジニア職におけるスカウト送付の理由としてよく使われる経験・スキルは下記のようなものがございます。

- 言語・技術環境の親和性
- フルスタックな開発スキル
- チームの立ち上げやマネジメント経験
- 0⇨1の開発経験
- PM/PLなど上流の経験
- アジャイル開発、スクラムマスターの経験
- 業界や特定領域における知見
- 開発組織の効率化への取り組み        等々

ステップ2 任せたい業務・現在の課題を伝える

ステップ1の評価したスキルに加え、現在の課題から逆算したお任せしたい業務内容を明確にお伝えすることも効果的です。
こちらも先ほどと同様に、3ステップで考えていきます。

◆メッセージLevel①
Javaでの開発経験を活かし、当社の新規・既存サービスの開発と運用にお力をお貸しいただきたいです。

ここだけを切り取ると低レベルなスカウト文面だと感じるかもしれませんが、実際にはこのレベルの1to1メッセージを送付されている企業が大半だと感じています。

ちなみに、「うちの会社はさまざまなサービスがあり、色々なキャリアを提示できるのでスカウト時点で任せたい業務を明言できないよ」という声もあるかと思います。ですが、それではどうしてもぼやっとしたメッセージになりがちです。

上記については、先日書いたブログも合わせてご覧いただけると嬉しいです。

◆メッセージLevel②
Javaでの開発経験を活かし、当社の新規・既存サービスの開発と運用にお力をお貸しいただきたいです。また、直近では新規サービスの企画も多く進んでおり、開発者としてだけではなく、新規開発のプロジェクトマネージャーとして案件の推進もお任せしたいと考えております。

ここまで書くと、開発とPMの両方を任されるのだな。と求職者にも伝わります。実際に開発もしたいけど、プロジェクト管理もしたいんだよな…という方にこのメッセージが届けば、十分に返信をいただける可能性があると思います。

◆メッセージLevel③
Javaでの開発経験を活かし、当社の新規・既存サービスの開発と運用にお力をお貸しいただきたいです。また、直近では新規サービスの企画も多く進んでおり、開発者としてだけではなく、プロジェクトマネージャーとして案件の推進もお任せしたいと考えております。
さらには、育成/組織作りのご経験もぜひ当社で発揮いただきたいです。直近1年間で、組織が2倍の規模に拡大しているのですが、ジュニアなメンバーが多く、組織内のスキルギャップが課題になっております。後輩育成に尽力されてこられたご経験を、ぜひお貸しいただきたいです。

ここまでくると、自分が求められている理由と何を任されるのかがかなりクリアになるのではないでしょうか。

Level③までお伝えできると、1to1メッセージとして他社とも差別化できてくるレベルかと思います。

ステップ3 求職者側のメリットを提示する

上記のステップ1,2は「企業側が入社いただきたい理由」にすぎません。
しかし、上記はあくまでスカウト送信側の都合であり、求職者側は知ったことではありません。
(とはいえ、世の中のスカウトの8割はステップ1,2で止まっていると思います)

どれだけ「スキルがマッチしています!!」と言われたとしても、転職するメリットがなければスカウトに返信はしませんよね。

そこで、最後に「当社に入社をいただくと叶えられること(魅力)」を訴求することで、スキルを活かしつつも理想のキャリアに近づけることをアピールすることができます。

※補足
スカウト媒体により、「やりたいこと」や「今後叶えたいこと」が書いてあるものと書いていないものがあります。エンジニア採用でいうと、転職ドラフトやWantedlyは希望が読み取りやすい一方、他媒体では希望面の記載があまりない場合もございます。
希望の記載がない場合には、ある程度求職者のキャリアから「予想」をする必要があるのですが、これは一定経験が必要になるので本日は割愛いたします。

なお、ここからの想定されるパターンは非常に多いので、Level別ではなく事例集としていくつかの例文を記載させていただきます。

◆技術力を高めたい思考のエンジニアさん向け
現在、学習にも積極的に取り組まれており、今後も技術力を高めていきたいというご思考を拝見いたしました。当社では、現在サービスのお引き合いが非常に増えてきており、新規サービスの開発を多数検討しております。
その中で、技術選定やアーキテクチャの設計など、成長フェーズだからこそのご経験を積んでいただくことが可能です。
さらに、当社の社員も学習好きなメンバーが多く、自由参加であるにもかかわらず毎週の技術勉強会にはほぼ全員が参加しており、切磋琢磨しながらエンジニアとしてのキャリアを積んでいただけるのではないかと思いました。

◆プロダクト思考のエンジニアさん向け
プロダクトやビジネスの視点をお持ちのエンジニアさんだとお見受けいたしました。
当社では、事業部体制の組織運営をしており、エンジニアだからといって開発だけを担うという環境ではございません。営業や企画側といったビジネスサイドやデザイナーとも連携をしながら、チーム一丸となりスクラム体制でプロダクト開発を行なっております。そのため、ビジネスの視点も持っていただきやすく、将来的にはプロダクトマネージャーやプロダクトオーナーといったキャリアを歩んでいただくことも可能です。

◆0からの組織作りに興味のあるエンジニアさん向け
組織作りやマネジメントに興味をお持ちであるとお見受けいたしました。
当社では、現在採用を強化しており、昨年1年間で組織も◯人から△人にまで増加しております。
一方で、急激な組織拡大に伴う課題も多く出てきております。一例として、開発組織に年次の若いメンバーが多いために、ビジネスサイドと議論ができず社内受託のような体制になってしまっていることがあげられます。
メンバーとの1on1などを通じ、開発サイドの課題感を吸い上げつつ、ビジネスサイドとうまく橋渡しをしてただけるような方を求めており、まさに組織を0から再構築する経験を積んでいただけるかと思います。

▼下記記事も非常に参考になりますので、ぜひご一読ください!

3. まとめ

いかがでしたでしょうか。

それぞれの内容を合わせると「スカウトが届いた理由」と、「入社をするメリット」がかなりイメージできるかと思います。

繰り返しになりますが、1to1メッセージ作成の際は、

 - 魅力に感じたスキル・経験を伝える
 - 任せたい業務・現在の課題を伝える
 - 求職者側のメリットを提示する

の3ステップで作っていただくことを基本形としてお勧めしております。

なかなか採用に馴染みのない方や、スカウトが初めてという現場の方は何を書けばいいか困惑されることも多いと思います。
ぜひ、上記参考にいただいた上で、よりよい1to1メッセージを作成いただければと思います!!

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