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パニック障害 × 分子栄養学

先日、ふとしたきっかけでこちらの本を購入し、どハマりしてます。

「医師や薬に頼らない! すべての不調は自分で治せる」
藤川徳美 著

別に本の宣伝をしたいわけではなく、パニック障害で悩んでる方に、ぜひ「分子栄養学」というジャンルを知ってほしいと思い、こちらに記載しています。


分子栄養学とは、体内で細胞がエネルギーを作り出したり、細胞自体を更新(古い細胞は死に、どんどん新しい細胞ができている)する体内の代謝系プロセスの中で、どういう栄養素が必要で、それが普段の食事で足りてるの?不足してるの?といった視点を考えるための本です。

著者は精神科医の先生で、ご自身のクリニックでメンタル不調の患者さんと接する中で、分子栄養学(オーソモレキュラー、とも言うらしい)を取り入れた治療により、様々な症状の患者さんが良くなっていくのを目の当たりにし、その考え方を広めたいというお志で、本を書かれたそうです。


私自身、パニック障害を最初に発症してから10年ほど経過し、良い時期は薬を全く飲まなくても平気だったりするものの、たまに発作が起きてそのたびにまた予期不安との戦いを一からやり直し・・・、ということを繰り返してきました。


本書には、うつ病やパニック障害、不安障害の患者さんの症例だけでなく、子供のADHDや発達障害、神経性難病など多岐にわたる病気の症例が記載してありますが、基本的なベースは、たんぱく質とビタミンB群、C、Eと鉄をたくさん取ろう!!という、非常に分かりやすい内容です。

それプラス、不安障害などがある人はナイアシン(ビタミンB3)、睡眠障害の人は亜鉛、といった形で、症状別に栄養素を補給しよう、ということでした。


私もまさにそうなんですが、日本人は「ごはん+味噌汁+おかず、みたいな健康的な食生活が大事、サプリメントはいまいち信用ならん」みたいな考え方が多いそうです。

でも、実は欧米ではもっと前からたんぱく質やビタミン・ミネラルの重要性が理解されていて、驚いたことにアメリカで流通している小麦には、鉄などのミネラルを添加することが法律で決まっているとのこと。

このビタミン・ミネラルの重要性を理解するためには、分子栄養学の基本的な知識を理解する必要があるため、本書や他の分子栄養学の本で自分で勉強し、自分に必要な栄養素を選択して、きちんとサプリメントで必要量毎日補給してあげることが大事、ということでした。


で、この本の何がすごいって、内容がちゃんと「分子栄養学」をベースにした生物学的根拠に基づいていること。

ノリと勢いの流行り健康法とは一線を画し、人間が生物としてエネルギーを作り、生きていくために必要なものと、それをすべて食事でとる大変さというのが、この本を読めば理解できます。

分子栄養学という言葉自体は聞きなれないかもしれないですが、ジャンルの名称はどうでもよくて、要は人間の生命活動を細胞レベルできちんと見直し、管理していくことが、健康には不可欠で、細胞活動に必要な栄養を研究する学問です。

細胞レベルでの話なので、人間が太古の昔、まだ単細胞だったころからの進化を踏まえて栄養素を考える学問なので、少なくとも人間1人の一生の長さと比較すれば、かなり普遍的な考え方と言えると思います。


ほんの内容自体はさほど難しくないので(たまーに、生物Ⅱレベルの「解糖系、クエン酸回路、電子伝達系」などの言葉が出てきます)、パニック障害の方はぜひ一度読んでみてもらえたらと思います。

私も2日程度で読み終わり、さっそく自分に必要そうなたんぱく質・ビタミン・ミネラルをiHerbで購入しました。


なお、amazonの電子書籍では約1000円、紙書籍では約1400円、メルカリは現在時点ではすべてSold outでしたがだいたい1100円~1300円で取引されていました。


本書を通じて分子栄養学に非常に興味を持ったので、追加で他にも分子栄養学を研究されている先生方の本を発注しました。

そちらの内容も、また良いものがあればご紹介したいと思います。

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